第16話:材料は簡単に手に入る

薬草は1人で取りに行ける。水は自分で作れる。

でも、量が全然足りない。


ステータス的に自分で水を作るのはあきらめた方がよさそう。

せっかくアイテムボックスがあるんだから、どこかで水を汲んでくることにする。

普通の水汲みと違ってこぼす心配もないし、重くて運べないこともない。

よし、水を入れる入れ物を手に入れよう。樽とかでいいかな?

グレイスさんに聞いて樽を売っているお店にゴー!


樽を売っている店は酒屋で聞いてくれとのことなので、

まずは酒屋へゴー!酒屋は前に行ったことがあるから大丈夫。


酒屋のおっちゃんに樽を売ってる店を聞く。

普通の樽じゃなくてワインみたいに蛇口がついてるのがいいな。

自分で好きな分量だけ水を注げる。

ポーションを瓶に移すときにも使えるかも!

「樽か。カインズ商会だな」

結局カインズさんの店かー。


カインズさんの店に移動する。

いつ来ても広くてよくわからない。

まずは店員さんに突撃。樽ください。

「樽ですか?こちらになります」

店員さんに案内されて樽売り場に。


色々な大きさの樽が展示してある。

でも、蛇口付きのがない。酒屋のおっちゃんはここにあるって言ったのに。

「ああ、蛇口付きね。好きな樽を選んで取り付けるんだよ」

なるほど。後から取り付けるのか。


必要なのは水用の樽とポーション用の樽の2個。

まずは小さいの2個でいいかな?

必要になったら大きいのを買い足そう。

小さい樽は銀貨1枚。蛇口の取り付けで銅貨50枚。

それが2個だから全部で銀貨3枚。宿屋1泊分だ。


違う、小さい樽を満たすだけのポーションを作るのに必要な水は、

小さい樽一つじゃ足りない。水の樽はもっと大きいのが必要。

大きい樽は銀貨5枚。全部で銀貨7枚か。うーん、ちょっと厳しい。

でも、これは絶対必要な投資だと思う。よし、買おう!

「蛇口付きの樽(小)と(中)それぞれ1個ですね。銀貨7枚になります」

ポシェットから銀貨を取り出して、7枚数えて店員に渡す。


ここで問題が発生。

どうやって樽に水をくむの?

ひしゃくとか、お玉とかで掬うのかな?

お玉なら持ってるんだけど。

ちょっと調べてみよう。


この街にある共同井戸の場合、

水くみ用のポンプが設置してある。

銅貨1枚で水がくめる。コップ1杯でも樽1個でも同じ値段。

この街は水が豊富にあるため、水自体は無料で、

井戸の使用量が銅貨1枚ということらしい。

ポンプは持ち歩けない。これは参考にならない。

ちなみにきれいな水だった。品質は普通。

ポーションの作成には使えそうだ。


街の中を流れている川の場合、

街に来るときに見た川だ。あれも立派な水源だ。

川の方に向かっていくと、水くみ場があった。

ロープの付いた桶で水をくんでいる。

試してみる。

ざぷん

ぐいっ

重い、すごい重い。これは無理なんだよ。

桶一杯の水が重くて持ち上がらない。

でも、この方法は道具が持ち運べる。

私でも持ち上がる大きさの桶なら大丈夫かも?

水の量を減らしてくんでみる。

桶に半分ぐらいなら持ち上がった。

ちなみに普通の水だった。品質は高品質だから、

もう少しできれいな水だったのかも。

と言うことは上流の方に行けばきれいな水になるかな?


水くみには桶がよさそう。

後で買いに行こう。いくらぐらいするのかな?

小さいのがあるといいんだけど。


そしていつもお馴染みカインズさんのお店。

桶はどこかな?樽はこっちだからこの近くかな?

桶とかひしゃくが置いてあるコーナーを発見。


小さめの桶を探す。川にあったのがこれくらいだから・・・

あった、それよりも大分小さいやつ。

これなら水が一杯でも持ち上がるかな?

店員さんに頼んで試させてもらう。


「重さの確認ですか?いいですよ」

桶に水を満たして持ち上げてみる。

重いけど持ち上がらないことはない。

この大きさなら大丈夫。これください!

桶にロープを付けてもらう。値段はお馴染み銅貨48枚。

私が買うのはなぜか大体この値段。偶然だよね?


ついでにひしゃくも購入。これは銅貨10枚。さすがに48枚じゃなかった。

桶が使えないような浅い場所で役に立つと思う。

お玉で代用できる気もしたけど、採取に使う道具と、

薬の作成に使う道具は分けたい気分なんだよ。


道具もそろったし、これで水もどうにかなるかな?

まあ、街の共同井戸なら道具は必要ないんだけどね。

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