7-1 たまには司会が変わってもいい
皆さんっ!! こんにっちはー!!
司会天使のぉ~ラタタウェルちゃんです~~~!!
はい、拍手ーぱちぱちー!
パプリエル先輩は本日、諸事情でお休みでして。
なので急遽、先輩に代わってラタタがしっかりリポートしちゃいます!
でもでも、レギュラー奪うつもりで頑張っちゃうの!
そんなラタタは~三等天使で~とっても可愛い女の子!
見て見て、このふわふわブロンドにウェーブ掛かってるのが自慢なの!
あれ、見えない? リスナーさんごめんね~。
その代わりラタタのチャーミンボイスで癒されて?
それじゃあ早速、今日のゲストさんを紹介したいと思いまーす。
来てくださったのは、通称PPAP子さん。
凄いお名前ですねーピコピコしてるのとか好きそうですねー。
「本日はよろしくお願い致します。PPAP子、と申します」
はーい、よろしくねー。
あ、ちなみにPPAP子さんも当人の都合でモザイクと副音声マシマシでーす。
ラタタも正体を知らされておりませぇん。
知ってるのはディレクターだけみたいですねー。
ほんと、誰なんでしょう?
ま、いっかー!
それじゃー早速、ラタタの質問ターイム!
PPAP子さんは一体どんな異世界から来たのですかー?
「いえ、私は異世界から来たのではなく、創世界所属の一天使でして。以前、異世界の転移転生業務に従事していたのですが、丁度その頃に目の当たりしたのです。世界の失敗する光景を」
ふむふむ、なるほどー同業者さんでしたか。
でも関係してた世界が失敗しちゃったんですね~それはたーいへーん!
でも嫌ですよね~折角手を加えたのに世界が止まっちゃうなんて。
ラタタ悲しい。
「……そうですね。でも」
ラタタ、許せないなーそういうの!
ちゃんと管理出来てれば大丈夫なハズだもん!
ね、PPAP子さんもそう思いますよねー?
「……はい。ですが」
やったぁ!! もしかしたらラタタとPPAP子さん相思相愛!?
ううん、でもごめんね、ラタタ皆のアイドルでいたいの。
だから仲良しの関係まででいいかなー?
ラタタもね、昔ね、とある世界の転移転生業務やってた事があってー。
その苦労がすっごいわかるの! だからPPAP子さんの気持ちもお見通しかな~。
ズバリ!!
喚んだ子達、皆わがまますぎー!! て事でしょ!?
「いえ違」
ハイせいかーい!! やっぱりそうでしたー!
うんうん、色んな子達が来ますもんね~。
応対するのも大変ですよー。時々ラタタ自身を狙う子までいたし~。
いくらラタタが可愛くてエモい天使からって、だめだよ~ホンモノの天使を襲っちゃ!
でもラタタは大人天使なんです!
何を言われても、何をお願いされても言う事聞いちゃう!
だって、私はラタタ、皆のアイドルだもの!!
「そんな事訊いてないですけど」
ふふっ、ありがとっ!
だから今日のラタタのリポートでいっぱいいーっぱい楽しんでねっ!!
それじゃーまたPPAP子さんからほんのちょっとだけお言葉頂きますっ!
その転移転生業務でどんな酷い失敗やらかしちゃったんですか~?
「……ワタクシが失敗した訳では無くて」
ありゃーだめですよぅ、言い訳は見苦しいです。
本当の事言ってくれなきゃラタタ楽しいリポートできません!
大人天使なら正直に生きないと!
じゃないといつまでたっても下級天使のままですよー?
そう、ラタタみたいなアイドル天使になんて絶対なれませんっ!!
「チッ」
いいですかぁ、悪い事をする子は堕天しちゃいます!
そこにいたらなくても、大天使様から叱られて一〇〇年間自宅謹慎なんて事もあるんですから!
そこはほら、ラタタを見習って清く正しく振舞うんです~!
さんはいっ!
「……PPAP子ですゥ~!今日はァ、ワタクシを呼んでくれてェ、ありがとございめェ~す」
良く出来ましたぁ!!
あ、なんかディレクターさんものすっごく笑ってますね。
笑顔が素敵ですぅ~! 皆が笑ってくれてラタタ嬉し~!
やっぱり明るく生きるのって大事だよねっ!
PPAP子さんもまだまだちょっと笑顔に難ありだけど、これから練習していけばもっともーっと、ラタタみたいに皆を笑顔にさせられるよー!!
っと、どうやらPPAP子さんに語ってもらう時間がやってきたみたい……。
ディレクターさん空気読んでくださぁい!
ごめんね皆、しばらくラタタとお別れ。もう少しだけ待っててね。でもすぐ会えると思うの。ううん、これからずーっと会えると思う! だってわかるの。今日だけの出番って言われてるけど、でもまたこうやって登板する時がすぐにくるんだって。だってラタタ可愛すぎるもん。皆、ラタタの方がいいもんね。このチャーミンボイスで色んな世界を紹介して欲しいもんね。皆の声は聴こえないけど、ラタタはわかってるよ。この声を皆だけじゃなく、全天界に届けて欲しいんだって。だからね、ラタタがんばる! 相手がパプリエル先輩だったって負けない――
「そろそろ語ってもいいですか?」
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