第20話 短期留学

早速、セト神様は、ゼウス様に知らせ、短期留学との条件でゼウス様方々の元へとひおりを連れて行くのだった。


ゼウス「セト神様から話は聞いている。 お前が『ひおり』とな。

なんだ、変わった名だ。

まぁ、良い。 」


ひおりから見てこのゼウス様は、少々、いや、かなりの貫禄と圧力とで

ドキドキしているようだった。


初めて目にする他者との関わり。


ひおり(うっわ、、怖そう〜、、、

大丈夫か?、、俺。。。)


そう、思った瞬間だった。


ゼウス様が後ろを向き、歩き始めた。

「皆を紹介する。 なに、私の我が子達、息子ばかりが集まっておるがな。」


そう言いながら、歩く姿から、ひおりに感じる、このゼウス様の神柄とも言う、

ご性質やら、ご性格。


ひおり(なんだ?、、この神様は・・・

見た目とは違う。。。

穏やか、優しい・・・

そして・・・調和をとられる。。

輪を大事にされる。。。のか?


あれ?、、何でこんなのが感じるんだ?)


ゼウス「息子達だ。

おい、お前たち、『ひおり』と言う新たな仲間入りを紹介するぞ、

乱暴にせず、いろいろと教えてやるのだ。良いな。」


「わかったよ。父さん」


かなりの人数がいる、しかも男ばかり。

男児から男性から、年齢層が幅広い。

そんな中、どやどやとひおりめがけて、皆が挨拶をしに周りにやって来る。


「ひおりっていうのか?

変な名前だなぁ。聞いたこともないぞ」


「親がつけてくれたんだろ、

いいじゃねぇかよ。 どんな名だってさ」


「男ばかりだからさ、遠慮いらないからな、楽しくやってくれたらいいからさ。 

あ、女の子がいなくて寂しかったら、

女ばかりの連中がいるからさ、

父さんに連れて行ってもらうといいぞ。」


次々に話しかけられるひおり。

何も言い返す事もできず、

まるで人見知りみたいな状態だった。


セト神様とゼウス様は、その様子を傍から観察している。

セト神「圧倒されておるの。」


ゼウス「私の所でよかったのか?

なんだか、頼りなく弱々しい男にみえるが。女性に関わらせるほうが、まだいいのではないか?」


セト神「女性は、マズイのじゃ。

まずは、男性から関わり、他者との関わりに慣れてからの。。。」


ゼウス「ん?、、お前、また何やら企んでいるな。」

セト神「なんじゃ、勿論じゃとも。」


ゼウス「ならば、話さんか。

女に会わせて、なぜマズイんだ?」


セト神「女性とは、私の后としか面識がない。」

ゼウス「なに?ただ、后一人か?

全く、、、人間の赤子のようだな。。

では、まずは、幼稚園からと言うわけだな。。。

それならば、息子達とは、ピッタリかもしれんな。」


セト神「よろしく頼むでの。」


ゼウス「わかった。。。」

ひおりを見てはため息なゼウス様なようだった。

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