第22話 父ひぼこ様の想い

ひぼこ「ひおりはどうしてるかなぁ。」


セト神様の邸宅に来ていたひぼこ様。

ひおりの様子が気になるようだった。


セト神様は、ひぼこ様の気持ちを察する。

「なに、心配はいらん。

あの兄弟達じゃ。見た目はガサツかもしれんが、愛情はたっぷりな連中ばかりであるからのう。

友達ができておるじゃろう。」


ひぼこ「友達ねぇ。。

娘はさ、手元にいるからね、僕から様子がわかるだけに安心なんだけどね、

ひおりは預けているだけにね。。


いや、様子を探るのは簡単なんだよね。

ひおりは僕自身とも言えるからね。

自分を手繰り寄せれば、わかるわけだけど・・・」


セト神「なんじゃ、それをしないとか?」

ひぼこ「それは、しないでおくよ。

小さな子供でもないしね、

我が子だけど、僕自身でもあるわけだからね、信じてやらなくてはね。。。」


セト神様は、微笑まれながら

「なるほどのう。

ところで、娘のセリはどうしておる?」


ひぼこ「セリかい? 随分と成長してね、精神も10代位だ。」

セト神「そうなのだな。。綺麗に成長しておるのであろう。」


ひぼこ「そりゃぁ。。。アカルヒメだからね。。。綺麗だよ。

性格はね、、妻とは、、いや、あるだろう要素なんだろうね、、」


セト神「何じゃ? 性格に難ありか?」

ひぼこ「いや、難ではないよ。

何ていうかね、間が抜けてると言うかね、お茶目さがね・・・

可愛い〜んだよねぇ💞💞」


セト神「なんじゃ、親バカじゃの。

娘にデレデレではないか。。。

そう言えば、アレフもアレンにデレデレじゃったのう・・・・

父とは、娘にはデレデレになるのかのう。。。?」


ひぼこ「可愛いもんですよ。

でもねぇ・・・巣立つ時がねぇ。。

耐えれるかなぁ。。。」


セト神様は、呆れている。


ひぼこ「もうね、恋なんだよね。

セリは、ゆうに恋焦がれているんだよ。。。いつかは、ゆうに渡すのかぁ。」


セト神「何じゃ、ゆうでは不服とな?」

ひぼこ「ゆうは、優秀だとは思うよ。

まだまだ未熟ではあるけど。

ゆうもセリを好いているようだしね。

大事にしてくれるだろうけどね。

どんな上出来な男でも、娘を渡すのは複雑だよ。。。」


セト神「そなたも親であるとな。。

学びと、試練じゃの。」


ひぼこ様は、笑っていた・・・

(父親なんて、、寂しいもんだな。。。)

ポツリと心の中で呟いていた。。。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る