第19話

ようやく俺の部屋に到着。長かったな…。


「妹さんモデルになるの?」


「知らない」


「なんか部屋片付いてるね。整理整頓されてるー」


「まあ、普通に」


それから、いろいろ話をした。稲賀さんのこととか?しょうがないけどした。悪気ないからねって言われてもなぁ…。今後のことも話し合った。ひと段落して、また真矢は部屋を見渡す。


「うわ、本棚に本いっぱーい。なんでいろんな国の言葉勉強してるの?というかお父さんの説明からするに、海外にまで仕事範囲があるの?」


「そう。電話で取引」


「そっかー!なるほど」


素直な真矢である。かわいいなぁ。


「真矢」


思わず抱きついた。


「もー辰巳はハグするの好きだなー」


「真矢がちっちゃいからハグしやすい」


「ちょっとちっちゃいってなんだよー!怒るよ!」


真矢をひとりじめだ。嬉しい。


「こら辰巳、なにしてんの」


「え!?さ、皐おばちゃん!」


うげ、ドア開けてた…。


「あんたどこの子連れてきてんのよ」


「どうも、花田です。お邪魔してます」


「彼女だよ!でてけよ!」


「はーん?辰巳が?」


「うるせぇな」


「ねー彼女、もう遅いし、そろそろ帰ったら?」


「あ、はいー」


ひどい。おばちゃんに追い出された。もう真矢との時間は終われってか。

仕方なく部屋から出た。


「きゃー!辰巳!彼女なのー?いゃーん!」


げ、母だ。

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