第28話

「聖女様」


と、サムズアップするギールさん。


なぜだろうか、年上の色香を感じいてしまった。


そして、ラストン。

あいつは絶対にゆるさないぃ~。


「そやけど、びっくりですわ。召喚国ヨンダーは、思てたよりも発展してますやん」


神妙な面持ちでBL本を間近で見らるギールさんに、心臓バクバクです。



「そうだな。まさか、カラー印刷技術が普及しているとは想定外だ」



……はい。私も想定外です。


その扉絵から、どうして文明レベルのお話になるのかを。


ディスって! お願いだからディスってよ!



「ほんま、男同士が抱きしめ合うくらいの驚きやわ」



――あわわ。



慌てふためく私を見て、彼奴めラストン は「ふっ」と笑う。



いやいや、待ってよ。お前は -いつの- 時代の人間だ?


(そのディスり方。逆に恥ずかしいぞ、ラストン!)



私は怒りを込めた拳を 無言で 天へと突きだした。



「「聖女様、どうかしましたか?」」


「イエ、ナンデモ アリマセン」



ふたりの疑問に、


私の魂は、お尻からではなく 口から抜け出ていきそうでした。



◇ つづく



***


あっという間に、時間が過ぎていき。。。


気づけば、ずいぶんとお待たせしてすみません。


次回で『プロローグ』が終わり、


いよいよ、本編へと突入していく予定です! ご期待ください(´ー`)

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むちゃぶり!からの異世界転生ライフ ~最後の敵は王子の友~ 越知鷹 京 @tasogaleyorimosirokimono

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