第15話 動き始める未来(後編)
一方、ジャイルはジェイドゥを含めた仲間を次々と呼び集めていた。エデルからの緊急の通信の後、彼はすぐに動き出した。予想外の出来事もあったようだが、確実に準備は進められていた。
「お前、よくこんなに集めたもんだな」
ジャイルの背後からジェイドゥが声をかける。
「ここに集うのは迫害や屈辱を受けた者達。この世界の恨みは計り知れない」
その言葉にジェイドゥは笑っていた。
「我らが本当に世界の王になる事はできるのか」
ジェイドゥは未だに心配が拭えないようで、ジャイルにそう聞いた。
「ええ。勝利は確実かと。しかし…」
ジャイルにも懸念があった。守り人という存在は未だに未知な部分も多い。だからこそ、リントに新たな能力が開花したのだ。それはジャイルも同様だった。戦いの中で新たに何かが目覚めるかもしれない。ジャイルはそう考えていたのだ。
二人は目の前に近づく運命の分岐点に想いを馳せるかのように、眼下に広がる光景を見続けていた。
リント達はジャイルの行方を追いながらも、多くの対策を講じていった。あの未来の先が最悪になるならこの世界は崩壊する、誰もがそう感じていたからだった。
そして、三日が経ちあの未来が訪れた。ジャイルの行方を追って辿り着いたのは、炎が巻き上がる灼熱の星。この時、未来の命運を賭けた戦いが始まろうとしていた。
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