3 クリスマス記念配信をするぞ
【クリスマス】幽霊配信者ミアちゃん応援スレpart17【中止】
52 視聴者の名無しさん ID:
マジで……本当に……クリスマスなんだな……
53 視聴者の名無しさん ID:
正確にはイブだけどな
54 視聴者の名無しさん ID:
イブのほうが本番感ある
55 視聴者の名無しさん ID:
お前ら外出てこいよ
56 視聴者の名無しさん ID:
アベックの群れなんて見たくない
ミアちゃんの顔が見たい
57 視聴者の名無しさん ID:
先に現実を見ろ定期
58 視聴者の名無しさん ID:
ミアちゃんの配信どこ?
ここ?
59 視聴者の名無しさん ID:
もう諦めろ
家族とクリスマスパーティーするから今日の配信は無理かもって言ってたろ
60 視聴者の名無しさん ID:
小学生だもんな……
そりゃ家族でパーティーするよ……
61 視聴者の名無しさん ID:
今頃楽しくやってんのかな
62 視聴者の名無しさん ID:
お前らも家族と過ごせよ
親孝行しろ
63 視聴者の名無しさん ID:
理想→ミアちゃんと楽しくパーティー
現実→母親とパーティー
64 視聴者の名無しさん ID:
>>63
楽しそうやん
65 視聴者の名無しさん ID:
>>63
ちゃんとプレゼント交換しろよ
66 視聴者の名無しさん ID:
おかんにあんたも早く彼女作れとか小言言われてんだけど……
67 視聴者の名無しさん ID:
>>66
想像したら地獄で草
68 視聴者の名無しさん ID:
ミアちゃんとクリスマスのお祝いをしながら楽しくケーキが食べたい人生だった……
69 視聴者の名無しさん ID:
チキン冷めちゃった
70 視聴者の名無しさん ID:
>>69
最初から配信無いって言ってんのにチキン買うなバカ
71 視聴者の名無しさん ID:
草
72 視聴者の名無しさん ID:
絶対やらないとは言ってないんだしあるかも知れないだろ!
73 視聴者の名無しさん ID:
ミアちゃんサンタ見たかった
74 視聴者の名無しさん ID:
ミニスカサンタで頼む
75 視聴者の名無しさん ID:
ミニスカミアちゃんサンタとな?
76 視聴者の名無しさん ID:
もうやめようぜ
悲しくなってきた
77 視聴者の名無しさん ID:
まよまよもとまるんも配信してるのに……
78 視聴者の名無しさん ID:
イブに配信ないと彼氏いると思われるからな
79 視聴者の名無しさん ID:
ミアちゃんに彼氏!?
80 視聴者の名無しさん ID
幽霊で小学生だからなあ
その辺は素直に家族と過ごすと信じられる
81 視聴者の名無しさん ID
わからんぞ
最近の小学生はませてるから
82 視聴者の名無しさん ID
一抹の不安が拭えない俺もいる
83 視聴者の名無しさん ID
寂しい
84 視聴者の名無しさん ID
ようお前ら
一人で食うケーキは美味いか?
85 視聴者の名無しさん ID
しょっぺえ……
86 視聴者の名無しさん ID:
家族がいるやつはまだマシだよ
俺とかガチで一人でケーキ食ってんだぞ
87 視聴者の名無しさん ID
寂しくなってきたし街に行ってみるか……
88 視聴者の名無しさん ID:
>>87
やめとけ死ぬぞ
89 視聴者の名無しさん ID:
>>87
無茶しやがって……
90 視聴者の名無しさん ID:
こんなカップルだらけの街にいられるか!
俺は部屋に戻るぞ!
91 視聴者の名無しさん ID:
もうちぬ
92 視聴者の名無しさん ID
とか言ってたらなんかきたー!
93 視聴者の名無しさん ID:
ミアちゃんきたー!
94 視聴者の名無しさん ID:
うおおおおおおおお!!
ミアちゃああああん!!
95 視聴者の名無しさん ID:
配信まじ!?
