3話

 鶴居は容疑者達の中に入れられても大人しくしていた。

 話を聞くと、やっぱり自分が犯人だと言って憚らなかった。それを許さなかったのは主に前波と舞美だったが、その勢いに気圧されてもなお鶴居は主張を曲げなかった。

 自分が犯人です、と口にする人間が、何故か三人も揃ってしまった。私は鶴居の顔を見ながら、彼女のことを思い出そうとした。見覚えがあるのは確かだった。好みではないから記憶に留まっていないだけで、絶対に会ったことはある。これは確信に近かった。

 関係のなさそうな客たちは、それらから距離をおいて、囲うように様子をうかがいながら座っていた。試合を眺めるサポーターみたいだな、と私は思った。店長も、この中に紛れているらしい。〈店長 四十八歳 男性 屈強な肉体を持つが心は弱く、前波に毎日文句を言われているのか恐れている 料理の腕とコネクションは優れている〉

 椅子の背を前にして、顎を置きながら品も無く座っている前波が、鶴居を睨みながら愚痴をこぼし始める。

「私がありえさんを殴ったって言ってるじゃないですか。なんなんですか、この女は。あなた、ありえさんの何? 私は元カノ」

 元カノが何を偉そうに、と舞美は呟いたが前波は無視した。それに対して、あまりにも行儀よく両足を揃えて椅子に腰掛けていた鶴居は、もじもじと俯きながら答えた。

「その、えっと……ストーカー〈気に入った人物に対して偏執的な感情を向け、私生活を追い回し始める狂ったファン〉の方を、やらせてもらってます……」

「ストーカーなんて勝手にやってるもんでしょ!」前波が怒る。「あんたこそ便乗犯だ! こうやって、ありえさんと接点を持ちたいがためにやってるんだ! 何も関係がないなら消えなさいよ!」

「でもほら……服に血がありますから……。前波さんにはありません、よね?」

 舞美はしまった、というような顔をして自分の服を眺め始めた。やめて、舞美。本当に私を殴った犯人みたいじゃない。恋人に殴られたなんて、考えうる最悪のパターンだった。

 前波もふざけんな! とこぼしてから、それから黙った。言いくるめられたみたいに。

「で、探偵さん」舞美が暇そうに言う。「私も探偵志望だからわかるけど、いつまでこのままにしておくの? そろそろ事情聴取にでも移るのが鉄則じゃない? それに、喉が渇いたわ。身体に不調が出たら、現場を取り仕切る探偵の責任でしょ」

「ごめん」箭原は謝る。「ちょっと、対崎に呆れてて」

 鶴居が立ち上がった。飲み物〈店には無断なので無銭飲食に相当する〉を用意してきます、とのことだった。出来る女、だと思った。顔は好みではないが、舞美がいなければ付き合っていたのかもしれない。やっぱりストーカーは嫌だ。前言撤回。

 前波は客と話し始めた。人気があるのか、顔見知りが多いのか、人柄が受けるのか、彼女は慕われているみたいだった。話している内容は、ずっと私と付き合っていた頃の思い出ばかりだった。鶴居や舞美に対して、色目を使うな、最低なんてことを言いふらしていた。私が一番、ありえさんを理解している、だとも添えて。あんただって、元カノだろうと不躾に口を挟む人間は誰もおらず、全員が和やかなくらいに笑っていた。客の間で犯人アンケートを取った場合、きっとこの前波がトップに躍り出るのだろう。

