第7話中級怪人退治というなの遊園地フリーパス争奪戦
第7話中級怪人退治というなの遊園地フリーパス争奪戦
場所は移り
惑星デア アミュースメンパーク遊園地
兎丸「やってまいりました!
アミューズメントパーク遊園地!」
さっそくと言わんばかりに兎丸達は倶楽部から怪人が現れたと連絡のあった遊園地に移動した。
アリス「SQアミューズメントパーク遊園地って正式名称なのか??
なんか頭痛が痛いみたいになってない?」
兎丸「小さい遊園地ってなんかレトロで可愛くていいよね!」
アリス「聞けよ。」
そう言いながら辺りを見まわし警戒しつつパーク内に入った途端のことだった
林檎「どこにいんだば怪人………って雨降ってきだぎぃ。」
パーク内を境に雨が降っている様だ
兎丸「ほんとだ、林檎君傘使う?」
といつものお気に入りのフリルの傘を差し出すが
林檎「変な気ぃ回すなだぎゃ、折りたたみぐらい持ってる」
という林檎は不機嫌そうではあるがしっかりと傘をさしてフードをかぶる
どうやら常備しているようだ
アリス「まだ小雨だけど……あぁ!」
林檎「なんっ!?急にでけぇ声出しだぎぃ。」
アリス「せっかくセットした髪が崩れる!
いや、これはこれで雨も滴るいいと男か??」
兎丸/林檎「「口にガムテープはってやろうか?」」
アリス「なんでぇ!?
あ、というか林檎、もしかして防水性ないタイプのアンドロイドなのか?」
傘を持ってないが小雨だから大丈夫だろうと思いつつ林檎をみる。
林檎「んぁ。クソムカつくばわーは能力状そのチビ兎みてぇに防水性は付属できねぇだぎゃ
水は要注意なんば。」
兎丸「誰がチビだ、怪人の前に林檎君の息の根を止めてあげようか??」
とまたまた火花を散らす2人
アリス「そうか兎丸は防水性だもんな…
風呂とか特に何もしないまま普通に入ってるもんな」
兎丸「今更だね!」
思わず突っ込む兎丸
林檎「ふん……その話は一旦おいて警戒しろだぎぃ。妙なことに人っ子一人いねぇんだら。」
そして来園者の姿どころか従業員の姿もなく遊具も全て止まっている様だった。
かと言って怪人が出たという通報から10分しか経っていないというのに争った形跡もない。
雨の音と匂いのみが充満した不気味なほど静まり返っだパーク内を見てアリスは過去を曇らせるが。
兎丸「なんだ、怪人いないと倒せないじゃん。フリーパスもらえないじゃん。」
その一方で全く表情を変えない兎丸と林檎
アリス「お前、来園者とか従業員の心配ちったぁしろよ」
兎丸「通報の電話で報酬の話までできたんだから絶対無事だよ。
そこまで危険な怪人じゃないうまくいけば話し合いで済むかも
それを見越して吟一さんもじゃんけんなんて方法で依頼を受けるアンドロイド選んだんだし」
アリス「そうなの??……はぁよかった。
…いや、でも、一様警戒しながらパーク内を見て回ろう。」
なんだか安堵したアリスだがすぐに切り替えて
林檎「そんなコソコソまわりくでぇだぎぃ!!」
兎丸「そうだ!そうだ!」
二人はこういう時だけ位置がぴったりである。
本当にこういう時だけ。
アリス「んじゃどうすんだよ!!」
とアリスがそう言った瞬間
兎丸/林檎「「怪人どこじゃボケェ!!出てこいゴラァ!!!」」
二人は自分たちのだせる最大音量の声で小雨の中そう叫ぶ。
アリス「ボケェはテメェらだ!!何、大声出してんの!?ドアホ!
そんな大声出したら俺たちが倒しに来ましたよって言ってる様なもんだろうが!」
とアリスは林檎と兎丸に鉄拳をかます
兎丸「いいじゃん実際倒しに来たんだから。
私の考えた大声出しておびき寄せよう大作戦にしとこうよ。」
林檎「俺の作戦じゃボケェ!
