第16話 浪川 泰子の弁当①

龍は、イヤな顔をする。

藤田さんは、弁当を龍に渡す。

「あそこは、女子校だぞ?男子禁制」

「大丈夫です!…入門許可証があります」

「はぁ〜めんどくせぇ〜」

「そろそろ仲直りしてください…龍くんは、どこでも立派な人間です」

「喧嘩してないから‼️」


龍は、女子校に向かい道を歩く。

「たくっ!」

「何で…俺が届けに行かなきゃいけないんだ⁉️…あ〜〜なんかむしゃくしゃする〜‼️」


向かう途中女性とぶつかった。

「あ…ごめんなさい!」

龍が持ってた、弁当は、落として崩れてしまった。

「大丈夫です…俺もよそ見をしてたので…」

「私の弁当…」

「……えっ?」

「ごめんなさい!…これ私が作って販売してる弁当なんですよ!…良かったら作りなおしてお届けしましょうか?」

「じゃあ……お願いします!」

「ちなみに…だけど!」

「はい!…何でしょう?」

「君…どっか小さい頃どこか会った事ある?」

「いや、……ごめん…面識ないです」

「そうか!ごめんなさい!さっそく!私のお店来て」


龍は、女性と一緒にお店に行く。

お店に着き、弁当を作る。

「おばさん…ここの弁当屋お客入っていないのか?」

「恥ずかしいけど、スノードロップでの注文しか来てないよ!」

「そうなんだ…そう言えば名前言ってなかったな…俺、菱水 龍」

「ひし…みず⁉️」

「うん?」

「いや何でもない!…私は、浪川 泰子」

「おばさん……いや…浪川さんか!弁当作っていて楽しいか?」

「うん!弁当って言うより、料理作るのが好きかな?」

「弁当だけ絞られたら…飽きると思うが、」

「あら!…私は、飽きないよ」

「うん?」

「他のお店で作っていたら固定すると思う…例えば、ラーメン作っていたらラーメンしか作れない」

「ふーん」

「お弁当は、いろんな具材が作れる…家庭では、子供に弁当作るお母さん達って朝は、大変でめんどくさいって思う人は、ほとんど」

「それな!」

「けど、私は違う…この具材何入れようかなとか…そこが楽しい!」

「ふん!」

「ハイ!出来たよ!」

「ありがとう…ハイお金!」

「良いよ!…いらない……ぶつかったのは、私だし、お詫び」

「そう?…いやそう言うわけにもいかない!俺もよそ見してた!お金は、払う…あとこれも」

龍は、名刺を渡す。

「あなた、スノードロップの、」

「そう!毎日ありがとな!…じゃあ!俺急いでいるからまた今度」



龍は、女子校に向かう。

警備のところに向かい、許可証を見せて入る。

<あぁ〜〜学校は、本当にいやだし、広いし、探すのは、めんどくせぇ〜>


窓から眺める優香と友達。

「あぁ〜最悪!」

「どうしたの?」

「弁当忘れた!」

「購買行けば?」

「行ったら売り切れた」

「あらま!……あれ?前回の覗き魔疑いの人じゃない?」

<あれ?……ゴンちゃん?>


「最悪!もういないから帰るかな!」

「あたしは、ここにいるよ!」

「あっ!」

「あっ!…って何よ!」

「……別に」

「こっちに来て」


龍と優香は、体育館と外の出入口側に座る。

「弁当…ありがとう!……けど、あんたの事この前の事まだ、許していないから」

「別に、」

「なんなんだよ!さっきから、別にばっかり!」

「別に、許してくれなんて言わない」

「そう!」

「その弁当食べて飽きないのか?」

「飽きるも何も仕方ないじゃない?…これしかないんだから」

「ふん!」

「あんた!笑うんだね?」

「だるくなった…俺は、帰るわ!…」

「そう!…気をつけてね」



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