19話我慢比べ(metal Club3分の2)

他の倶楽部のアンドロイドと別れてさらに

はりとも別れた

ボマーとハルもまた兎丸達同様広い場所に辿りついた。



ハル「随分開けた場所に来ましたね…」


ボマー「あぁ….」


ハルとボマーはあたりを見回す。


ハル「彼女(はり)の案でグッパーなんで方法で別れましたが…大丈夫なのでしょうか?」


ボマー「あいつはそこまで弱くねぇ。」


ハル「それもそうですね…」


するとコツコツとどこからともなく足音がした。


??「おにーちゃん達が僕のお相手?」


そう言って青い髪の少年が現れた。


ハル「…子供…ですか。」



??「失礼だなぁ見た目はこんなだけど1400歳越えだよ?」



ボマー「1400…って言葉上級怪人か…」


??「あたり〜。僕はトイ。よろしくね?」

トイと名乗る怪人はそう言って首を傾げた。


ボマー「…弱者をいたぶるお前らのようなクズと…よろしくするきはねぇ。」


ボマーはそう言って何十個もの爆弾をトイの元へ投げつけそれはすぐさま炸裂した…かと思ったら


ボマー「……」


トイ「おっと!危ないなぁ…」

爆弾は爆発することなくプラスチックのような音を立てて地面に転がった


ボマー「不発…?いや、違うな」



ハル「……まるで爆弾が子供のおもちゃのようになってますね。」


ボマー「……」


トイ「ふふふ、なんの能力でしょーか?」

トイは面白そうにそういった



ボマー「ハル、あいつの近くに不用意に近づくな。」


ハル「もちろん」

なんとなく理解した二人は一度トイから距離をとった。


ハル「彼の能力はおそらく彼の周囲のものをおもちゃに変えてしまうのでしょう」


ボマー「だろうな。悪趣味な能力だ」


トイ「ひどいなぁ。


人間をお人形にするの結構楽しいんだよ?

脆いからすぐ腕とかとれちゃうんだけど個性的な人形がたくさんできるんだ!!」



そう無邪気にいうトイはもはや狂気の沙汰である。




ボマー「ゲスめ」


ハル「同感です。」


トイ「アンドロイドをお人形にするのも好きだよ!


人間よりも丈夫だからね!」

トイはそう言ってまた笑う。


ハル「……っ」

ハルはワイヤーでトイの束縛を試みるが

そのワイヤーは毛糸に変わってしまう。


トイ「無駄だよぉ。この空間から逃げることもできないし僕を倒すこともできない!

ね?諦めて僕のお人形にならない?」


ハル「……(ワイヤーが毛糸に変わったのは彼から大体1メートル離れたあたりからか…思ったより狭いか?)」


ハルはさっきほどのワイヤーでトイの距離を測る。


ボマー「…….丁重に断る。」


ボマーはそう言って再び爆弾を投げた

今度はトイから1メートル以上離れた場所に…そして先ほどよりも大きな威力の爆弾を。


トイ「?」


トイは一瞬疑問に思ったがその答えはすぐにわかった


爆弾の本体自体は届かなかったが爆風はタイの元まで勢いを落とすことなく届きトイを吹っ飛ばした。


ボマー「……はっ…あったたな?攻撃」


トイ「ちっ!!」

トイはすぐに体制を立て直して舌打ちをする。


続いて

ハルはワイヤーの勢いを最大限に挙げると

そのままトイのめがけて放った。


もちろんそれは途中が毛糸に変わり

重心が逸れてトイの頬に触れる程度だったが

毛糸が触れた部分は切り傷ができて血が出ていた


ハル「…なるほど。攻撃の衝撃波まではさすがにおもちゃにはできませんか?」



トイ「!!!!!っ!だからなに!?お前達のそんな間接的な攻撃で僕が負けるとでも!?」


ボマー「それはどうだろうな?

お前が俺たちの地道な攻撃に根を上げるか。

俺たちがエネルギー切れを起こすか」


ハル「我慢比べと行きましょう。」

ハルはそう言ってメガネをあげて

ボマーは再び爆弾を構えた。

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