それになんでわーたちの方がビビってコソコソ怪人探さなきゃなんねぇんだぎゃ??」
アリス「あのなぁ…そんなので出てくるわけ…」
とその時だった。
???「こほんっ!愚かな機械と人間よ!よくきたな!」
どこからともなく声が聞こえた。
林檎「…….!上だ!」
小雨とはいえ雨によってなんとなく視線を上に向けづらかったが林檎の声により皆の視線を上へと誘導した
アリス「なんで出てきた!?」
。
そこにはそこには黒いマスクをした一人、
人間では絶対にありえない浮遊をしている。
???「はははっ!………僕!…じゃなかった我が名は怪人、浮揚(フア)!!」
兎丸「名前がかわいいね!フア君!」
フヨ「う、うぐっ…!」
アリス「おい、やめたてあげろよ。
多分あれ傷ついてるよ??
なんかもうすでにダメージ負ってるよ!?まだ戦ってないのにっ!!」
兎丸「でも可愛いよ?
なんでフアなの?フアフア浮かんでるから?」
浮揚「……能力がそれだから。」
アリス「わざわざお前も兎丸の質問に傷つきながら答えなくていいよ…なんか不備!ううっ…」
となぜか涙を流すアリス
浮揚「ど、同情などいらないッスだ!」
林檎「さっきからなんかキャラブレブレだぎぃ」
浮揚「えっ!ちがっ!決して無理などしておらん!」
アリス「……とりあえず話戻そう、何が目的だ?」
浮揚「よくぞ聞いてくれた!
俺の目的はずっと夢だった
雨の影響で止まってしまうアトラクションで雨の中遊ぶことだ!
迷惑かかるから今まで我慢してたけど我慢できなくなった!!」
アリス「……えぇ!?そんなことで遊園地一つハイジャックしたの!?」
浮揚「そんなこともはなんだ!そんなこととは!
結構ロマンがあるだろ!!」
アリス「いや、申し訳ないけど分からないし。
アンドロイド2人も話に飽きてるよ!?」
思わず2人を指さして突っ込むアリス
その指の先にはスリープモードの兎丸も
持っていた傘を開け閉めして水滴を飛ばして遊ぶ林檎がいた
浮揚「な、んだとっ!!?……えー、本当に聞いてないっすか??」
とアホほどショックを受ける浮揚
すると兎丸がスリープモードだった兎丸が起動する
兎丸「ふわぁ〜!あれ?なんの話だっけ浮揚の名前の由来がなんだっけ?あの」
特に何事もなかったように淡々と聞く兎丸
浮揚「…えー…………ふっ、流石、アンドロイドだな。俺の目的…いな!野望を聞いても動揺しないとは」
アリス「…いや、兎丸は聞いてなかったし、聞いてても動揺する要素どこにもないからね」
浮揚「ならばこの話はどうだ!
今、パークの従業員さん達は全てお土産ショップに監禁してある!
あ、ちなみにお客さんは雨が降ってきて帰ってしまったがな!
動揺するだろう?」
アリス「…人質ってことか?」
兎丸「教えてくれてありがとう!そして、普通にずるい!!」
林檎「卑怯者ー!」
浮揚「う、うぅ!!そ、そそそそそ、そんなことはない!!」
アリス「いやお前が動揺しすぎだろ!?」
浮揚「し、仕方ないだろ!
停止してたアトラクションで遊ぼうとしたら皆さん必死に止めるから。」
アリス「あほか!そりゃ従業員さん達も雨だから停止した遊具で遊ぼうとする奴いたら危険だから止めるわ普通!!」
兎丸「そうだ!そうだ!雨の日には使えないアトラクションで遊べるとかちょっと楽しそうだけど危ないからやったらだめなんだぞっ!」
林檎「てか、テメェさっきから話がなげぇんだぎぁ!
さてはあんまり悪くねぇ怪人だぎぃなぁ!?」
雨「う、うぐっ!?」
兎丸「まぁ、根っからの悪い怪人は人を襲うのに理由とかつけないからね!」
アリス「そなの!?」
3人の抗議というかもはや後半は解説だが
浮揚「ふんっ!俺様の考えを理解して一緒に遊んでくれる者がいればと思って
わざわざアンドロイドをおびき寄せたが
やはり、望薄だったようだな!」
子供のように拗ねる浮揚
アリス「そんな理由で通報する時間与えたのか!?さみしんぼかっ!!」
浮揚「黙れっ!!我が野望を否定する以上
今ここで貴様らを始末するのみだ!
