第2話 ジレンマ
「袴田さんは、山内さんとは大学時代は結構仲が良かったと思うのですが、卒業すると、疎遠になったりするものなんですか?」
と言われた袴田は、
「それは、たぶんですが、学年が違ったからではないでしょうか? 最初に卒業するのは先輩ですよね? ということは私が大学三年生で、大学時代を謳歌している時、先輩は就職活動に勤しんでしまうので、気を遣って、なかなか話もできない時期が続いたんですよ。先輩が何とか就職できて、就活から解放された時、今度は自分が就活の準備をしなければいけなくなって、立場が完全に入れ替わってしまったんですよね。そうなると、お互いにぎこちなくなって、話をすることもない。先輩に就活についての心構えなどを聞こうかとも思ったんですが、先輩はすでに就職が決まって、有頂天ですよね。そんな先輩が的確なアドバイスをくれるような気もしないし、有頂天になっている先輩を、これから就活の覚悟をしなければいけない自分が見るというのは、結構きついものがあるんですよ。それを思うと、会話ができなくなるのも当然だと思うんです」
というと、
「なるほど、それはそうですね。私も経験者ですので、分かります」
と刑事が言った。
「だから、先輩が大学を卒業すると、完全に疎遠でしたね。私は就職活動に必死でしたし、先輩の方でも、入社した会社では一番の新人なので、仕事を覚えたり、人間関係の構築などで、大変だったと思います。それは私が就職一年目に感じたことなので、間違いないと思いました。私の場合は、卒業してから就職すると、最初は同級生だった連中に連絡を取ったりもしていたんですが、皆、返事を返してくれないんです。たぶん、それどころではないと思ってはいたんですが、実際にそれどころではなかった自分が連絡をしているのに、それに対して返してくれないのだから、それこそ、こっちもムカついてくるというわけです。だから、何も言わなくなりました」
ということであった。
「それで、この間の再会が卒業してから二回目の再会だったというわけですか?」
と刑事は山内に言われたことを思い出しながら、詳しい内容を言わずに、含みを込めた形で聞いた。
「そうですね。あれは、サークルのOB会でしたかね。五年前くらいだったので、卒業してから、四年か五年が経っていましたかね。先輩は気さくに話しかけてくれたんですが、私の方が変に気を遣ってしまって、先輩に対して失礼な態度を取ったかも知れませんね」
と袴田は言った。
「でも、それは袴田さんが後輩だから、そう感じているだけかも知れませんよ、山内さんの方では、あまり気にしていなかったのかも知れないですよ」
と刑事は言ったが、それは実際に山内を尋問した刑事だから分かることであって、袴田の話をした時の山内は、それまでの取り調べで黙秘していたのを、いかにも警察との対決姿勢を見せていた雰囲気とはまったく違っていたからだった。
「そうだといいんですが、私の中では、どうも山内先輩に対しては、どうしてもぎこちない感じがするんですよ。山内先輩とは、一番仲が良かったものですから、一度こじれてしまうと、お互いにいいタイミングで歩み寄らないと、なかなか前の仲が元に戻る感じがしないんですよ。元々仲がよかったものが、一度ぎこちなくなると、お互いが歩み寄らないとうまくいかないんです。どうしても、相手に押し付けたという意識が残ってしまうし、歩み寄った方は、自分が歩み寄ったという恩着せが他の人に比べれば、叙実に現れているからですね」
と、袴田は言った。
「袴田さんは、山内さんと仲たがいしたままでよかったと思っていたんですか?」
と言われたが、
「本当は仲直りをしたいんですが、どうしても二人きりになると、息苦しくなってしまうんです。あの日も、別に用事があったわけではなかったんですが、ぎこちなかったので、先輩には、用事があるからと言って、そそくさとその場を離れたというわけなんです。先輩がどう思われたかは私には分かりません」
と、袴田は言った。
