章間 とある人間のお話①
「なあ、掛」
「どうした、大地」
「なんか最近カラス多くね」
「……確かに。なんかよくこの時間帯飛んでるよね」
「ちょっと待ってて」
「あっ、うん」
大地の奴、何を確認しに行ってるんだろう。僕も行くか。
「大地どうした?」
そこにはなんかいつもと違った顔色の大地がいた。
「掛、鳥空たちっていつもどのくらいでご飯食べ終わってる?」
「大体十分くらいかな」
「まだ三分くらいしかたってないよね……」
「うん」
嫌な予感がした僕は、庭に出た。すると、ご飯はもうなくなっていた。
「大地、カラスが多くなってる理由ってこれ?」
「掛もそう思う?」
「うん。でも確実じゃないから、カラスに詳しい人に確認しに行こうよ」
「うん、そうだね」
ピーンポーン
「はーい」
「あっ、
「掛たちか。今日早くね? そんなに早くやりたい?」
「いや、ちょっと訳があって……」
光に話すと、すぐさま答えてくれた。
「あー、それカラスだね」
「やっぱりか。壱鳥たちのご飯が……」
「対策はとりあえずカラスが来れないようなところでご飯をやるしかないね」
「まじかよ。ありがと」
「今日時間通りでいいよな」
「うん。また後で」
家に戻る。カラスが来れないようなところ? 家の中は難しいし。
そうだ。カラスをやっつければいいか。壱鳥たちにこれ以上負担をかけさせられないからな。
タイミングを見計らってカラスをやっつけてやると心に決めた――。
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