第8話 オープンマリッジ
さくらと弘子が、レズビアンの関係に陥るまでには、そんなに時間が掛からなかった。最初にモーションを掛けてきたのは、弘子の方だったが、さくらもまんざらでもない。
何しろ、元々レズっ気のあるさくらだったので、相手から誘いをかけてくれたことが嬉しかった。
「この人は、きっとレズなんだわ」
と、弘子に感じさせるそんなオーラのようなものが、さくらの中にあったのだろう。
弘子は勘が鋭い方なので、自分と嗜好が合う相手を探すことに長けているのかも知れない。
高杉は、もちろん、二人が知り合いであるということ、ましてや、レズビアンだなんて思ってもみなかった。ただ、時々、二人の話題に男性が登場するのだが、その男性が同じ人物であるなどと、二人は夢にも思っていなかった。
ということは、二人には共通で、相手が男子であれば、どういう人を好きになるかということを自覚していて、
「相手が話してくれるのであれば」
という気持ちから、お互いに話をしても、話されても、いやな気分になることはなかったのだ。
「私の会社の人なんだけど、いつも真面目そうに見えるんだけど、見る方向を変えると、不真面目なんじゃないかって思うことがあるのよ。でも、実際には不真面目なんじゃなくって、本人は大真面目で、自分は、人を好きになったことがないなんていうのよ」
と弘子がいうと、
「それって、弘子さんは、その人に抱かれた女という立場から言っているの?」
と訊かれて
「ええ、そうよ。私はその人のことを好きになりかけたんだけど、それを言われて、少しあれって思ったの」
と弘子がいうと、
「どういうこと?」
「その人は、いつも同じ女を相手にすると、すぐに飽きてしまうらしいのよ。実際にどこまで飽きが来ているのかは分からないんだけど、それを聞く前に、私はそんなことではないかと実際に思ったのね」
「ん?」
「だって、その人の目が、実に哀れに見えたのよ、悲しそうな目というか、それは自分に悲しそうに見えるわけではなく、私に対して浴びせているように感じたの。確かに男性というのは、絶頂を超えると、すぐに萎えてしまって、冷めてしまうでしょう? でも、その人はそういうわけではないのに、哀れみの表情が浮かんだのは、きっと身体の中が飽和状態になっているからじゃないかと思ったの。その時私は、この人が人を好きになれないのは、好きになってしまうと、その人一筋じゃないと、自分の気が済まない。でも、生理的に飽きてしまうという気持ちは如何ともしがたく、結局、人を好きになることができないという理屈になってしまうのではないかと感じたのよね」
と、弘子が言った。
さくらは、その話を訊いて、最初、
「どこかで聴いたような話だ」
と思ったが、すぐには思い出せなかった。
だが、すぐに、似たようなことを言っていた人がいたのを思い出した。それは、さくらが前に付き合っていた。そう、自分を騙して、保証人にさせようとしている、あの男だったのだ。
さくらは、その時、男に騙されたということが分かり、何とか借金を返さなければいけないと思い、ソープで働くしかないと分かっていて、その覚悟を決めようと思っていた時だった。
相談する相手もおらず、たまたま知り合った女と仲良くなったことで、
「この人に相談してみようかな?」
と思った時、実際には自分を黙した男と同じ考えの弘子を、受け入れられるかどうか、自問自答していた。
あの男だって、好きになった理由が何なのか分かっておらず、途中でいきなり、
「自分が一人の女だと飽きてしまう」
などということを言い出すのだから、次第にさくらも、
「何なの? この男は」
と感じたのも無理もないことだった。
しかし、この男を嫌いになることはなぜかなかった。口ではそうは言っても、さくらを全力で抱いていたのだ。
逆に、
「他に女がいるのかも知れない」
という危惧はあったが、それはそれでいいような気がした。
全力で自分を愛してくれるのであれば、他の女は皆遊びだと思っていたからだ。それに全力で愛してくれる男なんか、そうはいないと思っていたので、これほどの満足感が得られるのであれば、この人を選んでよかったと感じたのだ。