「そうですか、ということは、五年ぶりではあったけど、そのわりには十五分くらいの時間というと、あっという間だったんでしょうね」
と、刑事は言った。
「そうですね。私は集中している時の時間の感覚と、なるべくその場から早く立ち去りたい時とかなどの時ではまったく感覚が違っていますね。一時間が五分くらいの違いに感じるくらいです」
と、袴田がいうと、
「それは、きっと、集中できる何かを経験できたことが大きいんでしょうね。それがあなたにとっては音楽なんでしょうね」
と言われると。
「ええ、そうだと思います。でも、今は音楽からはスッパリ足を洗って、平凡なサラリーマンをしていますよ」
と袴田がいうと、
「そうなんですか? 私から見れば、音楽ができるというのは羨ましいという思いが強いんですが、どうなんでしょう? そんなにきっぱりと辞められるものなんですか?」
と言われて、
「いやあ、なかなか紆余曲折がありあしたよ。でも、音楽と言っても、私の場合はバンドなので、一人ではできない。結局人間関係であったり、それぞれ個人の事情も大学時代とは違ってあるわけで、結婚している人もいれば、出張が多い人もいる。いつも全員が集まれるというわけではないんですよ」
と言われて、
「そういう時はどうするんですか?」
「知り合いのフリーのバンドマンに応援をお願いしたり、そのパートがいなくてもできる音楽を演奏するとかですね。それに、私のいたところでは、皆楽器は一つではなく、二つ以上ができる人ばかりだったので、そういう意味では、いいバンドが出来上がっていました。結構何とかなるものでしたね」
「でも、それは大変だったでしょう?」
「ええ、その通りです。だから、最後は息切れしてしまって、少しずつ人が抜けていって、最後には解散を余儀なくされたという感じですね。なかなか社会に出てから、集団で何かの趣味をするというのは難しいですね。個人の趣味を羨ましいと思うことも結構ありました」
と袴田がいうと、
「じゃあ、一人でできる趣味を何か見つければいいじゃないですか?」
と言われて、
「そうですね、趣味というわけではないですが、個人的な趣味のようなものはあるので、それでいいかと今は思っています」
と言って、袴田はニヤッとほくそ笑んだ。
それを見た瞬間、刑事は何か違和感を持ったが、これ以上を詮索するのは、個人のプライバシーの侵害に当たりそうなので、控えたのだ。
特に刑事という職業柄、個人のプライバシーに抵触することは、控えなければいけない。事件絡みであれば、抵触することも仕方がないが、それでも、聞き込みまでで、実際に捜査を行うとなると、令状が必要だ。捜査令状、逮捕令状などがなければ、警察と言えども、動けない。
もちろん、現行犯は別であるが、そんなに都合よく目の前に現行犯がいるということもない。令状ありきの捜査方針は、さすが法治国家だというところであろう。
今は本当に、個人情報保護というものがあるから、大変だが、昔であれば、警察に訊かれれば、少々のことは話さなければいけなかった。客のプライバシーなどないようなものだっただろう。
特に、
「これは殺人事件の捜査なんだ」
と言えば、市民が協力するのは当たり前という風潮があり、それは今でも残っていることである。
今回は殺人事件とまではいかないが、
「強盗傷害事件」
なので、強盗というのが大きなところである。
これが、監禁あったりすると、もっと罪が重いのであろうが、細かいところでは、住居不法侵入なども重なり、犯罪としては、重いものであろう。
もっとも、犯人が誰であるかということも大きな問題だが、それに反映してか、
「動機は何なのか?」
という問題が一番大きいに違いない。
刑事は、結構袴田からいろいろと聞くことができたような気がしたが、残念なのは、容疑者である山内本人のことを詳しく聞くことができなかったということだった。
この日以降にも、袴田と会うことがあろうとは、その時刑事は思っていなかったのだが、一応、