 鶴居は全員分の飲み物を用意した。ストーカーでなければ素晴らしい人間なのかもしれないが、生業がストーカーという点は、その全てを打ち砕くに値するマイナスだった。

「じゃあ、遅くなったけど探偵らしく働こうか」箭原は飲み終えてから提案する。

「あんたが探偵らしさを私に語るわけ?」

「対崎、まだ現場ちゃんと見てないでしょ? 行くよ」



「私はね、全ての女の子の役に立ちたいの」〈その言葉通りに、対崎は区民が困っていると無償で仕事を請け負うことも多々ある〉

 薄暗い現場で、私を未だ訝った目で見る箭原に対して、私は私がいかに崇高であるかを教えていた。

「……でもだらしがないよね、対崎」こともあろうに私にそんなことを言う箭原。「元カノが働いている店にそもそも今の彼女を連れていくのは、神経を疑うよ」

「円満に別れたし、あのお店は気に入っているもの。こうななるとは思わなかったけれど……」

「いつか痛い目を見るよ、対崎」

「もう見てるわよ」私は殴られた頭の包帯をなぞった。

「私は……」

 急に真剣な顔をして私を見る箭原。

「あなたに、まともになって欲しいだけ」

「はあ? 誰が異常者だっての?」

「……もう良いよ」ぷいと視線を外す箭原。「現場はそこだよ。そのゴミ捨て場みたいなとこ」

 暗に私がゴミと一緒に転がっていたと言いたげな箭原を無視して、私はその現場を見た。

 血痕が残されているのがまず目立った。もう既に乾いているのかも知れないが、これだけの血を失って平気な自分が愛おしくなった。なんでも、首のあたりまで、血で濡れていた、と箭原は言った。ああ、なんて、かわいそうなの、私。

 裏路地は奥へ向かうにつれて光さえも届かないような暗さになっている。

 私が倒れていたと思しき場所の正面には落書き。何を描いているのかわからないが、彩色がサイケデリックで惹き込まれるような何かがこの絵にはあった。

 凶器は、確かに何処にも見当たらない。何で殴ったのだろう。探せば見つかりそうなものだが、そういう仕事は全て箭原に任せたいと思うのが私の心情だった。

 私の倒れていた場所は、裏口からそう距離があるわけでもない。私はシミュレートする。そこの裏口からこっそりと出ていき、落書きを見つめている私の頭を、何かで殴る。そのまま、何事もなくその場を去る……。そこまでの想像は出来るというのに、それがどう犯人に結びつくのかという推理は、本当に出来ないみたいだった。

 どうしてこんな場所に呼び出したんだろう。いや、それは殴るためなんだろうけど、私が拒否する可能性だってあるんじゃないのか。私だって、こんな薄暗くてじめじめしたような陰気で悪質な場所に呼び出されたら警戒くらいはするだろう。

 思い返すと、女の子のためであれば、そんな警戒なんて全くしていなかった自分がいた。急に恥ずかしくなってきた。

 箭原は義手を操作した。どんな仕組みなのかはわからないが、指先に拡大鏡がいつの間にか装着されていた。箭原は、それで現場の地面を観察し始めた。

「……乾いてる」箭原が言う。「血の跡」

「そんな物を使わなくても見たらわかるわよ。足跡とか無いわけ?」

「ああ、足跡か」言われて、箭原はさらに周辺を観察する。「わかんない、どれ?」

「あんたそれでも探偵志望なの?」〈探偵学校を卒業すると、探偵となれるがそのためには試験に合格しなければならないし、それまでの定期試験も馬鹿には出来ない〉

「まあね。じゃあ、対崎が見てよ」

 ああ、そうか、こいつ観察に対する才能がまるでないんだと言っていたっけ。何を見たら良いかわからない、何を見ても何を感じ取ったら良いかわからない、救いようがないほどの凡人なのだろう。

 私が箭原の指先に顔を持っていって、地面を調べた。〈大昔に作られたアスファルトがこの街の基礎部分になっている〉血の跡は本当に乾いている。他に、足跡も見当たらない。

 隣の家屋〈至って普通の企業が入っている〉を見上げた。まさか上から何かを落としたのか。そう思ったのだけれど、屋上は別の建物に接続されているみたいだった。よくわからないことになっている。こちら側には、ちょうどいい場所に窓も存在しない。

