第2話 初顔合わせ

 アイドルとは、そう容易くなれるものじゃない。そう、ほとんどの人がなりたくてもなれないのだ。なのに……


「マネージャー…早く仕事。」


「そうですよ!マネージャー!念願の初仕事、やらせてくださいっ!」


「ま、まぁそんなに急がなくても、、、」


どうしてこうなった?!?!



                ◇   ◇   ◇


 今日は、メンバーとの初の顔合わせっ!

 ドキドキするな~!


 なんて、無理やり気持ちを高ぶらせてるこの私は片桐 奈緒。

 あることがきっかけでアイドルになってしまった。現実逃避をしたいが、現実に戻ってきたときの絶望感が怖くてやるにもやれない。ため息を吐くとが車を止めた。


「なーちゃん、ついたよぉ~」


 今日も元気にシスコンである。何度、兄にシスコンをやめてほしいと神に祈ったことか。憂鬱ながらも、「はーい…」といって荷物をもって外に出た。


「……でっか。」


 目の前にそびえたつのは大きな事務所。本当は面接で来るところだったらしいが、私は兄が応募して面接なしで通ってしまったので来ることはなかった。


「さぁさぁ!なーちゃん、いってらっしゃい♡」


「ういぃー。」


 事務所の中へと奈緒は足を運んだ。



                ◇   ◇   ◇


「お。あなたが、片桐奈緒さんですね?」


 入口につくと急に話しかけられた。


「は、はいぃ!!!奈緒です…」


 いきなり話しかけられたのでびっくりしてつい、挙動不審になってしまった。


「初めまして。私がマネージャーの紗子です。よろしくお願いします。」


 プロという感じのオーラが漂ってくる。緊張しながら頭を下げた。


「こちらこそ、よろしくお願いします!」


「では、さっそく部屋へ行きましょうか。ほかの3人はもういますので」


 そういって、案内してくれる。一番最後ということで、遅れてきてしまっただろうか…と思い、謝る。


「あ。すいません。私、遅かったですかね?」


「いいえ。時間ぴったしですよ。ほかの三人が速かっただけです」


 そう笑いながら紗子さんはいった。紗子さんは優しい方のようで安心した。


「つきました」


しばらく歩いた後、紗子さんが足を止める。耳を澄ましてみると、中に人の話し声が聞こえる。緊張が増してきた。落ち着くように深呼吸をする。そして、ドアノブに手をかけてドアを開けた。


「…こ、こんにち————」


「キャ、キャァァァァァァ!!!!」


 急な悲鳴にびっくりする。メンバーらしき人がこちらをみて叫んだ。何かしただろうか。戸惑っていると


「何この子?!?!超絶可愛いんですけど?!?!」


「…ダイヤの原石。」


「きれいな子…」


 突然の誉め言葉に驚く。ちなみに奈緒はとっても美人です。


「はいはい。落ち着いて。一回座りなさい。」


 そう言って、紗子さんが他3人を止めてくれる。すすめられた椅子に座った。戸惑ってキョロキョロしていると、紗子さんが口を開いた。


「騒ぐ理由もわかるけど、騒がない。初顔合わせだから、まずは自己紹介をしましょ。私は小倉 紗子おぐらさえこ。マネージャーよ。」


「私は、片桐 奈緒かたぎり なおです。お願いします…!」


 順々に自己紹介をしていく。


「はいはーい!!私は篝 凛空かがり りく!!元気なのが取り柄だよー!よろしく!」


「…私は、西堂 海さいどう かい。…よろしく。」


「わ、私は笹森 凛ささもり りんです。お、お願いします…」


 さっきは緊張していて、顔がよく見えなかったけれどみんなすごく整っている。


「さて、さっそく本題にはいるわよ」




———————————————————————————


こんにちは。作者のnoaです。ここまで、読んでくださりありがとうございます!

ぜひ、評価やコメントなどなどしていってください!励みになります!

よろしくお願いします!





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る