さくらにとって、この男は大好きな相手なのかは分からなかった。本質的にどこが好きなのかと言われて。ハッキリと答えられないのだから、それも無理もないことであろう。
「ねえ、私のどこが好きなの?」
と聞くと、
「そうだなぁ、素直で一途なところかな?」
と言われて、
「何それ、ベタなセリフじゃない」
と言って笑ったが、まんざら嘘ではないだろう。
彼からすれば、いきなりそんなことを訊かれて、取ってつけたような言葉を並べただけだ。
「この女はそんなことを聞いてはこないだろう」
という思いがあったのか、それとも、いきなり聞かれても、答えられるとでも思っていたのか、まったく答えを用意していなかったのは間違いないだろう。
さくらは、その男が他に女を作ってもそれでいいと思っていた。
それは、自分が今まで誰かを好きになったことがなかったというのを自覚しているからで。彼が自分を好きになってほしいと考えるのは、おこがましいと思ったからではないだろうか。
おこがましいという言葉がこの場合にふさわしいのかどうか分からなかったが、さくらにとって、この男が自分にどのような効果をもたらしてくれるか、まるで実験でもしているかのような気持ちだった。
相手もそれを分かっていたのか、最初からさくらを騙すつもりなどなかったかも知れないが。ひょっとすると、さくらの本心が、
「自分のことを愛していないんじゃないか?」
と分かったのだとすれば、普通なら気持ちが冷めて、すぐにでも別れ話をしてくるのが普通なのだろうが、この男は、
「せっかくだから、この女を利用してやろう」
と、今までの気持ちの復讐とでもいう思いがあったのかも知れない。
この男は、自分を裏切ったり、自分を欺こうとした相手に容赦をしないタイプの人間だった。
そもそも、借金をして何をしていたのか分からないが、しょせんそれだけの男なのだ。他の女に貢いでいたのか、それとも、ギャンブルにのめり込んでいたのか。さくらにとって、この男を見る目線は、そのどちらも同じ位置にあったのだ。
後ろに別の女が見え隠れしていようが、さくらには関係がなかった。それほど、感情としては、好きではなかったという証拠でろう。
「私、どうしてこんな男と一緒にいるのだろう?」
と、さくらが感じていることを、相手の男は悟ったのだ。
その感覚に間違いはないのだが、その後の感情として、
「でも、この人は私とは相性がいいと思うの」
と思っているようであったが、さすがにこの男は、せっかちなところがあるのか、愛していないという感情ですっかり逆上してしまって、それ以降を考えることすら、腹立たしいことになっていたのだった。
さくらは、自分がこの男から復讐心を抱かれているなど、想像もしていなかった。
だが、自分が彼を欺いているのではないかという思いがあるのは事実で、気持ちの中に葛藤があったのも間違いのないことであった。
「どうすればいいんだろう?」
と、さくらは感じていた。
「ところでね。世の中にはいろいろな愛の形があると思うのね。もちろん、普通に結婚して子供を作って、家庭の中に幸せを見つけることで、それが家族愛だということで、自分の愛欲が満たされると思っている人。あなたのように、一人の相手だけではダメで、精神的には一人を愛しているんだけど、身体の関係では、それでは満足できないどころか、あまり続けていると、見るのも嫌になる人もいる。または、最近ではよく言われる中で、性同一性症候群と呼ばれるような人もいて、同性でないと感じない人もいる。もちろん、普通に両刀の人もいるわよね? いろいろな形があってもいいと思うし、それを皆が隠そうとしているところに、性欲という感情が大きくなってくるんじゃないのかなって思うのよ」
と、さくらは言った。
「確かにそうだよね、僕はある程度の愛の形は受け入れるつもりではいるんだけど、さくらさんはどうですか?」
と訊かれて、
