第3話

改めてエンペラーオークのステータスを見比べて勝てないと悟った俺はスマホを取り出し写真を撮り冒険者協会に報告することにした。


★★★★★

何とかバレずに脱出できた。


「おっ、君は高校生かな。初めてのダンジョンはどうだったかい?」

「あ、あの冒険者協会ってどこにありますか?」

「もしかして、登録もせずにダンジョンに入ったのかい?それはちょっと危ないんじゃないんじゃ」

「早く教えてください。一大事なんです。あと、今はこのダンジョンに潜らない方がいいと思いますよ」

「この道をまっすぐ行って突き当り左に曲がれば協会があるよ。それじゃぼ「ありがとうございます」行っちゃった」


~~~冒険者協会・新宿支部~~~

「いらっしゃいませ。本日はどのよ」

「そこの新宿のダンジョンを潜っていたらエンペラーオークが出現しました」


俺はそう言って撮った写真を見せる。


「ついてきてください」


付いて行ってみると支部長室と書かれた場所に連れてこられた。


「すいません、アスタ支部長。緊急事態です。失礼します」

「そんなに慌ててどうしたのかな?」

「どうやら新宿のダンジョンにエンペラーオークが出現したみたいで」

「なんだと...何か証拠はあるかい?証拠なしじゃ冒険者たちを動かすことはできないからね」

「そう言われると思って写真を撮ってきました」

「君がその目撃者なんだね。それじゃ見せてもらえるかな?・・・確かにエンペラーオークだね。ちなみに何階層なのかな?」

「三階層に降りる階段の前です。ステータスを覗いてきたので何か紙をもらえませんか?」


すぐに紙を受け取り覗いたステータスを書き込む。


「ありがとう。これを元に対抗ができる冒険者を手配しよう。香織、すぐに手配してくれ「かしこまりました」それで、君のギルド証はあるかな?」

「それが今日、力に目覚めて潜ったので登録していないんですよね」


嘘を付いてもすぐにバレると思い正直に告白した。


「それじゃ今登録しよう。これに血を垂らしてくれ...ありがとう。それじゃカードが出来上がるまでにギルドの説明をしよう。ランクはF~Zまである。ランクを上げるためには指定の魔物を倒して魔石を提出できれば昇格できる、Cランクまでね。Bランクからは指定された魔物討伐プラス、ギルド職員を倒せば昇格できるからね。冒険者同士の争いは基本的無干渉だが、一般人を巻き込むような出来事になれば殺してでも止めるから、気を付けてね。説明が終わったと同時に完成したみたいだ...これが君のギルド証だ。なくさないように」


ギルド証を受け取り、エンペラーオークはもう大丈夫だと思い他のダンジョンへと向かうことにした。


~~~アスタ支部長視点~~~

「これはちょっとやばいね。もし、このステータスが本当ならば今、この支部で対処できる冒険者が少なすぎる。一応僕も戦えるけど、現役から退いて結構立つからな~絶対に足手まといになっちゃうんだよな~」


考えも答えが見当たらなかった。香織に冒険者たちを手配してもらっているが、あまり期待はできない。他の支部もカツカツだから要請しても派遣してくれるかわからない。どうしたもんかな~


「失礼するよ、アスタ」


僕の部屋に入って来た人物とは、旧友でもあり現Zランク冒険者の一条御幸だった。


「聞いてくれよ、アスタ。今なダンジョンの前に高校生がいたからな、話しかけたらギルドの場所を聞いてさっさと消えちまったんだよ~。俺ってさZランク冒険者じゃん。だから、そんな雑な扱い受けるとは思わなかったんだよ」

「御幸、お前いいところに来てくれたな。どうやら新宿ダンジョンにエンペラーオークが出現したんだ、だから討伐してくれないか?今日の夕飯奢るから」

「今日は暇だからいいよ。何階層に現れたんだ?」

「二階層にいるらしい。そいつのステータスはこれらしい」

「なるほど。こいつ、エンペラーオークの中では弱い個体じゃないか。それなら一瞬で終わる。おいしい焼肉予約しとけよ」


そう言って御幸は出て行った。香織をすぐに呼びもう解決したといい仕事に戻ってもらった。


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