「今回はこのくらいで結構です。ご協力ありがとうございました。今後も、またご協力をお願いすることがあるかも知れませんので、その時はよろしくお願いいたします」
と、刑事は言った。
それを聞いて、袴田が一瞬ビクッとしたのを刑事が気付いたのかどうか分からなかったが、さすがに、袴田は二度目はないだろうと感じたのだ。
刑事は、袴田からの聞き取りを一時間くらいで済ませていたのだが、感覚としては二時間くらいは話をしていたような気がする。話の内容は深いものではあったが、事件に関しての核心に触れるものはなかった。その分、時間を長く感じたのかも知れない。
袴田との話を終えて、すぐに帰るのも何なので、近所で、少し話を訊くことにした。以前から袴田が山内に接触をしていたのだとすれば、話が変わってくるからである。
近所の人に話を訊くというよりも、山内の写真を見せて、見覚えがあるかどうか聞きたかったのだ。数人に話を訊いてみたが、誰も知らないと言った。しかし、その中で一人の奥さんが興味深い話をしていた。
「話は変わるんですけどね。袴田さんのところ、よく女の人が来ていたわね」
というのだった。
袴田という名前を出したわけでもないのに、どうして、急に袴田の話を持ちだしたのか、そのあたりがおかしいのではあるが、よほど、その奥さんは、袴田について、気になるところがあったに違いない。
刑事もその言葉を聞いて、
「袴田さんは、確か婚約されているんじゃなかったですか? 女性がくるとすれば、その婚約者さんなんじゃないですか?」
と聞くと、
「でもね、いつも同じ人というわけではないの。まったくタイプの違う女性だったので、婚約者さんとは違うタイプの女性とお付き合いしているんじゃないかしら?」
と奥さんは言った。
確かに、まったく違うタイプの女性も好きだという男性もいるだろう。幼く見える女性を可愛いと思うこともあれば、年上の女性に甘えてみたいと思うことだったり、同じ男性が両極端に違うタイプの男性を好きになることも、決して珍しいことではないだろう。
「どんな風に違うタイプなんですか?」
と聞くと、
「そうですね。自分が甘えさせたいと思うような女の子の時もあれば、年上に甘えたいという慕いたいと思わせるような女性の両極端ですね」
と、まさに、刑事が感じたそのままの感情を奥さんは話したのだった。
「奥さんは、どちらが婚約者だと思われますか?」
と聞くと、
「何とも言えないんですが、どうも二人とも、婚約者ではないような気がするんですよ」
というではないか。
「つまりは、見かけた二人は、浮気相手だということですか?」
「ええ、そうとしか思えないんです。もしどちらかが婚約者だったら、もっと楽しそうにしているはずですし、同じように、一目を避けるようにしているんですよ。でも、その割には隠しているという様子もない。まるで、誰かにならバレてもいいという感覚でしょうか?」
「というと、それはまるで、婚約者にはバレてもいいということですか? 本来なら一番バレると困る相手だというのに」
と刑事が言った。
「そうでしょうか? もし、彼の方が婚約者に愛想を尽かしていれば、婚約者にバレてもいいと思うようなことをするかも知れませんよ」
と奥さんは平気でいうと、
「だって、そんなことをしたら、契約不履行で、訴えられるでしょうね。そんなリスクを犯してまで、変な芝居を打つでしょうか?」
と、刑事は言った。
「もし、婚約者の片方も不倫をしているとすれば、どうですか? そして、彼がそのために彼女に嫌気がさしているとすれば、どうでしょう? でも、かなり危険な綱渡りであることは間違いないですが、うまくいけば、このやり方が一番効果的に別れることもできるし、後腐れないということになるんじゃないですかね? お金はとれないかも知れないですけどね」
と、奥さんはかなりきわどい人間関係の話に踏み込んでいた。
「まあ、でも、弁護士が立ちふさがってくるので、証拠を突きつけられると難しいのではないだろうか?」
「そうかも知れないですね。計画通りにいかないと、結果は目に見えていますからね。本当に綱渡りですよ」
「そこまでしないと、どうしようもないところまで来ているのかも知れない」
と奥さんは言った。
どちらにしても、袴田は何かを計画していることに変わりはないようだ。
だが、それは別に個人間の私的な問題で、民事事件に警察が介入することができないので、ただ、話を訊くだけになってしまった。
一つ気になるのが、彼に何かの計画があるとすれば、今回の事件にどのように関係してくるかということである。
このことが、袴田にとってどのようなことになるのか分からなかったが、最後に分かったこととしては、
「あの時のあれが、事件にとっての、ジレンマのようなものだったんだな」
というものであった。
とりあえずは、今の時点で、このことがクローズアップされることはない。刑事としては頭の中に引っかかってはいたが、それ以上でもそれ以下でもないというだけのことであった。
刑事課に戻ると、他の捜査員の刑事も戻ってきていた。さっそく捜査会議が開かれることになったのだが、
他の刑事が興味深いことを聞きこんできたようだった。
「私は、容疑者である山内の情報を探ってきたのですが、どうやら、消費者金融に借金があるようですね」
ということであった。
犯罪を犯すほどの人間なので、何かしらそのような後ろめたいことがあっても不思議ではない。この話が、動機として大きくクローズアップされてきた。
「借金って、どれほどなんだい?」
「何でも、一社だけではなく、複数から借りていて、数百万にはなるようです。とても今の彼の収入では、帰せるあてもないでしょうね。何しろ、もう他からは借りれないほど、金融界のブラックリストにも載っているくらいですからね。取り立てもかなりのものだったんじゃないでしょうか?」
ということだったが、
「だからと言って、空き巣くらいで、借金が返せるまでになるんだろうか? 強盗傷害になった家だって、小金は十分にためていただろうが、空き巣に入ってすぐに手に入るような金を家の中に貯め込んでいるとは思えないけどな」
「それは、やはり、今回のようなずさんな計画から言っても、計画性はなかったんじゃないですかね? とにかく目の前のことをいかにして、逃れることができるかしか考えていないでしょうからね」
と一人の刑事が言った。
「なるほど、捕まったとしても、借金取りからは、一時的に警察内部ということで、逃れることができる。さすがに強盗までしでかすことになるとは思っていなかったけど、やつにしてみれば、少しでも警察内部にいることで安全であれば、それでよかったのかも知れないな」
「でも、しょせんは応急的な避難でしかないわけでしょう? 出所すれば、また借金取りに追われることは決まってるからね。それに、もし実刑にでもなれば、仕事も何もかも失うことになって、そこから、残ったのは借金だけでは、却って最後は自殺の道しか残っていないことにあるじゃないですか、どっちにしても、地獄ですよね。これこそ、ジレンマのようなものだと言えるんじゃないだろうか?」
と一人の刑事がいうと、
「こういう男は結構いるからね。その場限りの判断で犯罪を犯す人間がね。だから、世の中は怖いんだ。一つ歯車が狂ってしあうと、そこから先は、負のスパイラルに落ち込んでしまって、本当は二重らせんの反対側であれば、いい方に傾いていくはずなのに、最初の一歩を間違えたことで、奈落の底に転落するだけになってしまう。それを運命というべきなのか、ジレンマに陥った人間がどのようになるのか、精神的に意識がなくなってしまうかも知れない」
と、捜査主任が言った。
この話を訊いていると、先ほどの袴田の話を思い出した。
――やつも、何か思い切った行動に見えたが、ただ、計画もなしにやっているのかも知れない。むしろそっちの方が信憑性があるし、お互いに似た性格の二人が一つの事件に片方は直接、片方は間接的に関わっていると思うと、おかしな気がする、これも、一緒にジレンマというものだろうか?