「確かにそれは言えるのよ、私も、いろいろな形にチャレンジしてみたことがあったわ。それは、前に付き合っていた男から、ちょっといつもと違う刺激的なことをしてみないか? と言われてやってみたことが多かったんだけどね」
と、さくらがいうので、
「その男って、例の君を騙した男なのかい?」
「うん、そうよ。でも、普段は優しかったし、いろいろと教えてもくれたの。まあ、今から思えば利用されていたと言ってもいいのかも知れないけどね」
と、さくらは言った。
「さくらさんは、どういうプレイが好きなの? 恥辱だったり、SMだったりといろいろあると思うんだけど」
と、聞くと、
「そうね、私は恥辱とか好きだったわ。彼の前で一人でした時は本当に顔が真っ赤になって、身体が震えていたわ」
とさくらがいうので、
「相当、興奮したようだね?」
「ええ、そうね。でも、それが恥辱という感情だってことを、すぐには分からなかったの。なぜなら、その後で放心状態になっている私を、あの男は抱いたのよ。その時、ずっと身体が痙攣している感じだったわ。だから、頭がまったく回転していなかったし、自分が何をしたいのか、何をされたいのか分からずに、相手のいうがままだったわ。その時、縛られたりしたんだわ。初めてのSM経験だったけどね」
とさくらがいうので、
「SMはどうだった?」
と訊かれて、
「私は、SMには向かないような気がしたわ。もっと、ソフトの方がいいような気がして。まるで夢心地って感覚。あれがいいのよ」
というのだ。
「じゃあ、さくらさんは、SMというよりも、レズビアンなんかいいかも知れないね」
と高杉に言われて、さくらはドキッとしてしまった。
まるで自分の気持ちを見透かされているようで、ビックリしたのだ。それを見た高杉はニヤリと笑って。
「まんざらでもないようだね」
と言われた時にさくらは、もう半分観念したかのように頷いた。
「そっか、レズに走っちゃったか? 正直、僕はレズを見てみたいとは思っているんだよ。女性の感じている声が大音響で聞こえ、お互いに身体をまとわりつかせるのは、男女では感じることのできない快感を味わおうという感覚なんだろうね。特に女には男の武器になるものがないだけに、身体全体で相手に伝える必要がある。そこが却って、二人の世界を作り出し、しかも、同性でなければ分からないツボを捉えるのはやはり同性なのよね。それを思うと、レズビアンにはとても興味があるの。それは、男が女を推ったり、自分のものとして蹂躙するという、男の側の満足感とは違う満足感が目の前に溢れることから始まるんだよね」
と、高杉は言った。
「高杉さんはどうしてそんなことまで分かるの? 女というものと男が決定的に違うということは分かっても、男であるあなたにはおのずと限界があるはずよね? どうして男性のあなたに分かるのか、不思議で仕方がないわ」
と聞かれた高杉は、
「それはそうだろうね、女というものが、男に何を求めているかというのは、男にしか分からないから、相手のことを知っているという意味で、男にだって、分かるというものではないのかな?」
と、高杉は言った。
「高杉さんは、何か特別な性癖というのはお持ちなのかしら?」
と言われたので、
「僕は、同じ人とだけ何回もというのができないということが一番なんだけど、それも含めて気になっているのがあるのはあるんだよ」
と高杉は言った。
「それは何なの?」
とさくらが訊くので、
「僕は独身だから、できないことなんだけどね。いわゆるオープンマリッジというやつのことなんだ」
と高杉がいうと、さくらが訝しそうな顔をして、
「オープンマリッジ?」
「ああ、今から五十年くらい前にアメリカの社会学者の先生が提唱したものらしいんだけど、夫婦がね、所有欲だったり、独占欲だったり、嫉妬心に妨げられることなく、自由に愛人を作れるというものなんだ。つまり、伴侶公認の不倫というわけさ」
と高杉は言った。
「へえ、そういうのがあるんだ。何となく聞いたことがあったような気がしたんだけど、ひょっとすると、前に付き合っていたあの男から聞かされたのかも知れないわ」