見よ!これが俺様の力だっ!」
そう言って怪人浮揚は指をぱちんと鳴らした
すると浮揚のすぐ後ろにあったジェットコースターが浮かびこちらへ向かってきて浮揚の周囲で止まる
浮揚「これが俺様の能力!俺様の触れた無機物物理は大きさや重さを問わず操作できるのだ!ちなみにこのパーク内の無機物には全て触れずみだ!」
とご丁寧な説明をした雨男は
自身の周りに浮遊させたジェットコースターを兎丸たちめがけて飛ばす。
三人は間一髪のところで避けると少し距離をとった。
浮揚「ほう?これを避けるか?」
そう言いながら浮揚は一度攻撃を止めてジェットコースターを元あった場所にくもどす。
兎丸「あの能力、便利だね!敵に回すと厄介だけど。」
それを見ていた兎丸が口にする
アリス「ソウダネー
あの怪人がこれやってる理由が
全然、強敵感なくいケドネー」
思わず棒読みになるアリス
林檎「下級の次に頻繁に沸いて出る中級のくせにうまく使っとるだぎぃ
操ってるアトラクションば傷つかねぇように壊れねぇように工夫しながら攻撃に利用とるだぎゃ」
と冷静に分析する林檎
アリス「ほんとだぁ!?あとで遊ぶ予定だからなの!?だからなの!?ねぇ!?」
兎丸「とりあえず林檎君はおみあげ売り場に監禁られてる従業員さん達助けてきなよ。
なんか雨も強くなってきてるし、それ気にしながらなんて戦いにくいでしょ?」
林檎「あ"ぁ!?テメェ一丁前にわーの心配しつつ怪人独り占めとはいい度胸だぎぁ!?
………だば、
一理あるから今回はお前の指示に協力してやんば!」
と腕を組んでいう林檎
アリス「おぉ、割と争わずに手分けができてる。
実は仲良しとか?」
林檎「今も普段も仲良くねぇば!
わーはたまたまこいつと意見があっただけだぎぃ!…あの浮揚ばちび兎にくれてやる。
(アリス)おみゃーはちび兎のそばにいるば。
わーは1人で十分だぎゃ」
アリス「分かった。
何かサポートできないかやってみる。
監禁されてる従業員のことは頼んだよ!」
こうして二手に散らばることになったが
浮揚「そうはさせんっ!」
浮揚は従業員救出に向かう林檎
めがけて今度はコーヒーカップを飛ばすが
ガンっ!と鈍く弾く音共に兎丸が傘で雨男めがけて打ち返す。
……凹みとお馴染みのパンチラを添えて
兎丸「あ、やっべ…」
思わずそういう兎丸
アリス「うそぉぉおおおお!?そんなすぐ壊せるもんなの!?」
アリスは思わず驚く
兎丸「ごめんて。」
アリス「あと!パンツっ!!」
兎丸「だから!パンツじゃないって!!」
林檎「兎丸のパンチらはもはやどーるくらぶの管轄ないで当たり前だぎゃ気にすんな。」
アリス「いや!気にしろや!」
浮揚「パンツはどうでもいいっす!
遊具、壊さないように戦うっす!……俺もそうしてるんだから!」
浮揚は自身ににに勢いよくはねかってきたコーヒーカップを目の前で止めたとおもうとそう説教をする。
確かに浮揚は遊具を飛ばしてはいるものの地面に落としたりはしていない。
兎丸「分かっt………って!半分は戦犯、君からだからな!!」
浮揚「そうっすけど!壊さないように阻止しようとか思わないっすか!」
フルで素が出た浮揚とのと不毛な言い争いが始まる。
兎丸「つ、次から気をつける!!
あと!テメェの相手は私だよろしくぅ!」
と何度とも緊迫感のない宣戦布告をする
アリス「律儀かっ!」
二人の生ぬるい会話を聞きつつ
浮揚「……ちっ!まぁいい、先に貴様らを片付けてからでも遅くはないだろう。」
お土産ショップに向かう林檎を横目に兎丸とアリスの宣戦布告に応じた。
中級怪人:浮揚vs兎丸&アリスside
宣戦布告した兎丸とそれに応じた浮揚は
その場で数秒睨み合った後
雨男から攻撃を仕掛けた。
浮揚「さっさと終わらせるッス!…だ!」
アリス「望むところだ!」
兎丸「望むところだは私のセリフな気がするけども!先手必勝!!」
兎丸はそういう時浮遊している浮揚めがけて飛び上がり傘をを振りかざす。
浮揚「甘いわ!」
浮揚は兎丸の動きを予想していたのか素早くコーヒーカップを戻してメリーゴーランドを盾にして兎丸の攻撃を防ぐ。
犠牲になった先ほどのコーヒーカップと同様100%の迎撃に見事にひしゃげる。
兎丸「あ"……」
同じ事をやってしまったことに自分で驚く
浮揚「さっきやった流れっすよ!………
ゴホンッ!学習機能はどうしたアンドロイド!!俺もあんまり頭いい方ではないっスけど!!俺よりもアホだぞ!」
兎丸「さっきと若干パターン違うもん!!
