第4話
その後、俺は牢に案内された。
...まあ何もいうことはない。
普通の牢だった。
看守のことだからもっと意味不明なとこで寝かせられるかと思ったが...
「なんか...普通だな。」
「なんだ?普通じゃやだったか?じゃあ特別に私と相部屋にしてやろう!」
やめてください
「わー!なんて素敵な牢なんだろう!!」
「...そんなにやだったのか」
当たり前でしょ!!
てかなんであんたがショック受けてんの?!
「今日はざっと、ここでの一日の流れを確認するからな!迷うなよ。」
「今日はそれだけですか?」
「私が教えなければ刑務作業などもできんだろう。明日から、本格的な刑務所生活が待っているぞ。」
全然嬉しくないんですけど
まあ今日は脱獄前の下見とでも考えよう。
いろんなところを回るらしいから、脱獄に役立ちそうなことは頭に入れておこう。
「ちなみに朝は、6時に起きてもらう。」
あら、意外とホワイト
てっきり4時半とかに叩き起こされるかと思ってた。
「じゃあこれから自由広場に向かうぞ。」
「えっ?自由ってことはなんでもしていいのか?!」
「ああ!すきにするといい!!
ただ...この広場の中でならな。」
ついたのはなかなか広い公園のようなところだった。
だが予想はしていたが高い壁が周りを囲んでいる。近くに木もないし、よじ登るのは不可能だろう。
「どこが自由だ!騙しやがって!」
「お前が勝手に期待してただけだろ」
...何も言い返せない
でもおかしくないか?
こんな広い公園なんだから、少なくとも外の人から認知されているはず...
じゃあなんで看守はこんな犯罪を堂々とバレずに行えるんだ?
そもそもここに来る時にも思ったがこの刑務所自体が相当な大きさだ。
これは脱獄はしばらくできそうにないな。
「お前は俺が仕事している7時間、ここで待機していてもらう。」
え?えっと計算すると...
「一時半まで待機?!こんな何もないところでか!?」
「うるさいな。正確には朝起きたら30分ほど準備があるから2時までだ。それに遊具などがあるだろう。」
ガキじゃねーんだよ俺は。
まあでも脱獄のための探索でもできるか。
「...わかった。でも、昼飯は食わせてもらえるんだろうな?」
「そこは心配するな。広場の建物の中に用意してある。」
って本当だ。奥に結構大きめの建物がある。
若干ボロいけど、ないよりマシだろう。
「ボケっとしてないで行くぞ。次はみんな大好きな...」
やな予感がしてきた。
看守が楽しそうになると大体ろくでもないことになると相場が決まっている。
これの予想は外れることなく、
「刑務作業だ!!」
誰も好きな奴いないと思うけどな。
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