と、さくらはいう。
「その男とは、結構こういう話をしたのかい?」
「ええ、結構こういう話が好きだったようで、そのおかげで、耳年魔のようになっちゃったわ」
と言って、はにかむように笑っていた。
高杉は、さくらのこのようなはにかんだ表情が好きだった。
「ところでオープンマリッジというのは、これは僕の考えだけど、EDなんかで苦しんでいる夫と、そんな夫に満足できない妻にとってはいいのかも知れないと思ったことがあったんだ。この話題に関して、映画になったり、小説になったりもしているので、興味があったので読んでみたんだけど、夫婦間でマンネリ化してしまったりしていて、刺激を求める夫婦が結構。このオープンマリッジを使っていたりするらしいんだ。さっき言った中の嫉妬心というものに妨げられずという考えではなく。、逆にその嫉妬心を煽ることで、夫は自分を奮い立たせるということだってできるんじゃないかな? 刺激を求めるという意味で、奥さんと浮気相手との行為を、影から旦那が見ているなんてシチュエーション、普通にありそうな気がするんだ」
と高杉が言うと、
「そうね、訊いているだけでゾクゾクしてくるような気がするわ。確かにそう言われてみると、いろいろな形の一つではあるけど、その刺激によってマンネリを解消できるのであれば、いいのかも知れないわね。そういえば、高杉さんの場合、同じ人とずっと続けるのはできないと言っていたけど、それは身体がいうことをきかないということ?」
と聞かれ、
「そういうわけではないんだ。できないというわけではないんだけど、途中で萎えてしまったり、絶頂にいくことができず、最後まで瞑想して終わるという感じかな? だから、セックスはするんだけど、自分だけがいけずに、欲求不満になってしまって、男が早いと言って欲求不満になっている女性の気持ちが分かるというのかな? それだけ、最終的には、男女で身体の作りが違うというところに落ち着くといことなんだろうか?」
と、高杉は言った。
「それは辛いわね」
と言われた高杉は、
「そうだよね? しかもだよ。そんな欲求不満がたまっていく上に、同じ相手とばかりで、本当にお腹がいっぱいになった気がするんだ。身体を重ねた瞬間に、今度は身体が拒否反応を起こして、吐き気がしてしまい、そうなると、もうその女性を二度と抱けなくなってしまう気がするんだ。今のところ、そこまで行くまでに自分で何とか制御しているんだけど、そのために、女性の中には、僕のことがよく分からないという人は多いと思うんだよ」
と言った、
「高杉さんは、自分では性欲が強い方だと思う?」
と訊かれて、
「うん、そう思う。だからこそ余計に身体が敏感になってしまい、次にまでその感覚が残っている。だから余計に、すでに食べた後のような飽食感があって、見るのも嫌になるんじゃないかって思うんだ」
と、高杉は言った。
「じゃあ、高杉さんの場合だとさっきのオープンマリッジが嫉妬心を煽って、刺激になるという方法では、根本的な解決にはならないんじゃないかしら?」
と言われて、
「それはそうよね。でも、元々、EDだって根本的な解決にはならないと思うんだ、一種の応急手当のようなものであったり、何かのきっかけにはなるかも知れないけど、しょせん刺激なんだよ」
と高杉は言った。
「どういうこと?」
「確かに、奥さんが他の男性に抱かれているのを見て、一時的に興奮して、勃起するかも知れないけど、でも、それはその時だけのことでしょう? すぐに頭の中で冷めていってしまえば、また勃起不全になってしまう。それを解消しようとすると、また同じことをしないといけない。しかも、相手を変える必要があるかも知れないよね? より強い刺激でないと、そもそもEDになるくらいなんだから、刺激には疎くなっているのかも知れない。僕のように、飽食状態になってしまっていれば、今度は同じシチュエーションというだけで、興奮しきれなくなるんじゃないかって思うんだ」
と高杉は言った。