 やはり店の誰かが犯人なのだろうか。私はいよいよ自分の恋人が犯人である可能性について恐れおののいてしまった。彼女がどうして自分から犯人を名乗るのかは解せないのだけれど。

「こんなもんね」私は調べるのを諦めて、言う。「次は、事情聴取をやるわよ。あの子達が何考えているのか、話を聞かなくちゃ」



 またトイレで話を聞くのも嫌だったので、私たちは店長に許可を得て、厨房に容疑者を呼んで事情聴取を始めた。

 この規模の飲食店に比べれば、比較的広めの厨房だった。〈ステンレス台や電気コンロ、冷蔵庫、隣には冷凍庫〉店長のこだわりなのか、店を買い取った時に、もともとこうだったのかは知らない。私は料理をしないのだけれど、作業がしやすいように見えた。ここから店の様子は見えないのに、どうやってうまく店を回しているのか不思議だった。部屋のものがだいたい銀色で、業務用の無機質な質感が、私を生真面目にさせた。

 きちんと扉を閉じて、会話がもれないように気を使った。どこであのストーカー女が聞いているのか、わかったものではない。念のため、厨房にすでに忍び込んでいないか、冷蔵庫の中までを開けて確かめた。

 最初に呼び出したのは、前波だった。私はコンロの上に座った。店長にバレたら怒られるだろうが、頭痛がするので許して欲しい。箭原は冷蔵庫の近くに立って、二人で睨みつけるような格好で中央にいる前波を取り囲んだ。

 彼女は、私を見て悲しそうな目を浮かべる。

「ありえさん……来るなら、言ってくださいよ。心の準備が出来ていなくて、めちゃくちゃ驚きました」

「ごめんね、この店、好きだったから。あなたが働いていたのは、知っていたけれど」私は微笑みかけて、彼女に言う。前波と、こうしてちゃんとした話をするのは、久しぶりだった。「あなたが第一発見者なんですって?」

「はい、そうです」前波は頷く。「私がありえさんを殴った後に、一旦店に戻って、しばらくした後に、ゴミを捨てにもう一度裏口に出て、今しかないと思って、急いで店長に報告しました。それから、居合わせた箭原さんが出しゃば……いえ、探偵志望だというので、通報する手間が省けました」

「それは、何時頃?」

「えっと……十三時四十分くらいですね」

 私が殴られたのが、十三時の十分くらいだったか。するとおよそ三十分後になる。そこから箭原に叩き起こされるまでの記憶はない。完全に気を失っていた。

「凶器は?」

「その辺りに積んであった、鉄パイプ〈鉄製の細長い管 工事現場などで使っていたものが面倒だからと裏路地に捨ててある〉です」前波は殴る際のジェスチャーを交えた。「こうやって、後ろから躊躇いなく。殴った後は、血を拭って、元に戻しました」

「躊躇いなさいよ……」私は言う。「どうしてこんなことを?」

「ありえさんのせいです」

 心当たりがないのに、そんな濡れ衣を着せられる謂れはない。

「ありえさんが、今の恋人を見せつけにこの店に来るからです……」

 心当たりはあった。

「先輩が……あの海野とかいう女と親しげだったのが、私気に入らなくて……。気づいたら、手紙を書いてました。あの人の目につくところに置いておいて、ありえさんに渡るようにしました。きっと、ありえさんなら断らないと思って……」