と、感じたのだった。
それにしても、実際の強盗傷害事件は、かなりいい加減なものだった。計画性もまったくなく、そもそも物色しているところに、普通に家主が帰ってくるなど、お粗末と言っても過言ではない。
家の住人が旅行にでも行く予定であったが、何かのトラブルで、現場に行ってみると、キャンセルしなければいけなくなり、帰ってきてしまったというような特別な理由でもあればしょうがないのかも知れないが、家族の誰かが急病で、その手伝いに出かけていたというだけで、帰ってきたことが突発の事故だったわけではなく。出かけることの方が、突発的なことだったのだ。
したがって、出かけると決まったのもいきなりのことで、そんな状態なので、帰ってくるのがいつなのかも分かるはずがない。
ただ、家族で慌てて、身支度をして出かけて行ったというだけで空き巣に入ったのだから、よほど計画性がなく、さらに、現金が必要だったということであろう。
「そもそも、家に入ったとして、現金が家になかった時のことを考えていなかったのだろうか?」
ということになる。
今回捕まった容疑者の山内は、確かに今まで空き巣などしたことのないような男で、ここまでずさんな計画を立てる男では見ている限りはありえない。しかし、状況証拠と、防犯カメラなどの、ある意味。
「動かぬ証拠」
がなければ、疑われることはないだろう。
そもそも、被害者の周辺に、そんな間の抜けた男がいるとは思わなかった。そういう意味では、借金に追われているという事実は、彼を脆弱でお粗末な犯行に突き進ませたという意味で、ありえないことではないようだった。
状況証拠、さらには動かぬ証拠という、彼が犯人だと指し示すものが完璧であればあるほど、この犯行における犯人の間抜けさは、まるで最初から間抜けだと思わせて、犯行を晦ませようという計画ではないのだろうか?
この両極端さは、この事件の特徴でもあった。
犯人が山内でないとしても、事件に何らかのつながりがあるとすれば、彼と出会ったと証言する袴田という男も、怪しい部分はたくさんある。
それぞれに両極端で、矛盾している状態を見ていると、どこかにジレンマが潜んでいて、頭がうまく回っていないようだ。
二人とも贔屓目に見て、もう少し頭がいいのではないかと思ってみればみるほど、うまく噛み合っていない。
いや、逆に噛み合っていないと思わせることで、事件をカモフラージュしているのではないかと思うと、見えない何かの力が働いているのではないだろうか。
「この事件を捜査していると、何か調子が狂ってくるんですよね。考えれば考えるほど、お粗末な感じがしてですね」
と一人の刑事がいうと、
「やはり、証拠があまりにも揃いすぎているのがあるからではないですか? 昔からよくいうじゃないですか、証拠が揃いすぎている場合は、何か怪しいと思うべきだってですね。それに、一番犯人だと思えるような人が、実は犯人ではなかったなんて話も多く聞くでしょう?」
と言い返した。
「でも、それって探偵小説などの話ですよね。小説と現実を混同すると、話がややこしくなりませんか?」
「そうなんですよ。だから今混乱しているんじゃないですか。事実があまりにも強くて。鉄壁のような感じになっていることから、謎解きの常套手段のような、教科書的な解決方法で考えるから、お粗末な計画に見えたり、どこか本末転倒に見えたりするんですよ。つまり、ジレンマがどこかで逃げ道になっていて、その逃げ道を伝っていくと、三途の川に入っていたようなそんな感覚とでもいえばいいんでしょうかね」
「ジレンマという言葉は、まさに的を得ているような感じですよね。犯人の頭脳と、我々捜査員の頭脳のどちらが強く、正しい結論を見出すことができるか。実に見ものですよね」
捜査本部では、調べてきた事実関係を公表するところまではいつもと同じだったが、それを一つ一つ考察していこうとすると、矛盾が生じてくるようであった。
普段の捜査会議は、一つ一つをホワイトボードに書き込んでいき、それが推理の元になるのだが、今回の場合は、明るみに出ている事実と、表に出てきていないものとが、半々のようで、事実が明らかになるにつれて、不明点が同じように増えていくといった。
「解決していけばいくほど、謎が増えてくる」
という、矛盾のようなものが、生まれてくるのだった。
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