第二部 日本統一
第26話 財政難
進水式が無かったので儀式として作りました。無事成功したので擬装の取り付けを行い完成になります。
古湊式ガレオン船と舟木式ガレオン船が出来上がりましたが、実際大差ありませんが本人たちが怒るので一応分けて呼ぶことになりました。
処女航海として小笠原諸島まで赴き同地を占拠するように命じておきました。
古湊虎則と舟木虎永が乗りたそうにしていましたが。、流石に処女航海で重臣を失わせる訳にはいかないので却下しました。
更に日本近海での戦闘用にフリゲート艦を建造することを命じて、ガレオン船の数を増やすように指示しました。
「ガレオン船をそんなに増やすのですか?」
「ポルトガルとスペインが来る前にオセアニアとインドネシアを全て我が国の物にする。欧州の奴らにアジアを食い物にさせてたまるか」
「ガレオン船は何隻ほど必要でしょうか」
「ふむ、アジアの海を守り切るためにはそれなりの数が必要だな、二百隻だ」
「そんな数を」
「フリゲート艦は取り敢えず五十隻を作れ」
「財政は大丈夫なので」
「まあこっちはなんとかするさ」
「分かりましたそれでは建造作業に移ります」
「うむ、アジアの海を守るのはそなたらだ、任せたぞ」
『はは!』
やっばい、財源どうしよう。
現在の当家の財政状況だとガレオン船二十隻にフリゲート艦三十隻がいいところなんだよね。
フリゲート分のお金はなんとかなるけど、ガレオン船のお金なんてひっくり返っても出て来ないぞ。
でも命令しちゃったしな、どうするかな。
手っ取り早いのは他国を占領することだけど、それで儲けが出るのは数年単位だろうしな。
うむ明と密貿易でもするかな、それでもお金は足りんな、フィリピンを占領して税として砂糖でも集めるか、それでもお金は足りない。
もう一回ひっくり返ったらお金振ってこないかな? 取り敢えず逆立ちしてみたけどお金は出て来なかった、そして受け身に失敗して痛かった。
「何をしているのですか?」
「長門か、受け身に失敗したところだ」
「そこに至った経緯を聞いたつもりだったのですが」
「逆立ちしたら金が出て来ないかと」
「当家の財政は健全ではないですか、なぜそんなに金にこだわるのですか?」
「ガレオン船を二百隻作るように命令した」
「なんでそんなに」
「イギリスとスペインがそれくらいのガレオン船をもっていたからだ」
「イギリスとスペインが我が国にそれほどの戦力を送るとは限らないのでは?」
「もしもに備えるのが為政者の仕事だ」
「で、案は出たのですか?」
「明との密貿易とフィリピンを占領して砂糖で税を払わせようと思っている」
「どちらもかなりの収入が見込めそうですな」
「だがガレオン船を製造維持するには足りん」
「そこでいい話です」
「なんじゃ?」
「椎茸の栽培に成功しました」
「おお、本当にいい話じゃないか、明への交易品としてしまおう」
「他国を奪おうとはしませんので?」
「領地経営の面倒さを考えると効率のよい金稼ぎにはならん」
「ふむ、丹生鉱山はどうですか?」
「今も出ることは出るらしいがな、正直手間に見合う出は期待できんという話だ」
「小笠原からは何を税としてとるおつもりで?」
「そこも問題よな、一番大きい島に代官所を置くつもりだが、米がとれるのか疑問じゃ」
「取らない方が良かったのでは?」
「そういう考え方もあるだろうが、ここを日本の土地だと明らかにしておく必要がある、そうせねば勝手に他国の領土にされかねん」
「今されていることは必須のことなのですね」
「他の大名なぞ簡単に始末できるからな、それより欧州が来る前にアジアを取っておくことが重要よ、ただ風土病の問題があるからな」
「そういうのもあるのですか」
「国内でもあるだろう甲斐の風土病はひどいと聞くぞ」
「聞いたことはございますな」
「あれを完全に駆除出来たのは今から五百年後だぞ」
「そんなにかかったのですか」
「アジアにもマラリアという恐ろしい病気がある」
「そこに家臣を向かわせるのですか?」
「キニーネという特効薬がある」
そういうと私はごろごろ回って地球儀までいき
「行儀が悪いですぞ」
「御坊や母上がここにはいないのだから見逃せ」
「はあ」
「この原住民しかいない土地の山脈にある、未来知識からアンデス山脈と名付ける、ここにあるキナの木というのから特効薬であるキニーネが作られる」
「ではインドネシアの前にこの大陸にいかないといけないのですね」
「だが遠い、だからまずは小笠原に行かせた、ここからミクロネシアを通り小中の島々を占領しながら新大陸に赴き現地を占領する、そしてキナの木を増殖させて、それを持って税とする」
「我が国では育たないのですか?」
「育つみたいだが外来指定種という我が国独自の生態系を崩しかねない植物に指定されているから持ち込みたくはないな」
「なるほど、しかし何故今すぐ我が国の統一事業に乗り出さないのですか?」
