第2話 成長
1年経った。半年くらいで俺は言葉を覚えた。いやー赤ちゃんの頭ってすごいね。すぐ言葉覚えれるんだから。前世では英語が唯一の苦手科目だったのにこんな楽に異世界語を習得できるとは。異世界語っていったけど国ごとに言葉違ったりするんかな?まぁ違ったとしてもこんなすぐ覚えれるならそんなに問題ないか。あと魔力を感知できるようになった。親に浄化の魔法をかけてもらうたびにめっちゃ集中してたら感知できるようになった。感知できるようになってからは魔力を操作する練習をしてた。自分の周りの魔力を動かしてみたり自分の体内の魔力を動かしてみたりしてた。そこでつい最近習得した技がある。自分の体内の魔力をぐるぐる循環させると身体能力が上がるんだ。身体強化魔法なんだろうね。ラノベに書いてあったことは本当だったんだ!って感動したね。あと親の浄化魔法の魔力の流れを再現したら自分でも使えた。まぁ自分でやっちゃうと怪しまれるから使わんけど。さらにさらに自分の周りの魔力を固めて自分の周りに纏わせることができるようになった。検証したわけじゃないから分からんけど防御力が上がってると思う。ここ1 年の成果はこんなところだ。言語習得以外やることなくて親がいない時や言語習得した後はずっと魔力いじってたからそこそこ魔力の操作は上手くなったんじゃないかと思う。さて、そろそろ歩いてもおかしくない年齢なんじゃなかろうか。ついにこの部屋から出るぞ!
浄化があるから風呂とか必要ないしまじでこの部屋から一歩も出たことないんよね。身体強化使って立った方が安定するけど親にバレる可能性があるし使わん。
部屋を出ると廊下で俺がいた部屋以外に2つの部屋と下へいく階段がある。さぁ探索しようか。まずこっちの部屋はー?寝室だねーうんまぁ知ってた。この1 年隣の部屋からえっちぃ声がすごい聞こえてたしね。こっちの部屋はー?物置部屋かーなるほど。じゃあ階段で下に行こうかー
「お?エリス!歩けるようになったのか!?」
「まぁ!すごいじゃない!」
親は昼食を食べてた。
「でしょー」
言葉は生まれて半年くらいから喋り始めて最近はぎこちなくだけど文章を喋ってる。普通に考えたら会話できるようになるの早すぎて怪しまれそうなもんだけど親ってのは自分の子を怪しんだりしないんだよ。この理論でいくならもっと早く歩き始めてもよかったかもね。
「ちょっといえのなかあるいていてくるね。」
「うちの子は賢いなー」
「本当にそうね〜心配だしちょっと後ろから見守りましょ〜」
ほいじゃ探索再開しますかーっていってもリビングとキッチンと玄関しかなくね…浄化があるから風呂もトイレもないんよなー
リビング特に気になる物無し。キッチン特に気になる物無し。玄関も無し。もう探索終わっちゃったけど?ちょっと物置部屋戻るか。こういう場合は大抵物置をみれば何かはあるはずだ。
んー物置を調べてみて気になったのは何冊かあった本くらいかな。ちょっと読んでみよう。って、あ。俺文字読めないじゃん…親から教わるかなー
「パパーママー文字教えてー」
「悪いな、パパは文字読めないからママに教えてもらってくれ。」
「ママーお願い」目キラキラ
「「可愛いー」」
俺って可愛くね?大人になったら母親みたいになるってことは今も相当可愛いんだろうなーあー鏡見たいー
「本持ってきたからこれ使って教えてー」
「分かったわ」
俺は一週間で文字を覚えた。すごいだろう。そんなに難しくない文字だったから楽だったね。そこから三週間で家にあった本を全部読んだ。そんなに多くなかったからね。その中で気になった情報としてはスキルの鑑定についてだ。鑑定は商人や老人がよく習得するらしい。老人の中でも冒険者の老人が引退より少し前くらいに習得することが多いらしい。いろいろなことを見極める能力が高くなると習得できるらしい。冒険者の老人は敵の強さを見極めないと死ぬって環境に身をおいてきたから見極める能力が高いんじゃないか、ということらしい。鑑定は異世界では必須だとラノベから教わっているので取得するために普段からいろいろなことを見極めていきたいと思う。普段からいろいろなことを見極めるってのはどうゆうことかというと、常に視界に入った人の強さや視界に入った物の価値を予測するってことだ。これやってればそのうち鑑定習得できるやろ。でもスキルを習得しても分からないんよねー
魔力感知できるようになった時天の声とかなかったしな。ってことはおそらくレベルアップした時も分からないんだろうね。
さて、そろそろこの世界での最終目標や今世の方針を決めようと思う。
この世界での最終目標は最強になることでいこうと思う。まぁ無限に転生できるんだしいつかは最強になれるやろって感じだ。
今世の方針についてだが初回だしとりあえず冒険者になろうと思う。異世界といえば冒険者だしね。
ってかさー異世界来た喜びで忘れてたけど俺ってなんで前世死んだ?後ろからすまないって聞こえてから死んだから何者かに殺されたのは確実なんだけどそれが何者なのかだよなー
謝ったってことは俺に恨みがあったわけではなく殺さなければならない事情があったから殺したわけだ。んー分からんもんは分からん!あと俺を守った白装束のやつも分からん。分からんなら仕方ない。考えないようにしよう。
3歳になった。ちなみに一日、一年の長さは都合いいことに地球と同じだった。ラノベ読んでて都合良すぎだろ。そんなわけないやん。って思ってたけどまさか本当だとは。
ここ約2年は身体強化を重点的に練習した。そこらへんの大人の男にならタイマンで勝てそうくらいまでにはなった。3歳の時点でこれはかなり強いんじゃあなかろうか。
この世界は元の世界と比べたら治安とか悪いだろうし今まで家の外には出なかったんだけどそろそろ家の外に出ようと思う。なんでこのタイミングかというと人攫いに狙われても逃げるくらいならできそうなくらいには強くなったからだ。
「お母さん、ちょっと外出て遊んでくるね」
「初めて外に出るでしょ?大丈夫?ついていこうか?」
「大丈夫だよ。お母さん心配し過ぎ」
「そうかしら?でも気を付けてね」
「うん!いってきまーす」
この世界の貨幣を確認しておきたいな。店見るか。
「おじさん、このりんご1個の値段は?」
「120セルだ」
なるほど。単位はセルか。そしてだいたい1セルが1円だと思っていいだろう。これまた都合いいな。ってかわざとそういう世界に転生させてくれたのかもな。ちなみにこの国は四季がないので農産物の価格はある程度は安定してるだろう。
「また今度買いに来るよ」
ん?あそこで買い物してる人紙幣使ってるな。え、異世界の貨幣といえば銅貨、銀貨、金貨じゃないの?んーまぁそーゆー世界もあるか。
この街はなにがあるかなーっとー
あースラムありますねぇ。近づかないようにしよか。教会はここで治療院がここにあるのか。
色々見たしそろそろ帰ろか。この路地裏はなんかあるかな?路地裏は奴隷商とか掘り出し物がある古い店とかがあるイメージ。通ってくか。
歩いてると男が1人ずつ前と後から近づいてくる。
んー早速人攫いイベント発生してるなぁ。手に麻袋持ってるから確定で人攫いです。本当にありがとうございました。
まぁ後のやつだけぶっ飛ばして引き返すか。
今身体強化発動すると警戒されるから前のやつから後退りするような感じで後のやつと距離を詰める。「よお嬢ちゃん。騒がなきゃ痛くしねぇから大人しな。」
前のやつが喋って気を引こうとしてる。その隙に後のやつが口でも塞いでから捕まえる作戦か。無駄に慎重だな。騒がれるとめんどうだからか。
「え?おじさんだれ?」
まだだ。まだ引きつけろ。
「俺か?俺はな………人攫いだよ!」
後のやつが襲いかかってくる。今だ!身体強化発動!3歳児の不意打ちアッパー!
グギャ!
顎に俺の全力アッパーの直撃をもらった後のやつはやばい音鳴らしてから倒れた。
え?死んだか?いや、流石に3歳児のアッパー1発で大人の男は死なんやろ。気絶だな。
「なっ!?てめぇ!なにしやがる!?」
おー受け入れが早いなぁ。もうちょっと困惑するもんだと思ってた。
相手は武器持ってるし戦うより逃げた方がいいな。
「そのおじさん早く治療した方がいいよ」
こう言っとけば足止めになるだろ。こいつが身体強化使えないなら俺の方がギリギリ速いと思うけどこいつが身体強化使えたら追いつかれるし。
「じゃあね」
俺は走って表通りまで戻り、家に帰った。
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