世界探索07日目 世界の空気と地獄
探索部隊の探索は、1週間が過ぎた...。
翌朝...。
『ドドカカドドカカドンドン!!』
『アサデス、オキテクダサイ』
「うっさ!なにこのAI!」
「ああ...久しぶりにこれ聞いたわ...。」
日々の疲れのせいか、起きる時間がとても遅くなり、AIのアラームを鳴らしてしまった。そのうるささに桜も奏も驚いている。
「みんな、おはよぉ!」
「ちょっとよしみん、こいつの音量バグってるだろ!」
「そうだね...奏ちゃん。」
「直す方法あるの?」
「いやー...ないね。」
「しょうがないか...。早く起きるしかないな...。」
「さっきから何話してるの?姉や?」
「ああ、このAIのアラームについてだよ。」
「それよりもさ、ご飯食べて探索行こう!」
「そうだね。マウキ星の未来がかかっているんだもん...。」
まだ大体の仲間たちは寝起き状態だったが、食事部屋にみんなで行った。
「ん...?」
私は近くにあった手紙を拾って中を見た...。
『良神実たちへ。
1週間お疲れ様。疲れてるでしょ?だからみんなの分の疲労を取るサラダを作ったわ。これからも頑張ってね。期待してるんだから!
マギーさんより。』
手紙はマギーさんからのようだった。本当に疲れ取れるのか?
そう感じながらも食事場所へ着いた。
今日の朝ごはんは、ご飯に味噌汁、サラダだった。特にサラダはとても濃い緑色をしていて、とても美味しそうな感じだった。みんなはこれを20分で食べ終えると、何やら体が軽くなり始めた...。
「おお、疲れが取れていく...。」
「マギーさん、すげぇ!」
「よし、これで完全復活!!!」
「さ、いこっか!」
「「「「「「「「うん!」」」」」」」」
「「レッツゴー!」」
私達はロケットに乗ろうとした...。その時だった。
『♪♬♬♪♪♬♬♪』
着信だ。一体誰から...?
「もしもし?こちら良神実。」
『良神実?大変だよ!』
「どうしたの?!」
『竜の世界が...。』
「竜の世界が...?」
『大気汚染にあってしまった!』
「え、えええええええ!?!?!?」
「これからどうするのよ!?」
『今から送るものをつけて!いい?絶対外さないでね!死んじゃうから!』
「わ、わかったわ!」
『じゃ!』
『ツーーーーー』
まずいことになってしまった...。竜の世界が大気汚染に遭ってしまった...。
「本当にまずいことになったわね...。」
「え?どうしたの?よしみん。」
「竜の世界の空気が汚された...。」
「ええ!?吸ったらどうなるの?」
「...死ぬ......。」
「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!」
「嘘、でしょ...?」
「...嘘じゃない...。」
『お届け物です:マギーさんから』
「お?キタキタ...。」
「???」
5分が過ぎて、ようやくお届け物が来たようだ...。
「これは...酸素ボンベと大きめの酸素ボンベ!」
「これをつけてっと...。」
私は中に入っていた10本の酸素ボンベのうちの1本を出して酸素マスクをつけて酸素ボンベをリュックのように背負った。
「いい?みんなこれを絶対に外さないように!何があっても頭とマスクを守って!」
「OK!!」
「わかったよ!」
「じゃあ、行こう!」
「「「「「「「「おーーーー!」」」」」」」」
私達はロケットに乗り、前の印の場所に来た。
「ここは?」
「昨日、石をどかして見つけた穴!」
「まじか!」
「今回のは結構深いぞ...?」
「てか、上見て上!!」
「ん...?」
奏が上を見た瞬間、私達は闇の中に包まれた。
それから、何分、何時間経ったのか、私にもわからない。私が目を覚ましたときはすでに暗闇の中に閉じ込められていたから...。でも、私にはしっかり聞こえた。望千乃ちゃんの声を...。
それから段々と声がはっきりしていく...。いや、人数が増えていってる...。でも、私には何もできないので、しばらくみんなの助けを待つことにしよう...。
そして時が経ち、暗闇の中から脱出した。その時には、私は何も聞こえなくなり、頭でつぶやくことしかできなかったのだ...。
(これ、かなり不味くないか...?私、どうなるの?このまま死ぬなんて、ヤダよ...。)
(うう、だめだ...。私...の...心臓...が...もた...ない...。)