96 視聴者の名無しさん ID:
待ってた!!!
97 視聴者の名無しさん ID:
俺は信じてたぞ!
◯
「こんみゃー! というわけで、クリスマスイブ配信していくよー!」
『うおおお!』『待ってたああああ!』『愛してる!』『こんみゃああああ!!!』『チキン温めてくる!』『ありがてえ……ありがてえ……』『あやうく凍え死ぬとこだった』『ミアちゃーーーん!』
なんだかいつも以上にコメントが盛り上がっている気がする。
そりゃそうか。
クリスマスイブだもんな。
俺だって推しが配信しなかったら寂しく思いそうだ。
パソコン内蔵の時計を見ると、時刻は既に二十二時になろうとしている。
結構押しちゃったな。
でも、なんとか間に合って良かった。
最悪日付が過ぎてもやるつもりではいたけど、やっぱりイブのうちに配信しておきたかったからね。
「ごめんごめん、お父さんがなかなか離してくれなくて」
『親父ぃ……』『だと思った』『楽しかった?』『ミアちゃんサンタ!』『サンタだ!』『親父さぁ』『サンタコスだと!?』『可愛い』『ありがとうございますありがとうございます!』
「あ、そうそう、クリスマスイブだからね、ちょっとサンタの格好してみたんだ。どうかな? 似合う?」
少し照れるが、やっぱりクリスマスといえばサンタだよな。
俺は服の袖を摘んで見えやすいように両手を広げた。
『かわいい』『可愛いすぎわろた』『こんな可愛いサンタおる?』『スカートじゃない!?』『ミニスカじゃない!?』『プレゼントください』『スカート履いてください』『お前らw』『ミア友欲望丸出しで草』
「いや、サンタは普通スカートじゃないでしょ……お爺ちゃんなんだから」
『それはそう』『お爺ちゃん草』『そんなぁ』『サンタは普通スカートだぞ』『可愛いからなんでもいい』『お爺ちゃんのミニスカを想像して吐いた』『ミアちゃんはお爺ちゃんじゃないだろ!』『お爺ちゃんがスカート履いたっていいだろ!』
いやいやいや、お爺ちゃんはスカート履かないよ!
履かないはず。
履かないよね?
い、いや、でも昨今の世間の情勢を考えるとあるのか?
ま、まあ何にせよ、クリスマスイブにミニスカートを履くのは、男だった頃の俺のプライドを著しく傷つける予感がするので断固として拒否したい。
お色気キャラじゃないんだからな!
硬派で売ってるんだからな!
「まあでも何とか日付が変わる前に配信できてよかったよ。待ってくれてた人ごめんね。ありがとう」
『ええんやで』『こっちこそありがとう』『配信してくれて嬉しい』『ミアちゃん可愛い』『配信助かる』『サンタかわいい』『正直寂しかった』『何の思い出もなく終わるところだったからガチでありがたい』
「昼間やることも考えたんだけど、やっぱりクリスマスを祝うなら夜のほうが雰囲気あるかなって。というわけで、じゃん! 口だけさんと市子さんもクリスマスバージョンにしてみました!」
そうして、俺は背後に隠していた口だけさんと市子さんを画面の前に押し出す。
口だけさんはトナカイの着ぐるみだ。
相変わらず顔の部分は巨大な口だが、身体部分がフワフワモフモフの着ぐるみで覆われている。
さりげなく頭にトナカイの角もつけている。
ふふふ、実はこれ、俺が創造能力で作ったんだよな。
ミニサイズの、それも実体を持たない服を創るくらいだとそこまで負担もかからなかった。
むしろ、口だけさんが素直に着てくれるとは思わなかったからそっちのほうに驚いたくらいだ。
最近なんか大人しいんだよな、こいつ。
積極的に悪霊を狙いにいかないし、以前ほどギラギラした感じがないというか。
良いことだとは思うんだけど、相変わらず内心で何を考えているのかわからないから若干不安といえば不安だ。
一方、市子さんのほうはよくわからないことになっている。
