第4話
次の日の学校は、とても恐ろしかった。皆が私を観察しているのだと思った。皆の目線が私の左腕に集まっているのだと思った。左手は震えてしかたなかった。それでも、私にはやることがあった。高校受験のための勉強、友人には何も無かった振り、そして放課後の先生との面談だった。勉強はほかの視線が気になってしかたなく、授業も左腕を隠すことに集中してろくに聞いていられなかった。
「悩みがあるなら先生も友達も頼りなさい。」
放課後の面談で担任の先生はそう言った。すこし、呆れたような声で。
「誰か、頼れる友達いる?」
「愛子ですかね。」
愛子とは中学に入ってからの一番の友達だと思っている。リスカについても知っている。愛子はいつもそういうのは良くない。アタシは苦手だ。と言っている。受け入れてもらえてる気はしていないが、愛子が普段私を頼る分私だって頼っていいだろう。
外をふと見やると、もうすぐ雨になりそうだった。
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