第3話 ひぼこ夫妻

ひぼこ「いよいよ、ゆうが誕生した。

アカルヒメ。。。大丈夫かい?」


アカルヒメ「えぇ。。私は大丈夫です。

この娘を私達の元で育てる事ができますから。

これ程、幸せな事は御座いません。


ただ・・・

ミナカヌシ様のものをとなりますと。」


ひぼこ「もしかしたら、僕達から離されて育てられるかもしれないね・・・」


アカルヒメ「それにつきましては、何もお聞きにはなっていないのでしょうか?」


ひぼこ「まだ何も・・・

ただ、意見として、僕達の元で育ててやりたい事はお話するつもりだよ。」


アカルヒメ様は、一抹の不安があるようだった。


親が我が子を手元で育てたいと思うのは、どんな親でも同じなのだ。



伊邪那岐命様御夫婦・・・


伊邪那岐命「この息子は賢い男児になるぞ!」


伊邪那美命「あら、お早い見極めな事ですわ。 そんなに期待をかけては可哀想ですわ。」


伊邪那岐命「いや、何を言うか。

複雑な過程で誕生してきたのだ。

良き息子に決まっておる。


意志の硬い。行動力もあり、思慮深く。


そして何よりも神々全ての教育者となるべくして誕生しておるのだ。


私達の愛を一心に受け、

愛溢れる、情熱な教育者となるだろう。」


伊邪那岐命様は、竹内宿禰様との計画の元、複雑な過程で誕生した我が子である

幼少のゆうの成長を楽しみにされていた。




この頃の伊邪那岐命様御夫婦は、天界に身を置かれていたが

ゆうの教育の為にと住まいを

自然溢れる場所へと移された。


その世界こそ、伊邪那岐命様御夫婦が身を置いていかれる不思議な世界となるのだ。


その世界から国を。

人々を見守っていく事に・・・。


ゆうは、その世界から地球に暮らす人々の様子を見て育っていくのだった。。。



ひぼこ様御夫婦は、まだ幼い娘セリを連れて天界へ。


ミナカヌシ様からのものをもらっていたセリ。

定期的にミナカヌシ様の元へと連れて行かれていたのだ。


ひぼこ様は、ミナカヌシ様に向けて尋ねてみる事に。

「セリはこのまま、私達の元で育てるつもりですが。

ミナカヌシ様に置かれましも同じお考えでしょうか?」


ミナカヌシ「そのつもりではありますよ。但し・・・」


ひぼこ「何でしょう。」


ミナカヌシ「将来ゆうと出会い

歳頃となりましょう。早めの婚姻をと考えております。

その際には、ゆうと二人で過ごす事にもなりましょう。」


アカルヒメ「そんなにお急ぎで結ばせるおつもりなのですか。。。

ゆっくりでは・・・」


ミナカヌシ「そうさせてやりたいのですが・・・

そうも言ってはいられないのです。」


ひぼこ様とアカルヒメ様が顔を見合わせ

「と言いますと、使命によるものと。。

でしょうか・・・」


ミナカヌシ「二人には、早くに夫婦となっていき、絆を作りつつ、教育に努めて頂かなくてはなりません。」


ひぼこ「それは・・・聞いてはおりますが。」


ミナカヌシ「ただの教育ではありません。 神々を教育するようになります。」


これには、二人は驚きを隠せない。

「神々を教育とは・・・

確かに伺っておりましたが。。。


そんなに重要な使命を担うのでしょうか。。」


ミナカヌシ「アレンを育てるにあたり。 アレンから一人の人格を出します。

その娘を育てながら、住吉三神様に関わってもらいたいのです。」


ひぼこ「す、、住吉、、!三神様!?」


アカルヒメ「住吉三神様とは。

教育に携わるのは、知っておりますが

その方々の元にて教育を学ぶと・・」


ミナカヌシ様「いえ、住吉三神様を教育する側についてもらいます。」


ひぼこ「は?、、?!」

アカルヒメ「一体どう言う事なのかをご説明下さいませ。」


ミナカヌシ「アレンの一部として、

『りお』と言う娘を出します。

この娘は、神々の教科書となり、

りおを三神様に育ててもらいながら、

特に中筒男命様を成長へと導く事になります。


りおに対してゆうとセリにはよくよく学んでもらい、この娘を育てるにあたりの助言などをしながら、神々の成長へとしてもらいたいのです。」


ミナカヌシ様からの思惑に驚愕する

ひぼこ様御夫婦だった。。。

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