頭にはサンタ帽子、身体のほうは靴下にすっぽりと収まっている。
なんか某ゲームにこんな敵キャラいたよなと思うようなデザインだ。
というのも市子さん、サンタクロースの話を聞いてからというもの、ソワソワと楽しみにして靴下を手放したがらなくなっちゃったんだよな。
実はあの靴下は真夜さんから借りたんだけど、何を思ったのか自分が中に入ってサンタの来訪を待ち侘びるようになってしまったのだ。
う、うん。
この期待を裏切るのはさすがに可哀想なので、プレゼントの準備だけはしているんだけど。
なんにせよ、二人ともミニサイズなだけに、こうしてコスプレしていると何とも言えない可愛らしさがある。
『じゃん』『じゃんじゃん』『かわいいw』『わろた』『市子かわいい』『市子さん草』『口だけさんトナカイかよww』『よく着てくれたな』『似合ってて草』『カメラ師匠は?』
「カメラ師匠も一応鈴をつけてるんだけど、撮影する側だから見えないね。ごめんね」
目の前で、カメラ師匠が気にするなというように軽く浮いた。
同時に、鈴がチリンと音を鳴らす。
相変わらず動作からイケメン具合が伝わってくる。
「さて、じゃあちょっと遅くなっちゃったけどクリスマス記念配信始めるよ! 今日はとまるんから音源を貰ったからクリスマスソングを歌いつつ、雑談していきたいと思う! とまるんありがとう!』
『わーい』『いやっほおおお!』『お歌!』『とまるん感謝!』『さすとま』『とっまるーん!』『ミアちゃん愛してる』『とまぁ! とままぁ!』『とまるんじゃねえぞ』
そして、それから日付が変わるまでの間、ミア友と一緒に楽しく過ごした。
途中、サプライズ的にポルターガイストを使って紙吹雪を乱舞させたり、クラッカーを遠隔で鳴らしてみたり、カラーライトを点滅させたりと盛り上がったと思う。
なお、諸々のアイテムは真夜さんがプレゼントしてくれた。
真夜さんにも感謝感謝だ。
日付が変わった頃に、真夜さんやとまるんから通話がかかってきたので、ギャル子さんも誘って突発コラボでお喋りもした。
何故か途中から人生ゲーム大会になってしまい、終わる頃にはかなりいい時間になってしまったけど、とても楽しかったので、ミア友のみんなも楽しんでくれていたらいいなと思う。
『くそわろた』『ミアちゃん最下位』『つらい人生だったね……』『借金で終わった人初めて見た』
ううう、うるさいよ。
運が絡むゲームなんだからこういうこともあるんだよ!
それに初見だったからね、仕方ないね。
次はもっと上手くやれるはず!
ビデオ通話の向こうで、真夜さんもとまるんもギャル子さんも笑っていた。
口だけさんはいつも通り、ただ机の上に立ち尽くしているし、市子さんはいい加減に寝ないとサンタが来られないんじゃないかとソワソワしている。
『みんな、お正月予定ある? 初詣行こうよ初詣!』
『いいですね真夜ちゃん。あ、でも私その前にみなさんに相談したいことがあって』
『真夜っちナイス案じゃん! え、相談って何系?』
真夜さんが無邪気に提案して、とまるんがおっとりと微笑む。ギャル子さんが騒いで、ミア友も混ざりたいとコメントしてくれる。
一人だった幽霊初期の頃からは考えられないほど賑やかだ。
なんとなくおかしくなって、俺も笑ってしまった。
外を見ると雪が降ってきていた。
ホワイトクリスマスだ。
どこからか鈴の音と、子ども達の楽しく騒ぐ声が聞こえるような気がした。
世界中のみんながこうして楽しく過ごせればいいなと漠然と思う。
「じゃあみんな、あらためて」
感傷的な気分になったのを吹き飛ばすように、俺は満面の笑顔を浮かべて言った。
「メリークリスマス!」
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