第39話
~~~四谷ダンジョン・十階層~~~
「もうスタートね」
「はっ?!」
そう言ったと同時に俺の足が凍った。俺は何とか抜け出そうと火魔法で溶かしその場から離れる。
「中々やるじゃない。でも、これじゃダメだわ」
「何言ってるんだ?」
長期戦になると、俺が不利になるので短期決戦で決めるため限界突破を発動した。
バイデルの槍を取り出したと同時に投げ、エクスカリバーで斬撃を飛ばす。
「面白い装備を持っているのね。この槍も効かないし、斬撃も効かないわ」
怜奈が持っている剣で槍を叩き落され、斬撃は避けられてしまった。
(どういうことだ?バイデルの槍は100%命中する筈なのに、どうして叩き落とされたんだ?)
考えるのは後でにし、今は戦いに集中することにした。俺は縮地で近づき持っているエクスカリバーを離し躊躇しつつ腹を殴る。この攻撃で決めるべく全魔力を込めた火雷魔法を放つ。
「あっ、やばい」
直撃したが倒せたと思っていないので、光魔法をいつでも放てるように準備して待つ。
数秒すると、煙が晴れ怜奈の状態を見てみると気絶していた。
「全然Zランク冒険者って言われても納得する強さだったな。そういや、こいつは海外に依頼をこなしていたのか」
怜奈は三カ月前から指名依頼で海外に行っていたのだ。三カ月前も十二分強かったが強さにさらに磨きが掛かっていたな。
「あ、私は負けたのね」
「俺の勝ちだ。それより大丈夫か?」
「このくらいのすぐに治るわ」
そう言って怜奈の体が光始め、光が収まるとボロボロになっていた服も怪我も治っていた。
(これが回帰のスキルか。怪我だけではなく身に着けている服も治るのか。このスキル持っていれば怪我を気にせず戦えるのか)
「葵の強さはわかったわ。お腹が減ったわ。もう帰りましょう」
「そうだな」
~~~自宅~~~
「おかえりなさい」
「ただいま」「お邪魔します」
「もうすぐご飯ができるから待っててね~」
綺麗な状態で飯が食べたい俺はシャワーを浴びることにした。
★★★★★
シャワーから出てきた俺はリビングへと向かう。
「早く座って食べないと私が食べるわよ」
「おっ、今日は唐揚げと刺身か。怜奈の好きな物じゃん」
「当然でしょ。怜奈ちゃんが三ヵ月ぶりに帰って来たのよ」
「確かに。じゃ、いただきます...うまいな」
最近外食かカップラーメンしか食べていなかった俺は久しぶりの母さんの味に感動していた。
「葵、話があるんだけど、いいかしら」
「ん?」
「私と一緒にギルドを作らない?」
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読んでいただきありがとうございます
これからもよろしくお願いします
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