 やっぱりお前が招いたことじゃないか、とでも言いたげに箭原は私を横目で見た。

「……殺す気だった?」

「いえ、そんなんじゃなくて…、殺す気は無くて……腹が立ったら壁とか殴るでしょ? そんなもんです」

「そんなもんで人の頭を殴らないでよ……」

「あと、対崎殴打事件としてゴシップ誌に売ろうかと思いまして」

「やめろばか」

「二人が付き合っていたのは本当?」黙っていた箭原は口を挟んだ。

「はい!」前波は急に元気そうな返事を口にした。「私たちほど似合っていたカップルもいませんでした」

 疑わしい目をしたままの箭原に、私は思い出しながら彼女と付き合っていた時のことを説明していく。

 毎週末に、頻繁に彼女とはデートで飲食店に向かっていたこと。図書館にも行ったが、前波が耐えきれなくなって途中で出たこと。温泉に行くと前波が興奮をしてのぼせたこと。あとは、屋内遊園地〈以上に入り組んだ違法建築のビル郡に存在する娯楽施設。名を『待ってくださいランド』。娯楽が少ない街故に、大したアトラクションは無いにも関わらず、連日客入りが良い 目玉はオーパーツを用いた高速移動車への搭乗〉にも行った。その時は、待ち時間がつまらなくて、わりと早々に帰ったっけ。

 私がそれだけのことを淡々と説明するが、前波はそれに対して「これほど気の合うカップルはいませんでした」「私にとっては最上の思い出でした」「図書館は、ありえさんの顔を静かに眺めているのが辛くて飛び出しました。好きです」「温泉は若いうちにそんなところに行っては気が狂ってしまいます」「待ち時間は三時間ほどありましたが、ありえさんが勝手に帰りました」と良いように付け加えた。私とは、ずいぶんと印象が違う。

 私は、前波のことは好きだったし、付き合って後悔をした覚えはないのだけれど、思い出となるとこういったジャンク品〈つまりはゴミ〉みたいなものしか口から出てこなかった。

 彼女は、どこへ行っても元気が良かった。いつもかわらなかった。付き合い始めから、その関係の終わりまで、笑顔を保ち続けた。今も、それは変わらなかった。彼女に対して、元気でいつも笑っている女の子それ以上の印象が、私の中には存在しなかった。

 箭原は私達の話を、なんの参考になるのかバカ正直に最後まで聞いてから、わかりきっていたが口には出来なかったことを、ナイフでも刺すみたいに言った。

「ふたりは、思い出の質が違うんだね」

 次に呼び出したのは、私の恋人である海野舞美だった。

 厨房に現れた彼女は、自分がこれから酷いことをされるんじゃないか心配するみたいな表情を浮かべてから、失礼にも厨房の中をきょろきょろと見回して武器がないことを確認してから、私に密着するようにコンロの上に座って、手を握った。しょうがないな、この女は。私は微笑みながら、手を握り返す。どこからどう見ても円満カップルだった。前波が、私を殴るのもわかろう。それを見た箭原の舌打ちが聞こえた。妬いてんの? あんた。

 舞美は自分が映り込みそうなステンレス台〈磨き上げられたステンレス台は、海野の好きじゃない自分の顔を映し出す〉から目を背けながら、箭原に話す。

「……私は、ゴシップなんて関係ない。本当に……ありえを殴りたかっただけ」

 舞美の言う、殴るまでの行動を整理する。

 手紙を見つけて、すぐに私に届け、私が裏口に行ってから、トイレの方面へ向かうふりをして、裏口からあまり音を立てずに出た。そうして私の頭を殴り、深呼吸をしてからいつもの面持ちを浮かべて、店の中へ戻って、席で飲酒をしていた。誰にも見られていないし、前波や鶴居を見た覚えもないと言う。

「奴ら……前波と鶴居の二人は」舞美が続ける。「便乗してるだけよ。ゴシップからお金が出るって知ってて、利用しているだけ。考えてもみてよ。自分が殺したって主張するなら、私に手紙を渡す意味がわからないわ。自分で渡せばいいじゃない。そのほうが確実よ。私は、そう思って自分で渡したの。だから、私が犯人なのよ、ノノコ」

 箭原の名前を親しげなのか、嫌味でも込めているのか呼んだ舞美に対して、箭原が無視するみたいに質問をした。二人の間に、なんだか妙に胃痛〈多くの原因はストレス、それから暴食 この場合はストレス〉がする雰囲気が流れていた。