ばーか!ばーか!」
浮揚「なっ!バカっていう方がバカだ!」
の子供のような言い争いをしながらもお互い闘いを続ける。
勿論、兎丸は先程コーヒーカップ及びメリーゴーランドの一部を壊してしまった事を反省してその後から飛んでくる遊具を壊さないように避けるがそのせいで浮揚に近づくことが難しくなる。
浮揚も兎丸に遊具を飛ばして攻撃をしてはいるものの
後ほど遊ぼうと思っている遊具だからと壊さないように壊れないように割と丁重に武器として使っているので決定的な一撃をお見舞いすることができずにいた。
兎丸「てか!いつまでも頭上に浮いてないで降りてこい!!」
浮揚「断る!こうやって浮いてた方がかっこいいだろうが!そんなことも分からんとはやはり貴様の方がアホウだ!」
兎丸「んだとぉ!?確かにちょっとカッコいいけどもぉ!!てか、さっきお前がいってたけどアホっていう方がアホだもん!!」
もはやヤケクソな兎丸である。
アリス「いや、どっちもバカでアホだろ…」
雨が降り続く中そんな2人を見て呆れて様子を見ていたアリスだった。
一方 林檎はというと
〜金をむしり取るお土産屋〜
従業員達の監禁されているであろうお土産コーナーに到着した。
林檎「無事か人間ども!」
バンっ!と勢いよく扉を開けるとそこにはデア星人の従業員達がいた。
縛られてはいない様だが皆意識ある状態で倒れている。
従業員1「あなたはいったい!?」
ざわめく従業員達
林檎「みりゃ!わかんだろーだぎぃ!
おみゃーら助けに来たヒアンドロイドじゃ!!」
と自分を指差す林檎だが
ぱっと見田舎のガラの悪いヤンキーなので全員がシーンと黙る。
従業員2「そ、そうでしたか!ですが我々何故か体が動かないのです!喋ることはできるのですが…!」
と従業員の1人が沈黙を破った。
林檎「んなこと入った時からわーってるだぎ
ぃ!どーせ毒でもこの部屋に撒き散らしてるんだぎゃあのクソ怪人」
従業員1「ど、毒!?」
林檎の言葉に従業員達は再び動揺してざわめく始める
林檎「あんしんしぃ、あのクソ怪人も殺すつもりは毛ほどもねぇだぎぃ
体を一時的に麻痺させる互いのもんだ
命に別状はねぇし中和剤吸い込めばすぐ動けるだぎゃ」
そう言いながら林檎は空気中にある
毒素を分析して中和できる毒を体で生成するとそれを放出した。
まさに毒をもって毒を制すだろう
林檎の言った通り先ほどピクリとも動かなかった従業員達の体はすぐさま動くようになった。
従業員2「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」
無事に解放された従業員達は口々に感謝の言葉を2人に述べる中その従業員の中からやたら良い声の男性の声が聞こえた。
??「いやはや助けていただきありがとうございました。」
林檎「…なっ!変態だ!!変態なおっさんだぎゃ!!」
驚くほど奇抜な格好したその男に思わず林檎は身構える。
園長「あぁ!申し遅れました私しアミューズメントパーク園長でございます。」
とご丁寧に名刺を2人に渡す園長
林檎「マジかよっ……あー、そいつはその失礼したば」
と割と素直に謝る林檎
園長「いえいえ、この度は本当に本当になんとお礼をすればよいか、一日フリーパスではお礼になりませんな。」
ハハハッ!と拉致られていたとは思えないほど陽気に笑う園長
どうやらどーるくらぶに仕事を依頼したのはこの園長のようだった。
林檎「おんしらに感謝されるたかなぎゃ!!ただ助けだだけだぎぃ!!本当は礼なんぞいらんがフリーパスはありがたくいただく!」
と相変わらずの態度で林檎はそう言った
園長「ハハハッ!そうですか!そうですか!
