第4話

 誰かが自分の頭を強く揺らしている。このままずっと眠っていたいと思ってたら頭頂部を鈍器のような物で強くたたかれた。僕は泣きながらこう言った。


 あなたは誰ですか?一体なぜこんな事す るんだ!


 僕の問い掛けを無視して女はこう言った。


 チェックアウトしろ


 そして、僕を縛ったロープをほどき、覆いかぶせていたシーツを脱がした。チェックインした時と同様背中には黒いハンカチで隠した銃が向けられていた。


 車に行け


 言われるがまま車に行って、中に乗った。


 ここへ行け


 一枚の紙を目の前へ出しながら女は言った。その紙にはこう書いてあった。


 日本銀行東京中央支店



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る