私はそう思いながら、生きたいという願いを叶えたいかのように願った...。その瞬間、感覚が復活し、声も出せるようになった...。
「.......ん...?私...どうなった...の?」
「よかったぁ!良神実!心配してたんだよぉ!!!」
「治療が成功したんだ!流石、良神岡!」
「良かったよぉほんとぉに!」
「待っ...て...。何が...なんだかさっぱり...わからないんだけど...も...。」
「姉ちゃんがブラックホールに飲み込まれていて私達がそこから救助したの!」
「え...?あの暗闇って...ブラックホール...?」
「そうだよ。だから救助したとき心拍数が減ってたんだ。その時に魔法で心臓をマッサージしてやったのよ。おかげでちょっと疲れたけど...。」
「ありがとう...!」
「立てる?」
「無理みたい...。今日は安静にしておこう...。」
「そうだね。ドローンを使って探索するかぁ...。」
「TP…スイッチ起動...。」
私はTPスイッチを起動し、ロケットの中へと戻った...。そして、遠隔操作探索に切り替えるため、ドローンを用意し、探索へと向かった...。
*****
「さて、ここからはあたしの番か。」
良神実姉さんがロケットに戻ってからは、あたしのターンだ。
「さて、いつものメンバーで行きますか。奏と桜は私のところ来て。」
「OK!!」
あたしの指示を快く受け入れてくれた。今日は穴がメインだ。ちゃっちゃと終わらせてエネルギーの源を探そう...。
「ぃよし、みんな行くよ!」
「3、2、ic…。」
「ヒャッホウ!!」
「せやっ!!」
あたしが掛け声をすると、1も言ってないのに落下攻撃っぽく落ちていった。それに続くようにあたしたちも落ちていった。
落ちている間は案の定、何も見えないまま。風の音だけが聞こえるだけ。ただ落ちるだけなのに、誰がこんなことを楽しむのだろうか...。そう考えているうちに、地面にふわっと着地した。その後から、良神実姉さんが操縦するドローンが降りてきた。
「ここ、何もなくね?」
「とりあえずライトつけよ?」
私達はライトをつけようとした。だが...。
「あれ?ライトつけたのに何も見えない...。」
「あれ?みんなの声も変な風に聞こえる...。」
「おーーい、みんなぁーー?」
「.........。」
「...誰も聞いていない...?」
あたしがみんなを呼んだその時...。
「うわぁっ!?」
突然、あたしを何かが包んだ...。その中は何故か暑い...。
「な、なにこれぇ? すっごいベトベトするんだけど...?」
「みんな、助けて!!」
あたしはとっさに助けを呼んだ...。でも、もう遅かったかもしれない...。
その直後、あたしの顔を覆うように謎の物体が包んできた。それと同時に、意識も朦朧としてきた...。
(え...?これ...何...?あづ...い...し...。)
(と...にか...く...、みん...な、たす...け...)
私はもう、考えることさえできなくなってしまった...。苦痛に耐えるのでもう精一杯なのに...。
そして、良神実姉さんと同じ感じになってしまった...。なにもできず、ただ時間が過ぎていく...。でも、かすかに遠くで物体を撃っている銃撃音が聞こえる...。自分から脱出したいけど、良神実姉さんを助けるためにあたしの魔力を全部使ったから、あたしだけではどうにもできなかった...。
そしてしばらくの後、あたしは脱出に成功したが、その時はあたしの心臓は止まりかけていたらしい...。でも、微かに感覚はある...。あたしは殆ど諦めていた。その時だった。
「...ル...!」
誰かがそう言ったあと、あたしの全能力が回復した。
「...ん?ここは...?」
「地上だよ。物体ごと持ってきたんだ...。」
「とりあえず、ありがとう...。」
「無事で良かったよ!良神岡の魔法使い!」
「やめてよぉ魔法使い呼ばわりぃ!恥ずかしくなっちゃうよ!」
「アハハハ!」
そんなふうに笑っていると、もうすっかり日がほてりかかっていた。
「よし、そろそろ帰ろっか。これが、本当の地獄ってものかぁ。」
あたしたちはみんなロケットに乗り、直ぐに出発した。
今日は本当に疲れたので、ご飯もあまり食べず、そのまま寝てしまった...。
でも、これで終わりということではなかった...。まさか、今日の事件が再発するとは...。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます