第7話

1日目

「ほらほら。さっさと中に入れ」


看守はしっし!と言いながら門を閉めてここを後にしようとしていたが、聞きたいことがあったんだった。


「そういえばなんだけど、俺ってどのくらいこの刑務所にいないといけないんだ?」


刑務期間は大体年単位だろうが、この刑務所と看守は異例だからな。予想がつかない。

だがすぐにこの考えが甘いことに気づく。


「あー。言ってなかったか。お前は後10日で死刑だ。」


.......????

ダメだ。しばらく考えていても、?しか出てこない。

え?死刑?

俺が??

あと10日で?!

いや、この看守のことだ。冗談か何かに決まっている!!


「なんてな。冗談冗談笑」


笑ってんじゃねーよ!

危ない危ない。危うく本気で信じちゃうところだったぜ。


「本当はあと30日だ。」


そういう問題じゃない!!

まずいな...30日でこんな刑務所から脱獄できるとは思えない


「ということで!7時間自由にしてろ!

3人とも仲良くなっとけよー」


「あ!!ちょっと看守!!」


...また逃げられてしまった。

全く先に言って欲しいものだ。

30日で脱獄か...

ということはやはりこの2人の協力は必要不可欠だろう。


「えっとー...あ、よろしく...。」


完全にやらかしたわ。日和りました。


「ちょっと先輩!固くなんないでくださいよ!!」


そうだった!!俺には達也がいる!


「...お二人は知り合いでしょうか?」


「あ、はい一応。あなた名前は?」


...結構美人だ。だが俺もそんな安い男じゃないぜ。顔だけじゃなくて心で判断する男なんだよ。俺は


「桃山摛李です。よろしくお願いします(?)」


うん。かわいい。一発で心を射抜かれてしまった。


「てことで自由時間なんだけど、ここで話しておきたいことがある。」


「「なんですか?」」


完全にハモった。息ぴったりかこの2人は。


「...賛同してくれるかわからないが、俺はこの3人で、この刑務所から脱獄しようと思ってる!」

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