第12話
この森には、たくさんの生き物たちが住んでいた。
「私は アリシア。ねぇ、あなたは?」
なんて感じで、幼少期に見たTVのお姉さんのように振舞っていたら、犬っぽいもの とか 猿っぽいもの とか 鳥っぽいのが憑いてきて、森を案内してくれた。
‐黄昏の森‐
数千年前に【
――らしい。というのは、だって動物が話してる事だし、そもそも、なんで コイツらは 私と普通に会話ができているんだろうか?
そんな会話で盛り上がっていたら、豚と河童が仲間に加わっていた。
「いやぁ。あんさんが、あの有名な聖女様だったとはなぁ~」
「感激しております。お釈迦様に見捨てられ、はや数百日。行き場もなく困っておりました!」
豚と河童が交互にしゃべりまくる。しゃべるしゃべる。
だから、合いの手を入れるだけで精一杯だ。
秘かに、あの地獄のようなトレーニングを思いだす。
(ツッコミだ、突っ込みを入れろ、私!)
「破門されたんですか?」と犬が問う。その場の空気が重くなる。
「キキッ」と猿が笑う。
「アホ―、アホ―」と鳥が鳴けば、もはや葬式の参列者状態になった。
(重い。重すぎるわ…。昨日の教室のように重いわ!)
私は空気を和ませるために、笑顔を作って、拍手をしてみたら、
豚と河童が固まった。
◇ つづく...
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます