眠りの果て、或いは恋の予感
おのぎのあ
眠りの果て、或いは恋の予感
迷い道を春風と行く
君が見えなくなった角をまだ見ている
窓辺で踊る昨夜のワンピース
着工の昨日はポピーが咲いていた場所
かじかんだ言葉を夜に放つ
掴み損ねた花びらはらりら
ソーダ水際限のない睦言
こんがらがった夏に立つ
早く会いたくて夕闇を走る
夏にほどけてゆく身体
君向きについた寝癖を直す
満月と知らずに見る月の丸い
君を待つベンチに積もる夜
恋をしている指で桃を剥く
君に手を振って明るい地下鉄
眼裏を漂う恋のひかり
君と枕の境界に闇
心ひっぱって火花
亡霊をなぎ払う君の声
抱きしめられて取り戻す輪郭
眠りの果て、或いは恋の予感 おのぎのあ @onogi_noa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます