第24話 退院、そして

翌々日になった。髪のパサつきを気にしていた小崎という同室の母ほどの年齢の女性がCMを観て「いいなぁ綺麗になるんかなぁ」と零していたのを観て、世話になったお礼として、新品のオレンジシャンプーをお礼としてプレゼントした。


同年代の夏という女の子とは退院する時期が同じだったので、焼き鳥屋に呑みに行ったり遊んだ。

手の甲から肩までリストカットがある子で自分は虐めるが心根は優しい子だ。

千絵は何でも遠慮なく言ってしまう方だが、その件については聞けなかった。

その後夏は駅でナンパをされ、付き合いを始め、その後その男にドメスティックバイオレンスを受けるようになった。

夏の母親は過保護すぎる。過干渉過ぎるほどだ。しかしこういう時には頼りになる。

過保護の母親のおかげで夏は安全に別れることができた。

千絵からすると父の件もあり、男が女性に手を挙げるなど考えられない。


その頃佐奈子は二十一歳。

千絵は二十五歳になっていた。

二人とも女ざかりだ。

佐奈子は益々美しくなっていく。千絵も負けずと努力をした。佐奈子は「現役バリバリで遊んでるわ。千絵に逢いたいなぁ」と言われ翌週佐奈子の元に行き呑みに行き遊んだ。

千絵はもう子供が二人いると嘘をついた。その嘘はすぐにバラしたが。

佐奈子は一瞬最初驚いあと、一緒に温泉に入りに行った。

佐奈子にとって千絵はライバルなのかもしれない、そう思った。しかし千絵は佐奈子の事はライバルと思いたくない。佐奈子にもそうあってほしい。


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