第3話初めましてバディ、兎丸だよ。家追い出された。
第3話初めましてバディ、兎丸だよ。家追い出されたから助けて
(((ナレーター視点)))
宇宙歴4998年 3月10日 19:45
惑星:地球 トーキョー 渋Y区 132-6
譜和アリスの住宅前
兎丸が譜和アリスの住居に着いたの夜ご飯時だった
それもそのはず2番目の太陽が沈んで怪人達の活動が止まり仕事を終えた兎丸は
途中コンビニで大量のお菓子を買っていた結果時間がかかったのだ
その手には腕いっぱいの駄菓子やら何やらがありその中の麦チョコを食べながら
メモにある住所の建物を眺める兎丸
二階建てのためもので一階はシャッターで閉められているどうやら譜和アリスという人間住んでいるのは2階のようだ。
2階に上がる階段を見つけるとそれを登る兎丸
すぐに部屋へと繋がる扉を見つける。
兎丸は袋の中の麦チョコを全部口に詰め込むとノックをした。
…………………しばらくして
??「はいはーい。今出ます。」
と声が聞こえてすぐにがチャッと扉が開き
青い髪の青年が顔を出す
??「………?どしたんだお嬢ちゃん??」
少し間を空けて青年は兎丸に尋ねる
兎丸「もごっ…もごごも??ごも??」
兎丸は麦チョコを口一杯に含んだまま何か言っているが何言ってるかは理解できない。
アリス「え?なんか食ってんの?
じゃあ喋んの口ん中からにしてからでいいから、な?」
アリスに言われた通り兎丸は麦チョコを飲み込んでから口を開いた。
兎丸「君が此処のお家に住んでる地球人?
えーっと、名前なんだっけ………あっアモーレ君?」
アリス「アモーレって誰!?
俺はアリスだ!譜和アリス。」
と思わず突っ込むアリス
兎丸「そうだっけ??まぁよろしくアモーレ君!」
アリス「だからぁあ!アリスだって!
覚える気ありますぅ!?
てかお嬢ちゃんホント誰?どこの子?
ケモ耳があるってことは月人?
迷子なら交番まで一緒に行くけど??」
アリスは突っ込みつつも割と世間一般的にまともな行動を取ろうとするが
それはあくまで兎丸が人間の幼い女の子の場合である。
兎丸「??あれ?聞いてないの?
私、兎丸。正式名称はRBT型0番。
対宇宙怪人用アンドロイド
輝夜君が今日からアモーレ…じゃなかったp(
アモリス君と私は実験的にバディになるんだって。よろしく!」
とアリスのまともな親切心を不思議そうにスルーして簡単だが濃ゆい自己紹介をしてみせる兎丸
アリス「……………………」
アリスは兎丸の自己紹介を一通り聞き終わると
ガチャリとドアを閉めた。
兎丸「なんでそっと閉めたぁ!!!」
兎丸は閉められた扉をガンガンと蹴る
アリス「な、なんのドッキリだ!?
はたまた顔のいい俺に嫉妬した誰かが俺をロリコン変態野郎仕立てるための刺客か!?」
扉越しにアリスは兎丸を問いただす。
兎丸「ドッキリとかじゃないもん!!
本当のことだもん!!
てか後半の発想はなんなんだ!開けろ!!」
と抗議する兎丸
するとアリスは案外あっさり再び扉を開いた
アリス「……人違いとかでもなく??」
といまだに信じてないアリス
兎丸「違うもん!ちゃんと紙に書いてある住所見てきたもん。
てか、その様子だと輝夜君ほんとに言っててないんだな….」
兎丸は1人でパニクってるアリスをよそに
雅楽代輝夜で登録している電話番号にかける
2コールほどするとすぐに電話はつながった
輝夜【もしもし?なんだ?】
兎丸【なんだじゃない。輝夜君の部下??のアモリス君?に会ったけど。私のこと知らないっぽいのはなんで??】
輝夜【あぁ、事前に言うと絶対断られると思って何も言ってないからな。】
兎丸【……輝夜君、今どこにいるの?ちょっとお話ししようか?】
輝夜【残念な事にもう駅にいるし電車もつくそれより譜和に変われ。】
兎丸【分かった。衛星:ビタアから帰ってきたら覚えとけ。】
兎丸「アモリス君!
電話変わってって!」
兎丸はそう言いながら自分のガラケーをアリス投げ渡す。
アリス「アモリスじゃなくてア・リ・ス!!
ったく…うぉ!?急に投げるな、落として壊れたらどうするんだよ….ってか、さっきから誰も電話して…」
アリス【……もしもし?】
アリスは渋々電話を耳にあてる
輝夜【よぉ、譜和、元気か?】
アリス【原因か、お前が輝夜ぁぁぁあ!!
ロボット幼女が俺と今日からバディだとかなんとか言って押しかけてきてるんですけどぉぉおお!?何コレ??どゆこと!?!?】
輝夜【そのまんまの意味だ、兎丸のことよろしく頼んだ。】
アリス【ふっっっざけんなっ!!なんでテメェはそう、いつもいつも急なんだ!
てか、俺はVADの職員だぞ!?アンドロイドと一緒に仕事してる暇なんてない!
あと、こんなイケメン(俺)が子持ちのだと思われたらファンが増える!!!】
輝夜【そうか、そうか、じゃあお前は昨日まででVADをクビな?