ところで怪人の方はどうなりましたか?」
林檎「今。別のアンドロイドがあいてしてるだぎぃ。
別に心配とかしてねーが
わーはそっちに戻るだぎぃ!」
そう言いながらズカズカと出口に向かう林檎に
従業員3「わ、我々も同行してもよろしいでしょうか?何かお助けできることがあるやもしれません」
そう問いかける。
林檎「モブは邪魔なだけだぎゃ!…来るのはいいとして安全な場所にいろ!」
それだけ伝えると従業員達に伝えてショップを後にする。
園長「……ふむぅ…我々も行きましょう。安全な場所なら良いようですし」
そしてしばらくその場でポカンっとしていた従業員たちは園長の言葉で急いでその2人の後を追いかけるのであった。
再び場所は戻り
中級怪人:浮揚vs兎丸&アリスside
もとい、バカvsアホ&アホの保護者サイドは相変わらず色んな意味で緊迫した戦いを繰り広げていた。
アトラクションをすでに2個ほど破壊してこれ以上壊すまいと言う見えない枷をはめられて
自慢のスピードも腕力も制限されてうまく立ち回れずにいるひたすら攻撃を回避しては
浮揚への攻撃のチャンスを見ている兎丸には
掠ったときの汚れや服が破れている箇所がちらほら見える
一方、兎丸が壊したアトラクションを除けば
手慣れたようにアトラクションを傷つけず壊さずに操り
盾として矛として翻弄する浮揚は無傷で余裕綽々たいった感じで宙に浮く
長引く戦闘。
兎丸「こらぁ!!アトラクション武器にしたりガードにしたりするのやめい!
思いっきしぶっ飛ばせないでしょーが!!!」
飛んできたジェットコースターを避けて浮揚に傘で殴り込みを決めようとするが
浮揚「アトラクションを1発で壊す奴の攻撃など受けたくないっす!!…だ!」
飛ばしたジェットコースターをすぐさま自身の元へと纏わせる
もちろん兎丸は殴り込みを直前で止める。
浮揚「なっ!そんなこと………!ならば!」
アリス「くっそ……歯がゆいな……俺にも何かできることはねぇのか…….何かなんでもいい気をそらせるものとか」
とあたりを見回す。
すると射的のアトラクションが目に入る
アリスは徐に玩具の銃をもつと雨男に向けて構え打った。
アリス「(今の俺最高にかっこいいな…いつもカッコイいけども)」
まぁ、勿論コルクで出来た弾丸で致死性のあるものではないが
浮揚は兎丸に気を取られて気付かなかったため
そのコルクの弾丸は後頭部に直撃した。
浮揚「!??、ゆ、油断していたとはいえぼ、…この俺に弾丸を当てるとは……いたっ!」
わりと動揺しながらアリスの方を見る
アリス「やっぱり聞かないよなぁ、
コルクの成分が弱点とであって欲しかった。」
と言いながら銃を打つのをやめないアリス
浮揚「そんな弱点あるわけ…いたっ!ちょっ!喋ってる時に打ってくるな!いたっ!
地味に痛いんだからっ!」
浮揚はたまらずジェットコースターで防ごうとするが連結部分の隙間からも容赦なく狙うアリス。
兎丸「めっちゃ的確に狙ってるよ…コルクセンだけど」
兎丸は冷静というか以外そうにアリスをみた
浮揚「これならどうだ!」
浮揚はジェットコースターからコーヒーカップに武器を変えてガードする
ジェットコースターと違い隙間がないためコルクの弾丸は見事に弾かれる。
アリス「!…そういえばあいつ…初っ端から…」
それを見みていたアリスは何かに気づく。
兎丸は一か八かヤケクソで浮揚のコーヒーカップでガードしきれてない部分めがけてぶっ飛ぶとそのまま勢いよく傘を振り下ろした。
ガンっ!と音がしたと思うと浮揚は勢いよく地面に叩きつけられた。
兎丸「うぇ!?うそ!?」
兎丸/アリス「当たった!!!!攻撃!!」
2人はガッツポーズしてハイタッチをかわす
浮揚「……っぅ!っく、痛いっ!己れ!…俺に打撃を!」
地面に叩きつけられて地上に落ちた浮揚は傘で殴られたところを摩りつつ服の汚れを払いながら起き上がる。
アリス「………怪力幼女に傘で殴られたのにピンピンしてるよ…」
とアリスは兎丸を指差す
兎丸「中級、上級の怪人は個体差あるにせよびっくりするくらいタフだから。」
アリス「そーなの!?」
兎丸「そーなの!」
浮揚「………………ごほんっ!お、俺にたった一度攻撃を当てた程度で雑談を始めるとは余裕綽々だな!」
もうさっきからというか初登場時から素の言葉使いが出ている浮揚は落ち着きつつ口調を治す
兎丸「あぁ、余裕だよ?
