34話 新党しらたま


 朝丸新聞の見出しを予想していた篠山は空で資金のシュミレーションをしていた。

結成には現職の」国会議員が5人以上参加する事が定義となる。

 例えば篠山が衆議院の選挙に立候補するとなると供託金」数百円が必要となる。

しかも選挙運動」中は眼に見えない金が消えて行く。3億円は下らないだろう。

 しかし、選挙の有効投票数の10%を割れば供託金は没収される。

学術会議の関連メンバーに衆院選の立候補を促そうと思ったが、笑止! これは生徒会の選挙ではない。

 何事も真剣! 各議員も人生を掛けて立候補している、お遊びではない。

新党結成の賛同を得られて5人が国会議員に当選したとする。

 しかし当選した途端、当選後の人生観と政策の主旨が変わり新党へ加入しないとも限らない。それはそうだ、供託金といえども数百万円は大金だ!一年間それで食べて行ける訳だから、家庭を持つ議員候補者は全員アナーキーではない。

 篠山自信で議員に為り熱い思いを持った国会議員として風雨に晒されながら活動しての努力が買われ、一人二人と篠山を囲む議員があればこその新党結成ならば、例え野党であっても揺ぎ無い一枚岩の政党という事になる。

 政党助成金は政治資金として、各政党に交付される、国勢調査の日本の人口に250円を乗じた額を交付されるから大した額である。

 老練の勅使下校内閣総理大臣はあの手この手、を使って新党しらたまの議員を引き抜きに掛かるだろう。

 但し政党の所属議員が5人を割れば解党となる。

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