「なるほど、それは言えるかも知れないですね。異常性欲というのは、普通のセックスでは満足できない。あるいは、セックス自体に満足できないという稀な性格の人がなるわけで、刺激を求め続けないと、セックスライフはありえないという人であれば、気の毒な気がするわ。ただでさえ、偏見の目で見られるでしょうからね」
とさくらは言ったが、
「それって、結局、性犯罪が異常性欲から起こっている場合が多いからで、実際に何をどうやっても、性犯罪なんかなくならないと思うんだよ。今回の法律の、なんだっけ、セックス同意書制度だっけ? あれだって、実際には滑稽に見えるけど、あくまでも応急手当であって、根本的な解決になっているわけではない。法律を作っている人がそんなことは最初から分かっているくせに、一つ法律を作ると、すぐにその改正案を作ろうとはしない。それがきっと、まわりから、それならどうして最初から、改正ありきで作っておかなかったんだ? と言われて終わりじゃないかと思うんだよね。そうなってしまうと、応急手当という中途半端な法律だけが残ってしまう。ただ、この法律にだけは。何とか穴がないようにしようと思っているはずなのだけど、結局そもそもが中途半端なので、穴がないわけはないよね。穴がないのであれば、逆に改正案などなくてもいいわけだからね。これが結局政府の一番悪いところじゃないかと思うんだ。つまりは、やりっぱなしということであり、それが、結局は蓋を開けてみると、こんな法律ない方がよかったなどと世間から言われて、何をしていたんだということになるのさ。そのせいで、法案もどんどん薄っぺらい物になって、国民がいうから、とりあえず、法律らしいものを作ったという程度で納得してしまうのではないだろうかね?」
と高杉は力説した。
さくらもよく分かったかのように、何度も深く頷いていた。
「うんうん、確かにそうなのよね。法律というのは、基本的に紛争や犯罪に対してのものが多いので、お互いというものが存在する。双方、別の人間なのだから、法律がそのまま適用されない場合もあるでしょうね。決定的な憲法の三原則のようなものでもない限り、法律一つで解決できるなんてことはないんですよね。だから、検察、警察があって、弁護士がいて、裁判官がいる。いわゆる司法があるということなのよね」
と、さくらは言った。
「でも、法律というのは、実に冷たいもので、下手をすれば、容赦なしに、被害者を追い詰めることになったり、被害者なのに、世間の好奇の目に晒されて。訴えなければよかったという思いをさせたり、逆に、相手から、裁判になれば、言いたくないことまで言わなければならないと相手弁護士に諭されて、訴えを取り下げるということも、往々にしてあったんだよね。そこには、当然示談金が必要だけど、示談さえして、訴えを取り下げれば、もう罪になることはない。それが、弁護士のやり方というものなんだよね」
と、高杉はいうのだった。
「オープンマリッジというのも、同じことが言えるのかも知れないわね。結局は、応急手当でしかないのに、そのことに気づかないので、せっかく一度は復活したのに、またEDになってしまう。今度の原因は単純に興奮しなくなったということであり、その根本的な理由は、次にはもっと今以上の興奮がなければ、反応しない身体になっているということに気づかないことなんじゃないかしら?」
と、さくらがいうので、
「その通りさ。そのことに気づけば、根本的な理由の解消に、病院に行くんじゃないかな? その理由が泌尿器科にあるのか、産婦人科にあるのか、それとも精神科にあるのかというのは分からないけどね。だから、根本の原因を取り除くというくらいの気持ちを持っていないと、病院に行くという行為は躊躇してしまうよね」
と高杉は言った。
「だって、ただでさえ病院というのは、行きたくないところでしょう? 特にあの薬品の臭いを嗅いだだけで気持ち悪くなる人がほとんどでしょう? 特に歯医者のあの臭いは独特で、私は絶対に嫌だわ」
と、さくらは言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます