(番外編)その一閃に憧れて

前置き 祝8000PV! 読者の皆さんに感謝です。


俺の名前は荒崎郷。

家族は俺の叔父であり養父である晩年に大成したプロ野球選手だった荒崎海斗と義姉で岡崎のファンの荒崎流だ。

俺の両親は俺はよく覚えてないけれど俺が3歳の時に起きた大災害で亡くなった。

大災害を奇跡的に無傷で生き延びた俺を親戚である海斗さんが養子にしてくれてこれまで育ててくれている。


そしてテレビで見たあの人のプロ野球選手としての晩年の姿に憧れて野球を始め、鬼沢という超エース級ピッチャーと希代のアーチストである岡崎のいる春風学園で基本的に5番を打っている。


俺は守備こそ中学のファースト全体の中でトップクラスだが打率は強豪のファーストと比べたら下の下だ。

なんで俺が5番なのかというと俺は得点圏に昔からもの凄く強いからだ。


だから胡座をかいていたが、先日の選抜の決勝で意識が変わった。

勝った後勝ったにも関わらず岡崎君は素振りをいつもの倍はこなしていた。


しかもその一閃一閃が俺とは比べ物にならないほど鋭かった。


俺のバッティングスタイル的に岡崎のスイングは参考にならないが俺はあの一閃に憧れた。


だから今日も俺らしく右にも左にも引っ張ってホームランを打つイメージで素振りを行なっている。


効果はいきなり現れた。

紅白戦で今までだったらライン側の当たりが切れずに長打コースに全て落ちた。

だから公式戦でも同じことができるようにひたすら素振りをするだけだ。


こうして成長した彼はプロ野球で通算打率2割9部6厘、300ホームランを達成する強打者になることをまだ知らない。

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