第15話 風呂場で倒れると大変なことになる(服とか…)
「………ん?」
「あ、やっと起きたわね」
「廉くん、大丈夫?」
あぁ、そうか、僕は風呂場で…
僕は風呂場で真珠に襲いかかるわけもなく、倒れた。
真珠の体、誘惑されるような言葉に自分が耐えられなかった。
そして、僕はショートを起こし、ぶっ倒れた。
「………あれ、何で僕、服を着てるんだ?」
「もちろん私と琥珀さんで着替えさせたからよ」
「ということは…」
「もちろん! 廉くんの◯◯◯見ちゃった♡」
「………」
「あなただって私の裸を見たじゃない、おあいこよ」
「………」
「むしろ私を褒めて欲しいわ、あなたが倒れたのに何も手を出さなかったのよ」
「嘘でしょ、真珠さん、私が行かなかったら、あなた、絶対に廉くんとヤるつもりだったでしょ」
「………」
真珠、何で黙るの? ねぇ、流石に嘘だよね?
「と、とにかく! それをいうならあなただって彼の◯◯◯をしゃb」
「やってないし! 我慢したし! 信じてよ! 廉くん!」
「我慢したって…」
「ねえ、信じてよぉ! 初めてはもっとロマンチックにやりたいし」
「ロマンチックを求めるより、既成事実を作った方が早かったのに、惜しいことをしたわね」
「そういうあなただって、ヤらなかったじゃない」
「私だって我慢したのよ、処女は彼にあげることは決めてるけど、気絶していたらヤることもヤれないわ」
色々とアウトなワードが飛び交っているのだが、本当に今日は寝れないと確信した。
ん? 待てよ、僕が気絶しても2人は襲うことはしなかった。これ寝ない方が危ないんじゃないか?
「じゃあ、私、お風呂入っちゃうね」
「は、はい」
そう言って琥珀さんはお風呂場に行った。
「………というか、何で先に真珠が先に入ってきたの?」
「特に理由はないわ。高浜さんが順番変わってくれって」
「そ、そうだったのか…」
「というか、私、お風呂入ってないわよ」
「え!?」
「私が入ったら、あなた倒れたじゃない、それを無視して、お風呂に入るなんてありえないわ」
「そ、そうなんだ…」
するとお風呂場から声が聞こえてくる。
「廉く〜ん、私、喉乾いちゃった〜、テーブルにある、お水持ってきてくれな〜い?」
「は、はい!?」
「し、真珠、そのペットボトル持っていてくれないか?」
「いやよ、高浜さんはあなたに言ったんだから、あなたが持っていくべきよ」
真珠は何でこういう時に限って助けてくれないんだ。
僕は覚悟を決め、あともう少しでなくなりそうな水が入っているペットボトルを持ち、お風呂場に向かった。
「廉くん、開けて入っていいよ♡」
お風呂から琥珀さんにそう言われるが、
「何言ってるんですか!? 無理に決まってるでしょう!」
「そんなこと言わずに〜開けてよ〜」
「外に置いときますからね!」
「もう、廉くんのケチ〜」
さっさとこの場所から出ようとしたのだが、後ろの扉が勢いよく開く。
「廉くん、持ってきてくれてありがと♡」
幸い、後ろを向いていたため、見えることはなかったのだが、間一髪だった。
「こっち向いてよ〜廉くん〜」
「本当にやめてください!」
何とか何も見ずにお風呂場から出ることができた。
「本当に心臓に悪い…」
その後、お風呂から出てきた琥珀さんが持っているペットボトルが満タンになっていることに廉は気づくことはなかった。
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