14.私のテキトーな創作論⑧~サブストーリーが描けるほどに魅力的なキャラ~
このシリーズ、長いですね。
そろそろ飽きてきました。私が(笑)。
ネタは以下の通り、まだまだたくさんあるのですが。
■世界観の設定について(ファンタジー、現代ドラマ、SFなどなど)
■Web小説と公募挑戦用小説の違いについて(エンタメ小説、純文学ってなに?)
■長編小説と短編小説の違いについて(短編は序破急だ!)
■文章力を上げるためには??(そんなの私に聞かれても……)
最近、気分の移り変わりが激しいので、違うネタに突然変わるかもしれません。そのネタすら考えていませんが。
夏休みですし、小学生みたいに今までに読んだ本の読書感想文でも書こうかな。
それにしても、暑すぎです。
東京スカイツリーのてっぺんから、全裸で飛び降りたくなるほどに暑いです。
空から女の子が降って来たー。そんな物語の始まりも良いですね。
あー、死ぬまでに一度でいいから、スカイダイビングしてみたいです。
さて。
今日は魅力的なキャラクターの描き方について語ろうと思います。
物語を作る上で、これが面白さを左右する一番の重要ポイントであると言っても過言ではありません。
ここから引用です。
ある日、学校の廊下でコンドームを落として、学校の先生に拾われてしまうシーンで飛び交ったセリフです。
****************
「どうして、こんなものを持って来たんだ!」
「先生は、ぼくの何に対して注意しようとなさってるんですか。コンドームを落としたことですか? それに関しては、うっかりしてたと思います。ぼくは、まだ若くて、彼女に子供が出来ても育てていける筈がない。だから、こういうものを使うんだ。何故かって、真剣だからです。真剣だから、彼女の体を気づかうんです」
「真剣なのは結構。しかし、自分の成績を考えたら、そんなことは言ってられないだろう」
「セックスをすると、成績が下がるって証拠でもあるんですか?」
****************
僕は勉強ができない/山田詠美さん
30年も前の、とても古い小説でごめんなさい。私は古い本を漁るのが大好きなのです。令和も平成も昭和もひっくるめて、いつの時代も変わらぬ『普遍性』というものを研究しているのです。
でも、この台詞だけで、この主人公がどういう人間なのかわかる気がしませんか?
つまり、そういうことなのです。(どういうこと?)
ドラマや映画を見ていると、「うわあああ!!」と叫びたくなる瞬間がありますよね。
「ここにきて! 最後のこの場面で! このキャラがこんなこと言うから! ここを見るために私はこの物語を読み続けてきたのかもしれない!」
そうです。まさにキャラがそこで立っているのです。そして、そのシーンの重みが何倍にも増すのです。
キャラの性格付けと、その場面のために溜めてきた動機と、物語のカタルシス・構成ががっちりと握手して組み合わされることによって、キャラの魅力と話の説得力が何倍にも引き出されるのです。
では。
一体どんなキャラにすると、魅力を引き出せるのか。
【月瀬澪はわがままで自分勝手で、部屋がとても汚く、怠惰な生活を送っている。】
キャラの性格や生活をただただ文章で説明するだけでは、読者は共感してくれません。「ふーん、そうなんだ。で?」となって終わりです。
かと言って、
「私、あなたのことを、世界で一番愛しているの♡」
と突然の告白をするような、取ってつけたようなセリフを並べるだけでは、「ナニイッテンダコイツ、ハヤクナントカシナイト」状態になります。
読者はキャラと共感することで、自分の境遇を物語の中に置き換えて、そこで感動を呼び覚ますのです。
ここのバランス、とても大事です。
一人のキャラに対して、大学ノート一冊分の緻密な設定を書き並べろとよく聞きますが、それは正しいと言えば正しいと思います。
キャラクター造形としては、
名前。男か女か。年齢。死生観。職業。趣味。容姿。髪型。身長。体重。好きな化粧品。生年月日。血液型。兄弟。靴のサイズ。学歴。長所と短所。クセ。一人称。視力。好きな食べ物、飲み物、服、色、本、字は綺麗か、就寝時間――。
いっぱいありますなぁ。
とは言え、「そんなに時間をかけていられるの?」というのが正直な感想。
私はエクセルを使って、キャラのイメージに合う芸能人の写真をペタペタ貼り付けたりしながら羅列していますが、結構時間がかかるのですよね。
けれど、キャラの個性を一つずつ肉付けすることによって、その場面に対してどんな行動を取るのか、創作者は想像しやすくなります。どうでもいいことでも、伏線にも使えますしね。
「彼、リンゴが嫌いだったのに、あの時、無理して食べてくれたんだ。優しい!」
いつも意地悪する男の子に対して、きゅんとする女の子。ラブコメに応用できます。
このように、キャラを魅力的にするには、相手にわかりやすい行動で魅せることが大事なのです。一種の萌えポイントみたいなものです。
見た目で言えば、髪をかきあげる仕草一つでも、そのキャラの魅力になりえるのです。いつもストレートの髪の毛を料理中だけはぎゅっとポニーテールにするとか、笑顔のたびに見え隠れする八重歯とか、最強の武器です。
他の小説にも使い回したくなるようなキャラ。
無意識にサイドストーリーが描きたくなるキャラ。
違う世界に言っても、勝手にセリフを喋ってくれるようなキャラ。
そんな人物が、魅力的なキャラになり得るのかなとなんとなく思っています。
でも、実際、長編小説を1つ描き切るのが精いっぱいで、続編やスピンオフは描いている暇がないのが現実です。
あと、「キャラが勝手にしゃべり始める!」という状態になったら筆が勝手に進むと聞きますが、創作者の作った箱庭の中でキャラが勝手に動いてくれるならいいのですが、たまにそこすら飛び出して迷子になってしまうこともあるので、あまりにも縦横無尽に動かれてもダメです。
あんまりキャラを増やしすぎても、小説は良くないですしね。漫画と違って、視覚がない分、キャラの使い分けが難しいのです。
「短編は2~3人まで? 長編なら10人くらいまでいける?」
とかいろいろ考えて、調子に乗ってキャラ造形ばかりしていると、痛い目見ます。
兎にも角にも、物語は完結せよ。(これ、前にも言いましたね)
完結してみると、「このキャラいる? 違うキャラで代返できない? お前はクビだ!!」
というのが面白いくらいに見えてきます。
……うーん、やっぱり、小説を書くにあたっては何を差し置いても、完結することが優先事項なのですよね……。
ちなみにどうでもいい情報なのですが、私はキャラ設定をしている時、名前にふりがなを振るのが好きです。
文字だけのキャラクターに、魂を込めるみたいですよね。
自分が生み出したキャラクターは、最後まで大事に接していきましょう。
そう、恋人のようにね。
そんなふうに対話を重ねて、魅力的なキャラへ育て上げていくのが、一番の近道だと私は感じます。
と、最後に良いこと言って〆たいと思います。
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