(番外編)先輩の意地

僕の名前は西尾雄也。

春風学園の2番手のピッチャーだ。


家族構成は元社会人野球の優勝時エースだった父西尾勝也と父の高校のマネージャーだった母西尾優そして一歳歳上の姉の西尾夏樹と一歳歳下の妹西尾蒼がいる。


まぁ安定感という面では石田に完璧に劣るが。

アイツはいつも7回2失点程度で纏めてくれる。

対して僕はストレート次第で内容がガラリと変わる。

甲子園の決勝で鬼沢が負傷降板した時頭が真っ白になったが、ピンチこそ招いたもののなんとか守備陣にも助けられて抑えれた。


だけどーこのままじゃダメだ。

こんな不安定なピッチャー使う中学うち以外無いだろう。

他の強豪なら間違えなく僕はベンチにすら入れない。


分かってるけど変えれない。

こんな自分が不甲斐なくてしょうがない。


それを今度こそ治すためにー僕は鬼沢にアドバイスを貰いに行った。

しょうもない意地貼ったってなんも変わらないけど聞いたら多少は良くなるかもしれない。


実は性格の良い(悪い意味で)蒼に意地貼ってるのバレて煽られた結果行くことにしたのは鬼沢には黙っておこう。


鬼沢にアドバイスをもらいに行くと鬼沢はいつも通りわけわからんことをやっていた。


怪我の影響でコントロールが甘くなったから修正してたそうだが…どこが甘くなってんだよコントロール。

0.01ミリ位しかずれてないじゃん。


あーもーやっぱり理不尽すぎるこいつ。


気をとりなおして鬼沢にアドバイスを求めるとサイドスローに転向することをお勧めされた。


僕は二段モーションだけどタイミングがしょっちゅうズレてるの絶対バレてたね。


ストレートがナチュラルシュートしてるからサイドスローの方が合ってるらしい。


まぁとりあえず最後の夏を最高の結果で終えれるよう頑張りますか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る