25話 波乱の旅行(開幕)
宇宙歴4993年7月21日 19:30
惑星:地球 トーキョー 渋Y区
見回りが終わり帰宅途中の兎丸は口を尖らせてそう言った
兎丸「むぅー、今日も見回りだった。」
パーティの表彰以来、コウや7のように至る所から引っ張りだこ…までは行かなかった兎丸はそう言った
アリス「文句言うな〜?吟一さんも一度有名になっても一時のこと
そこからが名前を広めるチャンスだって言ってたろ?
見回り多くても。
最近は依頼も定期的にきてるし今がそのチャンスなんだよ地道に頑張れ」
とアリスは宥めた。
兎丸「別に見回りに文句はないよ?人間助けるのは好きだし…でもでも!もっといろんなところ行ってついでに観光で美味しいもの食べて可愛いもの見たりしたい!」
アリス「そっちかよ。……あ、じゃああれとかどうだ?」
アリスは道の途中でやってある福引を指差した
兎丸「?何あれ?ガラガラしてる!」
アリス「福引だよ、やったことないのか?
あれ回して出てきた玉の色で景品がもらえるんだ。
一等は、金の惑星の衛星の一つ、衛星:サワで一泊2日の旅行にご招待だって。」
兎丸「そうなの!?無料!?」
アリス「まぁ、ちょうど昨日スーパーで5000円以上お買い上げて一枚渡される福引の券がここに1枚だけあります。これで回せば当たったものは無料になります。(買ったの全部兎丸のおやつだったけど)」
兎丸「よっしゃあ!!当てるぞ!!アリスくん抱っこ!!」
アリス「はいはい」
机の背が高く兎丸ではギリギリ届かなかったのでアリスが抱っこする
ふんすー!と意気込んで福引の券を
兎丸「ガラガラのお姉さん!ガラガラ一回お願いします!」
アルバイトのお姉さんに渡す
アルバイトのお姉さん「はい、どーぞ!(かわい〜、親子かな?)」
にこやかに兎丸から件を受け取り福引機を兎丸の前まで持ってきた。
兎丸「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
回すための取ってを掴み全力で回す兎丸。
アリス「回しすぎ!!ストップ!!」
兎丸「!」
アリスの合図でぴたりと手を止めると
コロン…コロン…と金の色のついた玉が転がってきた
兎丸「はっ!!アリス君!!みて!金玉!!だよ!ガラガラから金玉が出てきた!
これって人間のやつ?これ取られた人大丈夫……??」
兎丸は掴むと自分を抱き抱えてているアリスに見せた
アリス「公共の場で金玉とか言うんじゃありません。
そして、人間のは金色じゃないし仮にそうだとしても鷲掴みして見せてくるなよ。」
兎丸「そなの?じゃあこれ…」
アルバイトのお姉さん「大当たり〜!一等勝です!衛星:サワで一泊二日の旅行券でーす!」
アリス「(まさか、ほんと当てるとは…)」
恐ろしい強運と兎丸を見る
兎丸「やったぁぁぁぁあ!!旅行!しかも!観光し放題!」
アリス「吟一さんに頼んでシフト変更してもらわないとだけどな」
流石に旅行の日取りは券に書かれており決められているためアリスはそう言う
兎丸「そうだった!」
こうして兎丸の生まれて初めての仕事抜きの旅行が始まるのだった。
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