第3話 魔法

使える魔法をもっと増やしたい。前に読んだ本によると新しい属性の魔法を習得するにはその属性の最初に習得できる魔法を使っている人の魔力の流れを見て再現すればいいらしい。その属性を習得さえできれば後は使ってれば新しい魔法を覚えるらしい。でも習得までに時間がかかるからいろんな属性の魔法を使える人は少ないらしい。ちなみに俺が今使える身体強化魔法や浄化魔法はすぐに習得できるため多くの人が使えるらしい。体の周りの魔力を固めて纏わせるやつは盾職の人が使うらしいんだが普通は盾に纏わせるらしい。魔力付与的な感じの魔法だったんかい。なんか俺自分の体に使ってたよ。当たり前だけど大きな物に使うほど魔力消費が激しくなるので自分の体に使ったらもったいないよね。うん。盾に使えばいい話だもんね。でもこれって盾職の人だけしか使わないらしいけど武器に使ったら破損を防げるんじゃね?いや、でもそんなことするくらいなら前衛の人は身体強化に魔力使いたいのか。新しい属性の魔法を習得するにはその属性の最初に習得できる魔法を使っている人を見なきゃいけないといった。じゃあ最初の人はどうやって魔法を習得したのか。それは神様が教えたらしい。神様って転生の時に会ったあの神様かな?

まぁそんなことはいいんだ。回復魔法を習得したいので今日は治療院に行こうと思う。なぜ回復魔法なのかって?攻撃魔法は必須ではないが回復魔法は必須だからだ。身体強化と回復魔法さえあれば戦えるしな。まぁ回復魔法を習得したら攻撃魔法も習得しようと思うが。


ということでやって来ました治療院。治療院があるってことと位置しか知らなかったから来たのは初めてなんだけど神官がやってるわけじゃないんだね。普通に回復魔法使える市民だわ。そっちの方がありがたいね。よくラノベで見る偉そうな神官とかいたら嫌だしな。この前教会っぽいのあったし神官はそっちにいるんかな?ってことはこの世界は治療院と教会が一緒になってるわけじゃなくて教会は普通に宗教的な役割しかないのかな?いいシステムだ。治療院と教会一緒にすると神官がやりたい放題やるからな。

「お嬢ちゃん、どうしたの?」

「治療を見たいの。駄目?」目ウルウル

「駄目じゃないわ。好きに見ていきなさい」

ということで治療を見るぞー

集中して魔力の流れを感じよう。

「ヒール」

おーそんな感じかーってそいえば最初に習得できる魔法を見ないといけないんだった。多分ヒールだろうけど一応聞いとくか。

「お姉さん。回復魔法で最初に習得できる魔法って何?」

「ん?ヒールとキュアよ」

なるほど。2つのパターンもあるのか。この場合はどっちかを練習すればいいのか?両方練習しないといけないのか?分からんし両方練習しとくか。両方何回か見てから帰ろう。


えーとですね、回復魔法を習得しましたがですね、8年かかりました。はい。毎日使える魔力の全てを使って練習したというのに8年かかりました。なるほど。複数の属性魔法を使う人が少ない理由が分かったぜ…だって新しい属性の魔法の習得にこんなに時間かかるなら本当に必要な2、3個の魔法を練習した方がいいもん。もっとMPが多い大人の冒険者の魔法使いとかなら1日にできる練習の量が増えるからもっと早く習得できるんじゃないかと思うかもしれないがMPの量だけの問題じゃないんだよ。なぜなら一回の練習で消費するMPの量は魔法が発動してないからかとても少なくて一回の練習にかかる時間も一瞬ではないからだ。そして大人は子供の俺ほど時間がない。つまり毎日使えるMP全てを未習得の属性魔法の練習に使うことは難しいのだよ。だから結局時間がかかる。だったら既に習得している魔法を練習した方がいいよねっていう話だ。普通に考えて火、水魔法スキルレベル1より火魔法スキルレベル3の方が強いよね。それだけの話さ。魔力の流れは開始一週間でほぼできてて開始一ヶ月で完璧だった。なのに魔法は発動しなかった。つまり魔力の流れを再現できればすぐに使えるわけじゃないってことだ。おそらくすごい回数練習しないと習得できないんだろうね。何度挫けそうになったことか…あ、そいえば毎日魔法の練習しててMPの回復速度が気になったので検証したんだが1日で全回復するみたいだ。あとここ8年でだんだん詠唱時間を短くできるようになった。魔力の流れを早くすれば詠唱時間短くできるんじゃね?って思って毎日少しずつ早くしてみたらなんかいけた。これって高速詠唱だよな?あ、ちなみにこの世界の魔法は呪文はないが詠唱時間はある。どういうことかというと呪文を唱える必要はないが魔力を動かして魔法の発動準備をする時間は必要ってことだ。ちなみに魔法の名前だけは声に出さなければならない。そういうことなので実戦において高速詠唱はかなり有用だ。これって高速詠唱を練習しまくって一瞬で詠唱できるようになったら無詠唱ってことになるんかな?まぁそこらへんは魔法を使う時に毎回高速詠唱使ってればそのうち上達して分かるやろ。