だって、1発でも当てれたんだから。」
アリス「それに、お前の弱点はもうわかった。」
浮揚/兎丸「「な、なななんだと!?」」
2人は思わず驚く
アリス「いや。なんでお前(兎丸)まで驚いてんだよ。」
と半ば呆れつつ
アリスは浮揚みて
アリス「……………お前、
触れた物体を重量や大きさに制限はなく操れるただし個数は2個までとする。みたいな制限あるだろう?
操作する時の頭のキャパが追いつかないのかはたまた別の理由かは知らんが」
そう言い放った。
その言葉に
浮揚「そ、そそそそそそそ…そんなことは……ない!」
とてつもなくわかりやすく動揺する怪人雨男
アリス「嘘下手か!!てか、自分浮かせるのやめてアトラクション二つ操った方がよくないか?」
浮揚「そこは譲れん、浮いてる方が強者感があるからなっ!」
アリス「そ、そうか…じゃあアンタには悪いが確実に勝てるように俺たち2人で攻めさせてもらうぜ!」
と手をパキパキも鳴らすアリスと
兎丸「次の1発で仕留めてやるから。
覚悟はいいな??」
やっと反撃の糸口を見つけてご機嫌の兎丸。
浮揚「っ!!ふん!甘いな!お、俺の弱点が分かったところでアトラクションの使い方次第で弱点でも何でもなくなるんだっ!」
そういうと浮揚はまたふわりと浮き上がりコーヒーカップを元に戻すと
再びジェットコースターを自身に纏う
それも、先ほど兎丸と戦っていた時のジェットコースターの纏い方とは違い
自分の周囲に隙間なくグルグルも巻きつける。
アリス「甘めぇのはお前だよ。」
兎丸「テンパって上と下がガラ空きだもん。」
そう言うと
兎丸は高く飛び上から傘でぶん殴り
アリスは浮揚の真下へと潜り込むとその場にあった空の野外用ゴミカゴを引っ掴んでぶん投げる。
浮揚「なっ!!!」
その速さに浮揚はついていけずにジェットコースターを操って防ぐ暇なく
2人の攻撃を直に受けた。
勿論アリスの攻撃は浮揚にとって大したものではないが
兎丸の攻撃は当たりどころが良かったのと先ほどの攻撃も一様蓄積されてたのか宣言通り2発目で浮揚はKOをかまされジェットコースターと共に再び地面に叩きつけられたのだった。
兎丸「しゃっ!!勝った!!フリパゲットだぜ!!!」
アリス「そういやお前それが目的で戦ってたんだっけっ!?その熱意だけで倒させちゃったの浮揚!?」
兎丸「ところでアリス君や、戦ったからエネルギーが大幅消費された
今すぐ摂取しないとらエネルギー切れ起こす!!」
アリス「切り替え早すぎないかい???
…たくっ!
その辺のホットスナックの自販機でなんか買ってきてやるから大人しく待ってろよ!」
アリスはそう言ってその場を後にした。
兎丸「うわぁーい!!流石アリス君!」
激闘の末とは思えないほど気の抜けた会話
自販機に向かったアリスを見送ると
兎丸「一件落着だね。」
兎丸は一息つくようにその場に座り込みいまだ雨の降る空を仰ぐ
その隣には気絶している浮揚
しばらくしてアリスが甘いホットスナックを大量に持って戻ってきた。
アリス「ほら、飯だぞ。」
アリスは浮揚を横目に兎丸にホットスナックを与える。
兎丸「やった!いただきまーすっ!!」
兎丸はアリスから受け取ったホットスナックを目にも止まらぬ速さで丸呑みした。
側から見れば一瞬で食べ物が消えるマジックだ。
兎丸「ふぅ!エネルギー満タン!ありがとうね!アリス君!」
アリス「……おい待て今どうやってくったの!?てか、ちゃんと噛んだ!?喉詰まってないの!?」
思わず目ん玉をひん剥くアリス
兎丸「噛んだし詰まってないし普通に食べたよ。」
アリス「普通って何!?」
兎丸「普通は普通だよ。
レディの食べてるところ凝視するんな失礼だぞ!」
アリス「成人男性の腕いっぱいに買ってきたホットスナックを一瞬で丸呑みする奴をレディとは言わねぇ。」
と会話をしているときだった。
林檎「てめぇら!!怪人、倒したんだぎゃ!!」
兎丸「あ、林檎君だ。」
と少し離れたところから林檎の声が聞こえるそしてその
林檎の声に混じって複数人の声が聞こえてきた。
従業員4「今すごい音しましたけど。無事ですか!」
従業員5「こ、これはっ!一体!」
従業員6「怪人が倒れているぞ!
