第48話 私有地が広すぎるのもいいことではない
「今年もすみませんね。場所とか色々やってもらっちゃって」
「いえいえ、いいんですよ。今年はどんなものを持ってきたんですか?」
「今年はですね…サイコロステーキ用の肉を用意してもらったんですよ~あれ、見てください」
「あれですか!? 大きいですね~」
「今年は廉が沢山の女の子を連れてくるのでいつにもまして奮発してしまいましたよ~」
「こんにちは、おじさん」
「おぉ、廉くん、大きくなったね~、今年は女の子をたくさん連れてきてるんだって?」
「え、えぇ、まぁ…」
「あの中から選ぶのかい? 最終的には?」
「まだ分かんないですけど…たぶんそうなると思います」
「そうかい、じゃあ、まだ真珠はその中に入っているんだね?」
「はい…」
「そう、良かったよ、許嫁という関係を解消すると言われたときに随分…ひどく落ち込んでいたからね。まだ希望があって良かったよ」
「そうでしたか…」
「とりあえず、今日は楽しもうか」
「はい、そうですね」
***
「あぁ! 真珠様! 包丁を置いてください! 料理は我々がやりますので!」
「あなたたちはそこで見ていなさい、私だって進化しているのよ」
「真珠様、それは塩じゃありません! 砂糖でございます!」
今日はうちの家族と真珠の家族、そして、瑠璃さん、りん先輩、琥珀さん、リシアさんの大勢でバーベキューだ。真珠は先に行っていると聞いていたのだが、手料理を振舞おうとしているのだろうか、使用人の静止も聞かず、何かを作ろうとしているが、それが何なのかは僕には分からない。
「ねぇ、廉くん、私たち、ほんとに参加していいの?」
「もちろんだよ、父さんもみんなのことを歓迎してたし」
「そ、そうですか…」
「今日は楽しんでください、みんなのためにいろいろと食材を買ってきてるみたいですし」
「「「でも…」」」
「どうしたんですか? みなさん?」
「いや…廉くんって本当にお金持ちだったんですね」
「ちょっと…驚いているというか…」
「ここが…本当に私有地なんですか?」
今日、バーベキューをしている場所はうちの会社が保有している私有地の1つだ。
今年はいつもよりも人数が多いので広い場所にしたのだが、みんなはどう思ったのだろうか?
「そうですね。僕も全部は把握してないので、私有地の中でどのくらいかは分かりませんが、結構広いですよね」
「そ、そうなんだ…」
「おはようございます、お兄ちゃん」
「おはよう、菫」
「えっ! 廉くんって妹さんがいたの!?」
「はい。菫、自己紹介しな」
「滝山菫です。中学3年生です。よろしくお願いします」
「よろしくね、菫ちゃん」
「よろしくお願いします、菫さん」
「よろしくね、私は廉くんのバイト先の先輩、田原りんです」
「よろしくお願いします。瑠璃さん、琥珀さん、そしてりんさんも」
「みんなー、そろそろ、お肉焼けるよー」
「あっ、お肉が焼けるみたいですよ。行きましょうか」
何か菫がみんなと喋っていたので、先にみんなと離れてしまった。
***
「みなさん、ご飯を食べた終わったあと、少しお話しする時間をもらえますか?」
新作です!
ブラック企業の社員が辛すぎたので、異世界に転生させてくれると言ってくれた女神さまに望んだのはのんびりスローライフとかではなく、奴隷でした。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663196697531
気になったら、ぜひ、読んでみてください!
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