第5話 ひぼこ様の不安

ミナカヌシ様の元へと帰ってきたひぼこ様御夫婦。


ミナカヌシ「如何でしたか?」


ひぼこ「いえ、、、なんとも。。

教育・・・どうも、僕は苦手でしてねぇ。」


ミナカヌシ「そうでありましょうね。

アカルヒメ様は如何でしたか。」


アカルヒメ「申し訳御座いませんが、不安でしかありません。」


ミナカヌシ「そうですか。

ですが、三神様は、ご成長を遂げられましたら、今以上に素晴しく良き神となりましょう。

あの精神の高さは、右に出る者など居られません。。。」


ひぼこ(確かに・・・

でも・・何かが欠けているのは僕か感じるだけか?)


ひぼこ様は一抹の不安を覚えながら、

過ぎ去る時の中、娘セリの成長を見守っていくのだった。



その成長していく間に将来のセリの夫となるゆうと会わせ、

ゆうとセリは、幼馴染みとして過ごすようになっていったのだ。



そして、ゆうとセリは、学びの園へと通い始めた。


ひぼこ様は娘の様子を時折見に行っては、ゆうが中筒様に懐いているのが感じ取れたのだ。


ひぼこ(ゆうが中筒様に懐いている。

わかる気がするよ。

ゆう・・・君は、中筒男命様とよく似ている。。。共通するものが僕からは、感じてならないよ。。

そんな君に娘のセリを渡すようになるのか・・・


君が成長し、娘と共に将来良き教育者となる事を願わずにはいられない僕だよ。)


そんな事を考えていた頃・・・

ひぼこ様は、単独で、ある神様と出会う。


それが、アレフ様だった。


アレフ様が天界にてミナカヌシ様と会われていた時の事。

ひぼこ様もミナカヌシ様に用事で出向いていたのだ。


ミナカヌシ様からアレフ様を紹介される。

「アレフだ。 アレンの育ての父親をしている。」


ひぼこ「あぁ。貴方様がアレフ様でしたか。

ひぼこです。 どうぞよろしく。」


ミナカヌシ様が将来セリと夫になるゆうがアレンにも関わるようになると話した。


アレフ「そうだったんだねぇ。。」

アレフ様の表情が多少気になったひぼこ様。


ひぼこ「どうされました?」


アレフ「いや、、アレンは大変だよ。

いや、使命がね・・・


では、僕はアレンのお父様にお会いしてくるから。


あぁ。。よかったら、ひぼこ様も一緒にどうかな。」


アレフ様からの誘いに何かあると感じたひぼこ様。

「よろしいのなら、是非とも。」


そう返事をし、ミナカヌシ様の部屋を後にした。



アレフ様を前に案内されるかのように後ろをついて歩くひぼこ様。


ひぼこ(このアレフ様とは・・・

くせ者だな・・・。

一見感じる表面とは本性は違う気がしてならない。。。

ある意味、僕に似ているのか?)


アレフ「ここだよ。 初めてかい?」

ひぼこ「こちらの部屋へは初めてだな。

生命の神様には、何度もお会いしているが。。。」


アレフ「そうだったんだね。

さ、中へ入らせて頂こう。」


そうアレフ様が言い、ドアを開けると

見た事もないようなエネルギーが漂う。


それは、黄金であり、きらびやかな正に光そのものだった。


そこには、ひぼこ様が見る生命の神様の姿はなかった・・・








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