「この前京を攻めただろ」
「文明の乱とよばれているようです」
「まあ名前はどうでもいい、その時に守護どもを討ちまくったからな、守護代や国人が我こそはと暴れてくれる。そこで弱った所を討つつもりだ」
「乱世を短るするのが目的では」
「乱世は百年続いたのだぞ」
「百年ですか」
「それに比べれば短くできるが、気が変わったので近々濃尾を取ろうと思う、濃尾平野は魅力的だ」
「一気にとるのですか?」
「一気にいくよ、だが伊賀は今回はおやすみかな」
「守備を任されるということですな」
「蒲生も行方不明だし音羽城と観音寺を押さえてもいいのだが守りが面倒だ、長門が欲しければとってもいいぞ」
「御冗談を今の領土でもいっぱいいっぱいですよ」
「皆そういう、困ったものだ、ただ濃尾を取ると困ることがある」
「それはなんでしょうや」
「あれだけ銭を掛けて作った長島城が無駄になる」
「確かにそうですな」
「それと土岐と結んだ停戦期間がたっぷり残ってるな」
「向こうから破らせますか」
「羽津が土岐を攻めようとしてると流すかい?」
「まあ、そのようなことを」
「その辺は任せよう、だが羽津は非道を行うが義は守るという点は守っていこう」
「はは」
まだまだお金は足りないが思い出した、私の護衛をする親衛隊を作りたいと思っていたんだった、ついでに文官を育てる学校と軍学校もつくりたいな。
ということで逆さになってお金が落ちて来ないかをまた試していたら母上に見つかってひどく怒られたので、母上ごめんなさいと抱きついたらよしよししてくれた、母上優しくて大好きです。
お金が無さ過ぎて煮詰まってきたので七衆を集めることにしました。
「銭が無いのは分かり申した、船が必要な理由もわかり申した、して我らに何をしろと」
「尾張を攻める、熱田や濃尾平野が欲しい」
「濃尾平野ということは美濃もですな、しかし土岐とは停戦協定がありますぞ」
「私は結んだ協定は破らない人間でいたい、ということで土岐側に破ってもらう」
「尾張を取ることで土岐を圧迫するか」
「尾張攻略を七衆会に掛ける賛成は起立じゃ、全員が賛成じゃな、後はいつ攻めるかだが、稲刈りが終わってから四万程で攻めたいと思う」
「降伏は認めるのか?」
「斯波と織田以外は認めてもいい、だが転封を断る場合はその限りではない」
「では軽く調略してみるか」
「それでは七衆会をこれにて終わる」
「はは!」
尾張侵攻を考えた上で現在の法度だけで足りるか御坊に相談してみました。
「法というのはいくら追加しても足りるということはないものじゃ」
ということで今度は今川仮名目録を参考にして法案を作ってみました。
1.田畑ならびに山林原野の境界に関する争論について、もとからの正しい境界をよくよく究明したうえで、原告あるいは被告の道理のない不当な謀訴であると判定された場合、その者の所領の三分の一が没収される。
1.もともと田畑であった土地が荒廃して河原や浜辺になっている土地を再度開望するについて、旧名主同志で填界の争いが生じた場合、その土地が年月を経てもとの境界が判定し難くなっているときは、双方が主張する境界の中間を新規の境界と定めるべきであるが、双方が不承知ならば、権利を没収して各々別の給人に与える
1.譜代の家臣以外で自由に召し使っている被官人が逃亡した場合、二十年を経た後は・本主人は捜索し連れ戻しをしてはならない。
但し、過失を犯して逃亡した者についてはこの定めにはよらない。
1.子供の喧嘩の事、子供のことであるから是非の詮議におよばない。
但し、両方の親が制止すべきところ、喧嘩をけしかけ、あまつさえ鬱憤ばらしの行為におよぶなら、父子ともに同罪として処刑すべきである。
1.河川の流木は知行にかかわりなく、流れついた土地の者の所有とする。
「といった感じでどうでしょう」
「土地の問題と刑罰の問題ばかりか、まあ突き詰めて考えれあ法度などその二つが主になるか、しっかしこのような事よくすぐ出でて来るな」
「未来人の知識を使いました」
「未来人も役にたっているようでなによりだ」
後日七衆と奉行衆を集めて法度の是非を問うたところ無事全員の賛成が得られました。
「ふむ」
「なんじゃ、また悩み事か」
「会議が何時も満場一致なのが喜んでいいのか悩むべえきか」
「と言っても事前に根回しはいているのだろう」
「まあ提出する法案となぜ必要なのかを書いた手紙を芳菊丸に書かせていますからね」
「なんじゃ自分で手紙を書かんのか」
「私の手紙は御坊と母上しか解読できませんので」
「私にも間違いがあると思うので止めてくれる人が欲しい所ですね」
「長門兄や忠盛なら止めてくれるから心配するな」
海外や尾張攻略に向けて動き出し撒いた。
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