世界探索01日目 龍の世界

「わぁっ!マウキ星って、こんなに大きかったんだ!」

「すっげーや!」

「おおおおおおお!これは....。感動だぁ!」

「夢でも見ているかのようだ!」

「やっぱ、こう見ると狭いねぇ。」

「宇宙が広すぎるだけだよ!」

宇宙に来た瞬間、みんなはロケットの中ではしゃいでいた。

もうすぐ拠点に着くというのに。

「はしゃぐのはここまでにして!宇宙拠点はもう目の前よ!」

「はやっ!」

『宇宙拠点についたので自動停止します...。乗っている方は拠点に入り、生活場所を確保してください。』

「このロケット、AIでもついているのかな?」

「さあね。」

6人は中に入っていき、寝る場所を確保した。

丁寧に、リビングには150日分の食料の入った冷蔵庫、キッチン、調理器具などの生活必需品が揃っていた。

みんなの生活場所を確認した。すると、

『♪♬♫♬♫♫♬♫』

『もしもーし、こちらパーサー。場所は確保した?』

「こちら良神実。ええ、みんな確保したわ。」

『早速なんだけど、探索してもらう場所を伝えるわ。全部で7つの世界を探してほしいの。』

『まずは、龍の世界で物質を回収してきて!』

「はーい!みんなに伝えておくね。」

『頼んだわよ!』

『ツーーーー』

「龍の世界、か。」

「みんな〜!探索の時間だよ!」

「「「「「うぇい!」」」」」

「で、どこを探索するの?」

「ここから少し先の龍の世界に行くよ!」

「オーケー!みんな行こう!」

6人は再びロケットに乗った。

それから10分後...。

龍の世界にて。

「うおおおおお!ついたぁぁぁぁ!」

「ここが龍の世界...か。」

「広っろ!」

「わぁ、見て見て!恐竜だ! 細長い龍もいる!」

「すごいのはいいけど、遊びじゃないからね!」

「おっと、そうだった。」

「みんなで手分けしよ!まずは地形とか生物とか観察しないと!」

「ほぼゲームみたいやな。」

「ゲームちゃうねん!!!!」

「わ〜怒ってる怒ってる。」

「よし、早速探ろう!」

たっぷり話している間に、もう2時間食っていた。

そんな時間が取られているのを知り、良神実はこんな事を考えた。

(ここの時間軸おかしくね?あの木のせい?)

まあいい。更に時間がなくなる。

「現在時刻は、10:38。」

「まだ時間はある。分担しよう!」

私は2:2:2の割合で分担した。

良神傘と良神八はちょっと不安になったが。

「17:00に集合ね!」

「「「「「オッケー!」」」」」

「じゃあ、解散!偵察だぁ!偵察!」

「レッツゴー、ゴー!」

私たちはチームでこの世界を探索していった。

私は良神岡と組んだ。理由はなんとなく決めただけ。

みんなを見送って、彼女らも出発した。

10分歩いていると、この世界は海が多く、陸地が少ないことがわかり、更に、崖が多く、登るのが困難な感じであった。

ほかにも、恐竜がいるから踏み潰されないように行動しなければいけないし、いつ襲われるかもわからないので、なるべく木の葉の真下を通って行動することをインプットした。

更に10分後、ジャングルっぽい場所についた。が、木があるだけで、他にはなにもない。あるとすれば、かなり大きい恐竜だけだった。

でも、なんだか違和感が...。

そう思った私はすかさず時計を見た。体感では10分しか経っていないのに、時計は14時を指していた。

(やっぱりそうだ。ここの時間軸はとても早い。となると5分でマウキ星では1時間経っていることになる...。)

(いや、違う。この世界は太陽から遠い。それに比べてマウキ星は太陽に近い。もしかして......。)

