19話絶望の中の閃光


静まり返った場所を見回して


アリス「……勝ったのか」


アリスはそう言った。


アリス「いやでも…この空間が崩れることも元に戻ることもないってことは…」


アリスはそう言ってシスターラビリンスの脈を取るとすでにない


だがしかし、島の形が戻ることはない


アリス「(!舌を自ら噛み切ってる!?

なるほど…生きていたら戻されられると思ったのか…)」




そして絶望はまだ終わっていなかった。


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T型83番『翼』H M型2番『ハミ』

NH型13番『ウィッチ』R型8番『はり』side


4000体の下級怪人は止まらない



後30体余りだった…


ヒューマノイド達は予備のエネルギーも全て使いもう立っていられるの状態に加えて


さらにどこに隠れていたのか200体ほど下級怪人が現れた


ウィッチ「くそっ!!(もう予備のエネルギー源なんてねぇ!どうする….!)」


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BM型1番『ボマー』

Haa型18番『ハル』side

こちらもボロボロの怪人だって止まらない



そして同じくボロボロのヒューマノイド。

どちらもいつ倒れてもおかしくない状態だ。


トイ「くっ!!!」


ボマー「……!!」


ハル「(あちらももう限界値近いでしょうが…それはこちらも……!!)なっ!!」

ハルは此処で踏ん張りを見せると意気込むが

 

此処にもどこからともなく下級怪人が湧いて出て来てトイを守るように立ちはだかる


トイ「……ふふ。あらかじめ下級怪人をヒューマノイドの死角に配置してたんだ

これはシスターラビリンスの最も簡単な罠だよ。

弱ったヒューマノイドに向けたね?」

トイはそう言って笑う

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MID型3番『メイド』

N型3番『ナース』side


そしてナースとメイドは


ナース「…….?いきなりくる系の罠。止まったな?」


メイド「えぇ〜。誰かが倒したのかしらぁ?」


シスターラビリンスがリアルタイムで動かしていた罠は止まっだが


迷路には閉じ込められたままでその矢先のとこだった。


ナース「!!!!」


メイド「!?」


ナースとメイドは突然膝から崩れ落ちた


ナース「(!機体の中にあるネジ全部外された!?)誰の仕業だ!!」

ナースはその空間で叫ぶ


??「うちの名はネジマキ。

ネジ巻いたり閉めたりする怪人や。


しょーもないけど怪人には結構手強いやろ?


なんせあんたらアンドロイドは機体のネジ外されると動けんやん?」


と言って怪人が出てくる



メイド「あらあらぁ〜此処に来て中級怪人?


アンドロイドのこと詳しいのねぇ〜」



ネジマキ「そやでぇ?シスターラビリンスに教えられたし。

頼まれてん。もし自分がやられてもアンドロイドは壊せって」


そう言ってセンスで口元を隠すネジマキ


ナース「ちっ!元気有り余ってる中級

倒せるほどエネルギーもクソもねぇぞ!!」


メイド「絶体絶命?」


ナース「言ってる場合か!!」

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そして 再び視点はアリス達へ




アリス「…すでに作り出してしまった空間は怪人が死んだら戻らないか…」


アリスはシスターラビリンスの予想だにしない

自害に思わず舌打ちをした。


このままでは他のアンドロイドと合流することも


エネルギー切れの彼らを連れて外に出ることもできない。




アリス「……どうする。」



するとどこからともなく声がする



イミテーション「おいおいおいおい!様子見に来たら自害してるとか笑えねぇぜ!?

なぁ!?ワーパー!!」

イミテーションの横にこれまたいつの間にか現れていたワーパーという怪人は


ワーパー「……」

無言で頷いた。





アリス「!!!(まだ怪人がいたのか!?)」


イミテーション「……アンドロイド4体は戦闘不能で人間…しかも地球人が1匹だけか?」


アリスはヒューマノイド4体を守るようにして銃を構えた。


イミテーション「まぁ…いい」

イミテーションはそう言ってシスターラビリンスに触れると


その姿、そっくりそのままになった。


イミテーション(シスターラビリンス)「あいつのやり残した仕事の続きといこうか?」


姿はシスターラビリンスそのものだが口調は乱雑にそういう。


再びあたりの空間がゆがみ凶器と化する


アリス「…….っ!」


兎丸「(ダメだ機体が言うこと聞かない!!)アリス….くん!逃げて!お願い!」


林檎「はよぉ!なに…やっとるだぎゃ!!」


兎丸と林檎は自分たちを守ろうとするアリスに

残りのエネルギーで精一杯逃げろと促すが


アリスはそんなこと絶対にしない。


アリスを含めたアンドロイド4体をイミテーションが攻撃しよと牙を立てた



その時だった












緑色の閃光と共に視界は開けてアリス達の瞳には青空が見えた。


アリス「て、天井が….空が!?え!?」


そう緑色の閃光がシスターラビリンスの作り出した迷宮の屋根と霧を大きく斜めに切り開いたのだった。




イミテーション「ぐうっ!?」


アリスはあまりのことに空を見上げていたが

イミテーションの唸り声に視線を戻すと

そこには心臓付近まで大きく切り傷をつけられてしゃがみ込むイミテーションがいた



アリス「(今の閃光当たったのか!?)」


イミテーション「!!なんなんだ!?一体どこから!?」

そうおらぶイミテーション



そして緑色の閃光で状況が一変したのはアリス達だけではなかった


窮地に立たされていた他のアンドロイド達も救われたのだ


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T型83番『翼』H M型2番『ハミ』

NH型13番『ウィッチ』R型8番『はり』side



ハミ「今の光で下級怪人が全て退治されたんですか!?」


ハミは思わず目を見開いてあたりを見回す。

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BM型1番『ボマー』

Haa型18番『ハル』side



トイ「な、なんで……どこ….から?」

そう言ったトイは真っ二つに切られて地面に這いつくばりそう言ったと思えばすぐに命の灯火が消えた。


ハル「……に…今の光はもしかして…」


ボマー「…………」

開けた視界の先で閃光が現れた方向を見た。

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MID型3番『メイド』

N型3番『ナース』side


ネジマキ「っ!なんやの今の!」


ネジマキは他の怪人達と違い少しの負傷で済んだが片足をやられたようだ。


そしてそれで十分だった


ナース「しるか!!だが!」


メイド「そうねぇ〜」

メイドはネジの外れた機体を無理やり動かしてネジマキの体を斧で大きく切りつけた


ネジマキ「ぐっ!!」

それでさらに身動きが鈍くなったネジマキを


ナース「吸い込んでやらぁ!!」


ネジマキ「ギャァァァァアア!!!」


ナースは注射器で吸い取った


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アリスside



イミテーション「くそっ!くそっ!なんだなんだ!?なんなんだあ"ぁ"!?」

イミテーションは悔しそうにそう叫び散らかすが思うように体が動いていない。


シスターラビリンスの姿も崩れて本来の姿が出て来ているため


彼女の能力も使えないようだ



ワーパー「……….」


そんなイミテーションを見かねたワーパーは

自身が生み出したワープホールにイミテーションを運ぶ


イミテーション「はなせワーパー!!

俺様を切りつけた野郎ぶっ殺してやる!!」

ともがくがそんな頼み聞くはずもなく


ワーパーとイミテーションはワープゲートの中に消えて跡形もなくなった。


ずっとそれを見ていたアリスは


アリス「…….助かった…。」


とその場に座り込んだ

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