さて、次は攻撃魔法を習得しようと思うが何属性にしよう?定番は火だけど森で使えなかったり洞窟で使いすぎると危なかったりとデメリットが大きいので火はなしかな。メリットとしては威力が高そうなことと暗い場所で光源を作れることだが、暗い場所での光源なんてランタン買えばいいから大してメリットにはならない。野営での火起こしも自力でやればいいし。威力が高そうなのは魅力的だがデメリットが大きい。なので他の水、風、土の中から選ぼうと思う。前に読んだ本によると氷や雷なんかもあるらしいが四属性に比べると少し難しいらしいので今回はやめておく。光や闇、空間なんかもあるらしいが絶対に最初にいくような属性じゃないよね。水のメリットは転移罠とか踏んでよく分からん場所に転移させられても水を出せるからしばらく生存できることかな。この世界に転移罠があるかは知らんけど。デメリットは俺の勝手なイメージだけど火、風、土より威力が低そうなことかな。まぁ俺の勝手なイメージだから実際は大して変わらないって可能性もあるけどね。風のメリットは見えないから対人戦で強そうなことかな。デメリットは大してないが強いていうなら攻撃以外に使い道がなさそうなことかな。火、水、土は攻撃以外の使い道を思いつくけど風だけ思いつかないんだよね。土のメリットはファイアウォールなどのウォール系の魔法を習得したときに防御力が高そうなことだ。しかも俺の勝手なイメージだが攻撃力も高そうだ。デメリットは土魔法の攻撃は固体なので攻撃した時に相手が強いと剣で斬られそうだということだ。まぁこれは液体である水にもいえることだけどね。んーまぁ攻撃力も防御力も高そうな土にしようかな。じゃあ土魔法習得のために行動開始!


えーとですね、土魔法を習得しましたがですね、6年かかりました。はい。今回も毎日使える魔力の全てを使って練習したんだけどね。まぁ6年かかったとはいえ前回より短いから嬉しいけどね。それに練習するときに毎回高速詠唱の練習してたからまあまあ早く詠唱できるようになったし収穫は大きいのでオーケーだ。ちなみに土魔法は6年前の土魔法を習得すると決めたあの日に親に頼んで貰ったお小遣いで依頼出して冒険者に見せてもらった。今17歳なわけだが、お前魔法の練習ばっかしてて働いてないのかよ?と思われてるかもしれんがちゃんと雑貨屋の店員として働いて家に金入れてるよ!じゃあ魔法の練習にどうやってそんなに時間割いてるのかって?仕事中もしてるに決まってんだろ!むしろ寝てるとき以外結構な割合で魔法の練習してたよ!これをすることで他のことをしながら魔法の詠唱をする練習ができていいんだよねー

これで練習しとくことで剣で戦いながら詠唱とかできたらよくない?

ってことはだよ、ここ最近の俺の状況を説明すると高速詠唱を使いながら土魔法を習得するための練習しながら仕事だ。これ結構いい訓練になるからおすすめの訓練方法だ。まぁおすすめしたところで誰も異世界行く予定ないか…

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