第32話 ロシアン美少女「あなたたちと…」

「2人とも何しようとしてるの?」


「「えっ?」」


突然起きた僕に2人は驚き、少しの間固まっていた。


「廉くん!? 眠ってるんじゃなかったの!?」


「どうして…絶対に眠らせたはず…」


「えっ?」


「あっ…」


「リシアさん、それどういうこと?」


「………え〜っと〜」


「リシアさん、もう諦めな。もう無理だよ」


「………まだ…今からでも…眠らせれば!」


リシアさんがまだ持っていたのだろう、あのハンカチを取り出し、僕に向かってくる。が、3回目は流石に防ぐことができる。

リシアさんの腕を掴み、ハンカチを取る。

これでリシアさんの手には何も無くなった。

念の為、バックも僕が預かる。


「これで形成逆転です。さっきスマホの電源も入れたので、真珠も生きてたらすぐさま飛んでくるでしょう」


こうなっても分からないのが、真珠たちの生死だ。生きていることを願うしかない。


「………」


これ以上の反抗は無意味だと思ったのだろう。リシアさんは下を向きながら黙っている。


「それで…どこまでが本当でどこからが嘘なの? リシアさん」


「………」


「リシアさん、正直に話してください」


「………」


「じゃあ、私が一つずつ聞いていくから、それに答えてくれる?」


リシアさんが小さく頷く、いいということだろう。


「じゃあまず、廉くんとクラスメイトなのは嘘よね」


リシアさんが頷く。


「次は、話の流れ的に廉くんが縛られて、そして眠らされていたのはあなたがやったのね」


リシアさんが渋々頷く。


「私たちの名前は…まぁ、調べれば簡単に出てくるからいいとして」


人の名前って簡単に出ていいものだっけ? というか琥珀さんはそれでいいのか? まぁ、本人がそういうならきっといいんだろう。


「最後に…1番大事な、手を組んだのは嘘? それとも本当?」


「………」


正直それは僕も知らないのだ。けど、真珠を眠らせ、ここに僕を連れてきたということはきっと手を組んではいないのだろう。


「嘘…です…」


「そう、それで…」


「あ、あの!」


「うん? 何?」


「何か言わないんですか? 手を組んだって嘘ついたのに…」


「えっ? 別にいいよ。私だってよく分からず真珠さんたちと手を組んだから、真珠さんたちと手を組まないのも1つの手だと思うし」


「!」


「………あ、あの!」


「うん、何?」


「あなたたちと…」


リシアさんがそう言いかけた途端、家のドアが勢いよく開く。


「あなた、琥珀さん、彼女からすぐ離れなさい! 彼女は何をするか分からないわ!

だから…」


「「だから…?」」


僕と琥珀さんの声が揃う。


「彼女はここで消す」


真珠はまるでどこかの物語のように服の中からたくさんの文房具が…なんてことはなく、それよりもヤバい、いつしかの包丁を持ってリシアさんに迫っていった。






いつもヤンあき?を読んでくださり本当にありがとうございます!

最近、夏休みの課題やらオープンキャンパスやらで執筆の時間がほとんど取れず、今日の0:03の更新を休んでしまいました。これからも頑張りますが、どうしても執筆の時間が取れない時もあるので、その時は多めに見ていただけると嬉しいです。明日の0:03の更新ですが、現在(21:10)にこれを書いていますが、次の話を今から書き始めるのでもしも更新がされなかったら、あぁ、力尽きたんだな、と思ってください。

現在、こえけんのコンテストに応募している、

思わせぶりな彼女は全然振り向いてくれませんが、なんと週間3位になりました!

ここまで順位が上がると思っていなかったので本当に驚きました。

もし気になったらぜひ読んでみてください!(2話しか公開してないのですぐ読み終わります)

https://kakuyomu.jp/works/16817330661430156107

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る