第71話 何かあった?

「………みんな、真珠と何かあった?」


「「「「!!!!」」」」


「な、な、何もないよ!」


「そうそう! 別に何もないから!」


2日目のバイトも終わり、今日は自由時間のみとなったのだ。シフト中もそうだったが、あからさまに真珠が他のみんなを避けているのだ。そして、僕に対してはいつも通り、いや、いつも以上に距離というか何というか、全体的に近かったので、不思議に思っていたのだが、反応を見る限り、何かあったのは確実のようだ。


「何があったか教えてくれない? 何があったか気になるんだけど」


「い、いえ、真珠さんが何かしたというわけではないんですが…」


「実際みんなが思っていた事を言っちゃったみたいな?」


その後も話を聞いたが肝心の大事な部分は言ってくれず、結局真珠自身に聞くことにした。




***




「真珠、ちょっと時間いい?」


「えぇ、もちろんよ。告白でもされるのかしら?」


「告白じゃなくて、真珠に聞きたい事があるんだ」


このように、真珠は僕に対しては、他のみんなと違くいつも通り接している。


「あら奇遇ね。私もあなたに聞きたい事があったのよ。それじゃあ…ここではダメね。ちょっと付いてきてもらえるかしら」


そう言うと真珠はログハウスから出て行ってしまった。

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