流石、対宇宙怪人用アンドロイドだ!」
園長「これはっこれはっ!」
兎丸「おぉ!人質(仮)助けるの意外に早かったじゃん。……なんか1人変態じみたのいるけど…」
アリス「…….い、いるな確かに…でもとりあえず。お、おーい!全員無事か!!」
園長の存在をとりあえずいったん保留することにしたアリス
林檎「当たり前だぎゃ!!なんだってわー様が救出したんだぎゃ!!」
アリス「そうかそうか」
どうやら林檎のその後ろからついてきた従業員達が今し方到着したようだった。
林檎「おみゃーらのほうこそヘマして怪我とか故障なんてしてねぇだぎゃな?」
アリス「この通りピンピンしてるよ。……と、ところで1人だけやたらその……き、奇抜なおっさんがいるっぽいんだけど」
と少し声を小さくして聞くアリス
林檎「あぁ…ここの園長さんだば。」
兎丸/アリス「「マジか」」
林檎「まじまじ」
園長「どうも園長です。」
と4人の間にいつのまにか園長がにゅっと現れる
「「「ぎゃぁぁぁああああ」」」
兎丸「近くで見ると更にへんたℹ︎」
というか兎丸の口を塞ぎ
アリス「ど、どうもっ!この度はご依頼ありがとうございます!」
と言葉を被せた
園長「こちらこそ迅速に助けていただきありがとうございました。
流石でございました。」
兎丸「えっへん!!まぁ!私にかかればおやつ後の夜ご飯前だね!」
と胸を張る兎丸
林檎「ちっ!もうちょっと苦戦しとったら俺が美味しいとこ掻っ攫ってやっただぎぃ」
そんな兎丸に対抗する林檎
兎丸「そんなことさせませーん!
美味しいとこは私が全部持って行くもん。」
アリス「はいはい、それよりも落ちてるジェットコースターをどうもとに戻かすだよ。」
兎丸「どうしようね?」
アリス「流石に兎丸でも持ち上げられないか」
兎丸「んー、
持ち上げれるけど持ち上げれても長すぎて引きずっちゃうよ?」
アリス「…だよな。」
林檎「まわりくでぇ元凶、起こして戻させるのが1番手っ取りばえぇ。」
アリス「やっぱりそれが1番早い?
なんか、ちょっとかわいそうな気もするけど」
兎丸「じゃあ決まり!
起きろフアちゃぁぁぁぁぁああん!」
兎丸は倒れている雨男の上にまたがると思いっきり肩を揺さぶる。
浮揚「ぎゃぁぁぁぁあああ!!」
兎丸「おぉ起きた。」
アリス「一様怪我人なんだから起こすにしてももう少し優しくしてやれよ」
兎丸「起きればなんでもよし!」
浮揚「な、なんなんスか!こっちはついさっきまでシリアス気味に気を失ってたのに!!」
アリス「無理やり起こしたのは悪かったけど。
これだけ戻してくれないか?」
のアリスはジェットコースターを指差しながら言う。
浮揚「……分かったっス…」
浮揚はそういうとジェットコースターを大人しく元の場所へと戻した。
林檎「やけに素直だぎぃ。」
てか、なんか喋り方初めましての時と違くてねぇか??とボソッと呟く林檎。
するとその光景を見ていた園長が眼を見開いて叫ぶ
園長「なんと!怪人さんの能力はものを操れるのですかな!?」
浮揚「え?ま、まぁ?一つだけっスけど」
園長「それならそうと言ってくださいよ!
ぜひうちで働いてみませんか??」
浮揚「へ?」
兎丸達「「「え?」」」
兎丸達+雨男「「「「「えぇええええええ!?!?!?!?!」」」」」
園長の言葉に兎丸達も浮揚も大声で驚く
従業員2「園長流石です!それは良い!」
従業員3「確かに!」
それとは真逆で園長達を褒めたたえる従業員達
兎丸「あの園長すげーな。」
アリス「………かっこいい俺でも流石にフォローしようがねぇ」
浮揚「あ、あの自ら言うのもなんですけど自分、怪人で、目的のためにあなた達に毒もって動けなくして監禁して遊園地ハイジャックしたんですけど」
園長「それはそれ!これはこれ!
