第66話 水着② ポロリは突然に…

「ヘイ! そこのお姉さん! 僕たちと一緒にイイことしない?」


「………」


せっかく、彼のために私が一生懸命選んできた水着をちょうど褒めてもらったところなのに、なぜ邪魔する奴らが出てくるのかしら? 凄く良い雰囲気になっているって分からないのかしら?


「聞こえてないのかな? そこの黒のビキニを来たお姉さん! 僕たちと一緒にイイことしない?」


「………うるさい、黙っててもらえるかしら、今、私はとっっっっっっっっても嬉しいの。いい? 私は彼のためにこの水着を選んだの。どこの誰かも分からない、あなたたちに見せるために選んできたわけじゃないの? いい? もう一度言うわね? 私は今、この水着を彼に褒めてもらったおかげですごく機嫌がいいの、だから、もうどこか遠くに行ってもらえるかしら? 今、とっても嬉しい気分をあなた達に邪魔されてイライラし始めてるから、さっさとどこかへ行ってちょうだい。いい? これが最後の警告よ」

 

私が言ったことを理解してもらえたのか、


「は! はい! すぐに!」


と言い、そうして、私に話しかけて来たオスどもはどこかへ行った。


「真珠、大丈夫だった?」


「ええ、大丈夫よ、こういうのは慣れているから」


「やっぱり…その水着は…」


「あら? 心配してくれてるの?」


「そりゃあね、真珠も毎回困ってそうだし…」


「でも、ナンパされるのも悪くないわよ」


「ど、どうして?」


思っていたことと違った返答が返って来て驚いたのか、彼が驚いた顔で私を見つめる。


「それはね…」


「それは?」


「あなたが心配してくれるからよ」


「え?」


「ナンパされて困ってたら、あなたが助けてくれるし、心配もしてくれるから、ナンパされるのも悪くはないわよ」


「そう…なのか?」


「ええ、そうよ」


本当にあなたは良い人ね。私の本性を知っていても、それでも、あなたはずっと一緒にいてくれる。私には勿体無いくらい素敵な人。だからこそ、あなたが欲しくなる。

絶対にあなたが欲しい。




***




彼と海で楽しく遊んでいる時に、それは突然にやってきた。


『ど、どうして!? み、水着が!? 水着の紐がほどけかかってる!?』






明日からの更新を休ませていただきます。

理由はテスト期間であり、前期の成績が大変よろしくなかったからです。

更新再開予定日は10月18日です。

コメント返信ぐらいはできると思います。

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