その代わり新制度の実験に協力しろ】
アリス【テメェ!全力で職権乱用しやがって!!】
輝夜【別にいいだろう。
実験とはいえ仕事だからVADの職員と同等の給与は与えられるし
アンドロイドにも給与は別途支払われるから小遣いをやる必要はないし。
それにアンドロイドに必要な金は対宇宙怪人用アンドロイドサポート協会に請求すれば経費で落ちる。
まぁ、どんな理由であれかっこよくてイケメンなお前なら引き受けてくれると俺は信じてるんだがなぁ…】
アリス【…………そぉ?そぉだよなぁ?確かにお前のいう通り超スーパーミラクルかっこいい俺様にかかればアンドロイドの1人や2人全然余裕に面倒見れるけどぉ!兎丸ちゃんを任せろ!親友】
とみえすいた輝夜の褒め口調にまんまと寄せられて照れながら簡単に了承してしまうアリス
そして耳がいいため会話の内容を全て聞き取っていた兎丸
兎丸「さすがアレ(輝夜)の部下だな。
変人すぎるお金よりも褒められたことで仕事クビになることもわたしとバディ組むことも承諾したよ
てか、薄々思ってたが結構ナルシストだな。」
と呆れる兎丸
アリス【ごっほん!!…まぁ、とにかく実験期間のみだからな!
データがある程度取れたらVADに復帰させろよ。】
と先ほどとは一風変わって真面目な顔つきで言うアリス
輝夜【あぁ前向きに検討はする。】
アリス【そこは、分かったと言え。
その一言一択だ。
あとその一言を、録音させろ。】
カグヤ【ア、ナンダカデンパガワルイゾ??
ヨクキキトレナカッタ。
月一で報告書をVADに送ってくれればあとは自由にやってくれ。
あと、電車来たから切るぞ】
ブチッと音を立てて電話は切れた。
アリス「…….うぉぉぉぉおお!!あのくそ野郎言質取られたくなくて誤魔化しやがった!」
とキレるアリス
兎丸「アモリス君ってば
そんなに怒ると血管切れちゃうよ?」
アリス「なぜそんなに他人事なんだ
ワンダーヘンテコアンドロイド幼女
…まぁ、なんだ
とりあえず。ほら、冷えるから入れ。」
兎丸「わーい。お世話になりまーす。」
アリスがずっと閉まっていた部屋の扉を開けると兎丸はその部屋へと入った
こうして2人の騒がしい日常が始まるのだった。
………………………………………………
兎丸「ところで今日の晩御飯なーに??」
と目を輝かせながら言う兎丸
アリス「んー?晩飯はーー……何にしよう…
まぁ。作るからちょっと待ってろ………って…
さっきあんなにお菓子食ってたのにもう晩飯食べれるのか!?」
兎丸「うん!」
アリス「そ、そうか…
えーとお前、人間の買い物食えるタイプのアンドロイドなんだな?
さっきも人間用のお菓子食ってたし。」
兎丸「うん!そうだよ?でも甘いもの限定ね!」
アリス「分かった。分かった。じゃあパンケーキでもつくろうな。
しかし、アンドロイドに味覚つけるなんて変わったことする奴もいるもんだ」
兎丸「人間の味覚に興味があったから味覚に似た機能つけないと研究所のパソコン全部に油性ペンで円周率書いてやるって輝夜君に言ったらつけてくれた。」
アリス「…あぁ……流石にそれ言われたら……改造するかも…」
しばらくしてキッチンからいい匂いがしたと思えばアリスが慣れた手つきで作ったパンケーキと付け合わせを
向かいわせで食べるアリスと兎丸
アリス「モグモグッ…そういえば、お前荷物は??
部屋は一個空きがあるから掃除すれば大丈夫だが。
ぱっと見その傘みたいな…その棒っ切れしかねぇ見たいだけど?」
沈黙を破りパンケーキを食べつつ兎丸の座っている椅子に斜めに立てかけられている傘をなんとも言えない表情で見つつ尋ねる
兎丸「ん?あー、モグモグッ。
輝夜君が私のカプセルルームの荷物は全部此処に配送したって言ってたから早かったら明日ぐらいに届くんじゃない?
あと、傘みたいじゃなくて傘だもん」
アリス「んぇ??じゃあ今日の着替えとか布団とかどうすんだ」
お互い顔を見合わせ
兎丸「………アモ…アリス!君任せたぞ!」
しばらく沈黙した後兎丸は丸投げした。
アリス「〈ブチッ〉(落ち着けぇ、俺ぇ!!!
相手は子供だ。そう子供なんだ。
玄関先ではいきなりのことで動揺して叫んじまったが今ならイケメンな俺なら大人の対応ができる。)
そ、そうか…ならアレだな。
明日、ジェスコーに必需品は買いに行くとして。
今日は俺の服とベット貸してやるからな?
俺はソファで寝るの慣れてるし。」
どこかの血管なのか堪忍袋の尾なのかわからないがアリスから切れる音がしたがなんとか余裕を見せる。
兎丸「………そう言う趣味なの?」
ドン引きした表情で言う兎丸。
アリス「ぶっ飛ばす!!
言っとくが俺はイケメンで平等的な人間だからな!たとえ幼女だろうと容赦はしないからな!
てか、アリスの前にアモーレ言おうとすんのやめろ、ゴラァ!!」
アリスは我慢できなかった。
彼には大人の余裕なんてものはないかったのだ。
席から立ち上がると兎丸のこめかみを
両拳骨でグリグリする。
兎丸「うぎゃぁぁあ!!」
兎丸は思わず奇声を上げるのだった。
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