アルバイターの日常
花園眠莉
店長とバイト〜ピコピコした靴〜
親子が店の前を通った。小さい子が履く音のなる靴。その音が軽快に聞こえてきた。
「店長、今のちっちゃい子可愛かったですよね。」
「あー、可愛かったね。」
「懐かしいですね。妹が小さい頃履いてました。その時は可愛かったんですけどね。」
「今は?」少し楽しそうに聞いてくる。
「口達者で生意気ですよ。」
「良いことじゃん。」なぜそう思ったのか分からないが店長的にはいいことらしい。
「そうですかね。」
「うん。バイトちゃんも履いたらどう?」そう言い残して裏に行ってしまった。
「店長履いたほうが似合うと思います。」すると楽しそうに笑ったあと「変な人になるからやだ。」とだけ呟いた。そうこうしているうちにお客さんが来た。
「いらっしゃいませ。ただいまお伺いします。」
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