君に片思い

@nagi0915

第1話

私には好きな人がいる。


少し横暴でいつも周りからは怖いイメージを持たれている。


——ある日、塾から帰る途中私がヤンキーに囲まれて困っている時、


「おい、そこで何してんだ」


少し低めの声でどこか安心するその声は柳 拓斗(やなぎ たくと)私の好きな人だった。


「一人の女に寄ってたかって、大の大人が恥ずかしくないのかよ」


「あぁ?てめぇ喧嘩売ってんのか?」


「別に?お前らより年下の俺が注意してやってんだよ」


「(ッチ)…wありがとよ注意してくれて。お礼と言っちゃぁなんだけどよ1発殴ってやるよっ」


「やっべ逃げるぞ!」


そう言って私の左手首を引っ張り、走る。


「おい待て!!」


「誰が待つかよw」


そういう彼は何故かおもしがっているようにも見えた。


——あれから無事逃げ切った。


「あのっ助けてくれてありがとうございます。」


「お前さ、こんな真っ暗になるまで何してんの?」


「…塾に行ってました。」


「親に迎えきてもらうかどうにかしろよ、こんな真っ暗になってたら変なやつに絡まれるに決まってんだろ!しかも人影の少ないところ歩いてるし」


「すみません…」


「偶然俺が通りかかったからいいけどよ、次また変なやつに絡まれたらどうすんだよ」


「次は気をつけます」


「次って…まぁいいや家まで送ってやる」


「いや、いいですよ」


「いいですよってこっちは心配して言ってんだ」


いつも怖いイメージを持たれてる彼はとても心配性な優しい彼だった。


私はそんな彼に片思いしてる。


「じゃぁお願いします」

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