「舞美」箭原が名前で呼び返した。「凶器は、なに?」

「コンクリートのかけらよ」舞美は手で指し示す。両手を、三十センチぐらいの幅で停止させた。「このくらいだったかしら。こんなの、裏路地にはざらに落ちてるでしょ。それを使ったの。道具は用意しなかったけど、そのほうが変に足がつくと思って。でもはじめから、殴るつもりだったわ。ありえの頭に、ずっと振り下ろしたかったの、強烈なコンクリート片を」

 良く無事なもんだ、私。

「それ、どこへやったの?」

「さあ。裏路地の、どこか遠くへ捨てたわ。別に、それほど重いもんじゃないから、両手で投げれば結構向こうの方まで飛んでいったわよ。探せばきっとあると思うけど」

「手荷物、調べて良い?」箭原は、納得していないのか、舞美に近づいて言う。隣りにいる私なんて、いないかのようだった。

「どうぞ」舞美は頷く。「さっきも言ったけど、何も用意してないわ。手紙なんて、いつも持ってるノートの切れ端で作っただけだし。現場にあるもので殴ろうと思ってたから。無かったら、店の椅子でも使ってたわよ」

 舞美は持っていた鞄〈肩から下げるタイプの、それほど容量がなくデザイン性の方に振り切れている茶色い鞄〉を、別に何の愛着も無いみたいに箭原に手渡した。

 結構軽いのか、箭原は二、三回振り回してから中身を見た。どうして振り回すんだと私は口を出しそうになった。そこまで捜査の才能が無いのだろうか、この女は。

「これは?」

 箭原は鞄の外側についている大量のお守りについて尋ねる。赤や青、緑やオレンジで作られた台形の板みたいなものが、無数にぶら下げられていた。もちろん、あの鞄は最初からそういう風な装飾がされているわけではなく、舞美が短期間のうちに、なにかの焦燥に駆られてお守りを買い、鞄に着けた。

「ああ……」舞美はどうせ尋ねられるだろうと思っていたらしく、面倒くさそうに説明する。「意味なんて無いわよ。お守りが、好きなだけ……。落ち着くの。自分以外の、神という上位存在に守られていると。人間なんて……間違いしか犯さないんだから、神のご加護という保険だと思えば、どれだけあったって、足りないくらいよ」

 箭原は鞄をめくって、酔っぱらいを吐かせるみたいな品のない方法で、鞄の中身をステンレス台の上にぶちまけた。化粧品、時計、メモ帳、筆記用具、といったような日常的なものしか無い。

「おかしなものはないね」言いながら箭原は散らかした物を、また鞄に戻し始める。

 それからいくつかの質問を、私と箭原でしたが、舞美のことを犯人だと断定することも、否定することも、ほかの容疑者のほうが可能性があるというような情報も聞き出せなかった。私は舞美に対して、安心も不安も持ち合わせることが出来なかった。

「で、舞美も探偵志望なんだよね」箭原が急に尋ねる。「探偵志望の立場としては、この事件、どう思ってる?」

「ふん。落ちこぼれに聞いてどうすんのよ」舞美は私の横顔と、箭原を見比べる。「あんたたち優等生とは違って、今にも退学にされそうなのよ」

〈海野舞美が探偵になった理由は、ただの人への好奇心 親の離婚が原因で、そういう欲求を抱き始めた だがそれだけでやっていけるほど探偵学校は甘いものではなく、対崎は海野の笑顔を、あまり見ることはないという事実に悩んでいた 探偵としてまるで大成が期待できない彼女が費やし始めたのが、後輩への相談役という承認欲求収集行為だった〉

「ふん……」箭原が鼻を鳴らす。「私だって、別に優等生じゃないよ」

「じゃあ、あんたにすら勝てない私はなに?」

「……対崎の彼女?」

「は」舞美は笑う。「確かに、この街じゃ最高の名誉だわ」

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