我々は今日のような雨の日でも全てのアトラクションを作動させて
お客様に晴れの人はまた違った楽しみ方をしてほしいと常日頃から思っておりましたが
やはり雨の日に動かすと危険なアトラクションも、あるので一度は断念したのです。」
林檎「それで?んで、怪人がここで働かせようって発想になんだぎゃ?」
園長「もし、雨の日や風の日にアトラクションをメインコントロール室から動かすのではなくフアちゃんさんが操って動かしてくれれば安全になり運用できると思ったからです!!」
浮揚「た、確かに細かい動作もできますけど….……」
園長「いやぁほんとうにすばらしい!」
淡々とそう言いった園長
アリス「……本当にいいのか一様やらかしてるし怪人の処罰とか…」
と雨 浮揚と園長がバイトに関しての話をしている横で3人は話し合う。
兎丸「知能のある怪人は怪人研究所内にある公正施設にとっ捕まえてもらって。
反省して以降人間に理由なく危害を加えないなら釈放。
ダメだったら殺す。ってのがマニュアルだけど
そうしなくてもいいって人間が言うなら処罰は特に下さないかな。
まぁでも、ちゃんと人間と共存できるかどうかの判断は怪人研究所の職員が一、二回現場の視察にしてするから一様知らせて事情は話しておく。」
アリス「なるほどなぁ…」
と真顔と言う兎丸だった。
______それから数分後
浮揚と園長の話がまとまりどうやら雨の日と風の強い日に浮揚が出勤することになり従業員達や園長からの懇願と報酬も無事にもらえたのとで今回は怪人研究所には通報しないことになった。
そして浮揚と園長と従業員達にパークの玄関口まで見送られる4人
アリス「ほんとに大丈夫ですか?」
アリスは園長にそう尋ねる。
園長「えぇ、彼、なかなか好青年ですよ!
退治に来ていただいた皆様にはなんだか申し訳ないですが。」
兎丸「いいよ。どんな理由であれ人間が心から許してるなら。
それに戦っててわかったけどフアちゃんもちょっとやんちゃしてみたかっただけだろうし。」
林檎「今回は死人や怪我人もでてねぇば。
フアちゃん自体もなんやかんや反省してるし根は良いやつみてぇだぎゃ。」
兎丸「そして、フリパもらったから私個人はとても満足!
早く晩御飯も食べたいから帰りたいし!」
アリス「さっきのホットスナックはどこにいったんだ」
兎丸「なくなっちゃったからこれ以上エネルギーの消化もしたくない!ってことですアリス君抱っこして!!」
とねだる兎丸
アリス「えぇ!?」
とそんないつも通りの2人の会話に
浮揚「ふふっ」
浮揚は思わず笑いをこぼす
兎丸とアリスは目をぱちくりさせて浮揚を見た
浮揚「すみません。仲良いなって思っちゃって。」
兎丸「そう?まぁでもフアちゃんともこのくらいすぐ仲良くなれるって!」
浮揚「え、」
兎丸「私、人間好きだから人間に危害を加えないならたとえそれが元敵だろうと友達になれちゃうタイプだからね。
ほら。人間がよくいうあれだよ昨日の敵は今日の友達って!」
浮揚「うんっ!」
そう言って2人は握手を交わした。
アリス「兎丸!そろそろ帰るぞ!」
林檎「一様怪人倒した報告は済ませてあるだぎぃが。
あんま遅なってマスターを心配させてもいけんば」
兎丸「うん!」
3人はパーク内の人間全員に見送られながら
帰る方向へと足を進めた
その空は相変わらずの雨模様で最後の最後まで決して晴れることはなかったが
その時の浮揚の心はきっと大晴天だったことだろう。
後日、
林檎の住まうカプセルルームに
リンゴの種が大量に送られてきた。
送り主は兎丸で
タネと一緒にメモが入っていた。
「リンゴの種。アルコールにつけて80℃くらいで熱してアミグダリン分解しておきました♡」
と言うメモが
毒素を栄養とする林檎はそのメモを破り捨ててキレ散らかすのだった。
林檎「あのクソ兎公!!!こんど会ったらぶっ殺す!!!てかっ!今回わーの機能全然使ってねぇじゃねぇだぎゃ!!」
そしてそんな兎丸の元にも
一通の手紙が
どうやら浮揚からこの前の感謝の手紙と仕事先での様子
そして、それと一緒に園長からも雨男と戦ってた時に兎丸が壊したアトラクションの請求書が添えられていた。
兎丸「あの園長、普通にアトラクション壊したの請求してきたよ。
フアちゃんと折半だけども…
壊した私が悪いけども………」
不可抗力じゃん。と付け足す兎丸と
アリス「マジか。」
請求書の額をみてドン引きするアリスだった。
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