店長とバイト〜暑い日〜

 「店長、今日暑くないですか?」鉄板の前で裏にいる店長に話す。

「まあ、30度超えるからね。俺には関係ないけど。」ネギを刻みながら店長は言った。

「なんでです?」

「俺、汗かかないもん。」

「水飲んでないからですよね?体に良くないですよ。」いつもコーヒーか炭酸飲料しか飲んでいない。水もお茶さえも飲んだところを見たことがない。

「でも水まずいじゃん?やっぱ炭酸とコーヒーが一番。」とんでもない事を言う。高校生ではなく50代少し手前だ。

「体に悪い生活ですね。」

「多分血液どろどろで早死するわ〜。」

「なんてこと言うんですか、ちっちゃい娘さんいるんですよね?」

「うん、いるよ。」

「じゃあそんな事言わないでくださいよ。」父親が生活習慣が悪くて死にましたってなったら笑い事じゃない。

「そうだね。」話の区切りがついたタイミングでお客さんが来た。

「いらっしゃいませ。ただいまお伺いします!」


 

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