第64話 何が本当で何が嘘か

今日はバイト2日目と言っても、全員で働くのは初日だけだったらしく、2日目からは午前と午後で人を分けるらしい。

3人か4人ほどいれば大丈夫とのことなので、甘楽さんに指名された、リシアさん、りん先輩、瑠璃さんの3人が午前に選ばれた。

僕と真珠、そして、琥珀さんは午後のシフトに入ることになっている。

が、そんなことは今の僕にとっては、どうでもいいことだった。


「リシアさんと…僕は本当にヤってしまったのか!?」


本当に記憶がない。

お風呂で人騒動あり、また初日だったこともあり、昨日は早く寝たはずなのだ。

疲れていたのか自分でもぐっすり寝ていたはずなのだ。

だから、ヤってないはずなのだが、僕が覚えてない以上、本当かどうかは今、リシアさんにしか分からない。


「本当かどうか、リシアさんに確かめたいのに…こういう時に限ってバイトのシフトが…」


今日はリシアさんとのバイトのシフトが違うので、日中は聞くことができない。

布団の上で考えているとコンコンとドアを叩く音が聞こえ、そのままドアが開く。


「あら、起きてたのね。おはよう、朝よ」


「………あぁ、おはよう、真珠」


「どうしたのかしら? 悩み事?」


「ま、まぁ、そんなところかな?」


それを聞いた真珠は、僕も座っている、布団の上に座る。


「話、聞くわよ」


「そんな大層な悩み事じゃないから、別にいいよ」


「嫌よ、あなたが悩んでるところを見てしまった以上、放っておくことなんてできないわ」


「………ありがとう、真珠」


「それじゃあ、どうしてなy」


「でも、言えない、ごめん」


言えるわけないだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

言ったら、めんどくさくなることが目に見えてるわ!

柄にもなく、叫んでしまった(心の中で)


「教えてくれないのね…だったら、何が何でも教えてもらう…って事をしたら、あなたは一生喋ってくれない気がするから、今は、諦めるわ。気が向いたら私に話してちょうだい」


「うん、気が向いたらね」


「それで、あなた、私と同じで今日は午後からシフトでしょ」


真珠が布団から立ち上がり、僕を見下ろしながら言った。


「午前、水着を着て海に来てちょうだい。一緒に泳ぐわよ、海で」






いよいよ、次回は水着回です!(多分、きっと、予定)

できれば挿絵も近況ノートで公開したいなと思っています!

❤️、コメント、どんどんよろしくお願いします!

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