「これはだいぶ気をつけないといけない...。」

「ん?どした?」

「良神岡、これはやばいかも。」

「やばいって、何が?」

「ここの時間軸、マウキ星よりも早く過ぎていく...。」

「まじで?」

「まじ。」

「なんでわかったん?」

「良神岡、体感では何分経ったかわかる?」

「え、10分。」

「時計見てみ。」

「え......?」

「............」

「もう14時...........。」

「でしょ?」

「うん。おかしい。」

「これはみんなに伝えたほうがいいね。」

「いや伝えなきゃだめだろ。」

「あはははは....。」

見事にツッコまれた。中卒だとはいえ、良神岡は成績が+だったからな。ナメてはいけない。

「今回はこれで切り上げよう。」

「うん、そうしようか。」

「それに、ここらへんの恐竜たちは夜に凶暴化するらしいからなぁ。」

「いや私達あの小さな生物ちゃうから。」

「???」

「あーなんでもない。」

10分、いや2時間かけてスタート地点に戻ってきた。でもまだ5時だからまだ誰もいない。私は、事前に渡しておいた通話装置、「Mauline」を使って全員を呼び出した。


「で、どうだったん?」

「砂漠があったぜ。」

「私達は木を取って道具を作ってた。」

「みてみて~」

「これは、次からの探索で使えそうね。」

「良神傘、良神八、よくやった!」

「ありがとぉ〜」

「もう暗いね。」

「今日は帰ったほうがいいかも。」

「そうしよう。」

「はい、みんな乗って乗って〜早くしないとおいてっちゃうぞぉ〜!」

次々にロケットに乗り込んだ。

ロケットはすぐに出発した。

10分後、宇宙拠点についた。それはいいのだが、食事部屋に入ったその時...。

「え!?」

「すっげぇや!」

「豪華なご飯だぁ!」

部屋には6人分のとても豪華すぎる夕食があった。

『♫♬♪♫♬♪♫』

着信だ。

「もしもーし、こちら良神実。」

『こちらマギー、テーブルには気づいた?』

「ええ、これは誰が?」

『それは私達が用意した夕食よ。』

「こんなもの食べちゃっていいの!?」

『いいわよ、だってこれは期待している人だけに作ったものだから。まぁ、これからしばらくはずっとこれくらいの食事なんだけどね。』

「あ、ありがとうございます...。」

『では、私はこれで。』

ツーーーー。

これらはどうやらマギーたちが作ったものだった。

にしてもこんなにも豪華すぎる夜ご飯。流石にいただけないよって一瞬思ったが、何を思ったのか、みんなが席についてからわずか15分で自分の分をたいらげてしまった。

それはいいのだが、もう一つ、気になったこともあった。この宇宙拠点の中には、マウキ星と同じような重力があった。それに、この下からわずかだが、ファンの音が聞こえる。もしかしたら、このファンが、マウキ星の重力を再現しているのかもしれない。まあでも気にならないから別にいいが。

とりあえず、明日の探索に備えて、日記を書いて今日を終わらせることにしよう。

『探索1日目。

初めての探索。龍の世界について調べた。龍の世界には名前の通り、たくさん恐竜がいて慎重に行動しないといけないこと、更に時間軸もマウキ星よりとても早いことがわかった。ここの生活にもだいぶなれたが、まだまだ始まったばかり。あしたも、張り切っていくことにしよう。

作:三合良神実』

私は日記を書き終え、今日を終わらせる準備をした。風呂に入り、パジャマに着替え、水を飲んで...。

「おーい、みんな、明日も探索だから寝よー!」

「「「「「はーい!」」」」」

電気の光が消え、みんなは眠りについた。が、良神実はまだ寝れずにいた。

(エネルギー問題、か。このまま放置したら私達は一体どうなってしまうのか。タイムリミットまで2年と364日。この先どうなっているのかすら、わからない。もしかしたら時間の進みがマウキ星のほうが早く、また別の世界では遅いとかあったら …。いや、でもまだこんな事を考えるときではない。今は希望の光に進もう。まだ何も見えないけど...その先には光があるはず...!)

2分間の思考の末、ようやく眠りについた。

まだ1日しか経っていないが、マウキ星がとても恋しくなってきた。この日はとても疲れた。が、マウキ星を眺めるとやる気が出てくる。明日もこの調子で行こう。

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