173.猫と結婚式の衣装合わせ(後)

 ガ=ナールに呼ばれて現れた、マゼルという女性。


 お父様、とガ=ナールのことを呼ぶのだから、当然、彼の娘ということになるのだろう。


「おー、いい女になったなあ」


 と彩ちゃんのお父さんが言う通り、マゼルさんは僕と同じくらいの身長のスレンダーな美人だった。


 青みがかった黒髪ロングで、金髪のガ=ナールとは、一見して親子に見えない。でもよく見ると顔立ちというか、顔のパーツはガ=ナールにそっくりだった、というかガ=ナールのそれと同じ特徴を持っていた。


「ありがとうございます、龍吾様。光様――お目にかかれまして光栄にございます。私、ガ=ナールの娘のマゼルと申します。神殿の儀式官を務めておりまして、本日は式の作法をお伝えすべく馳せ参じました次第にございます」


 そう言って頭を下げる仕草はとても優雅で、おそらくこの世界のカーテシーにあたるのだろう。


 でも問題は、彼女の着ている服だ。


 ひと言でいうなら、全裸にシーツを巻いて腰に着物の帯を巻いたような、といった感じだろうか。花束を逆さにしたような、といってもいいかもしれない。


 胸の半ばから上が露出して、足は膝下まで隠されてるけど、シーツを左右に開けば、簡単に根元まで露わになってしまいそうだった。


 胸を隠してる布地も巻き方が緩くて、上から覗けば、見えてはいけない場所まで見えてしまうのは確実で――つまり、とてもエッチだったのである。


 こんな姿で説明される作法とは、一体どんなものなのだろう?


「ささ、では別室で説明をいたしましょう――マゼル。ご案内して差し上げなさい」


「はい、お父様。では光様、私の手をとって頂けますか――ふふ。これも、作法の内でございますのよ」


 そうしてマゼルさんに手を引かれて案内された部屋は、広さが学校の教室の半分くらい。家具は小さなテーブルがあるくらいで、テーブルにはティーセット。それから、部屋の中央に――マットレス。


 大理石みたいな質感の床に、マットレスが敷かれていた。


「では光様、お着替えを手伝わせていただきます」


 服を脱がされ、どこかから現れた籠に、僕のシャツや、ズボンや、下着が畳んで重ねられて。


 そして――僕は。


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カクヨム運営からの指導によりここにあった内容を削除しています。


理由:過剰な性描写


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 それから体感で1時間ほど、僕は叫び続けることになったのだった。

 全裸の仁王立ちで。


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