第16話 死闘!

今日現在の感染者総数は、約93万人だ!

オミクロン族が、体内でコロナを待機している為、コロナの初期症状者がカウントされている場合もあり、不確定だが、コロナ族に感染するも無症状者を特定して、コロナ族を単体であぶり出しオミクロン族と対戦する事になったオミクロン族はキラキラとピンク色に光る体外感染者の眼前に降り立った!即座に攻撃開始!


 コロナ族が人類の体外に躍り出た!

間髪入れずに右回し蹴り!コロナのボディーに食い込む!

 左ストレート!顔面が何処なのッ?

久美ちゃんにしても分からないまま、攻撃を開始してしまった!

 辺りを見回すが、オミクロン族のフォワードが懸命に戦っていた! 

総数数億匹だ!

 オミクロン族の中にはタックルだけでコロナのボディーを破壊出来る者もいて戦況は拮抗していた。

 ダブルチューブを持つ者は早々と対コロナ族に対して実績を上げていた。

「銃が有効なのね!」久美ちゃんは三宮センター街でじゃれ合って東へ歩いて行く男女のカップルを発見し、高さ3メートルのクリスマスツリーがブルーのLEDライトが点滅しているツリーの情報を眺め指を差した刹那にコロナ族が彼らの体内に侵入しようと待ち構えている場面に出くわし、ダブルチューブを発射して阻止したがどうやらその体内には先行でオミクロン族が潜入待機していた。

 間の無駄とも思える鮮やかな先制攻撃は人類にとって有効だったが、どういう戦い方をしたいのか、しようとしているのか情報が錯綜していて現場では混乱していたが、久美ちゃんがオミクロン族が潜入待機している人類の体内血管が仄かにピンク色に輝いている事を発見し、全アルツハイマー星人のオミクロン族の数億匹に念波を送った。

クリスマスソングのジングルベルが死のロンドの様になって、コロナ族数千万匹をオミクロン族一億匹が包囲し、一斉にソリントガンの様にダブルチューブを発射した! センター街を行き交う人類には時々、眼がチカチカしたり、頭皮に痒みが走ったりしていたが、気にも留めずニコニコ顔で恋人達や家族連れがクリスマスを楽しんでいたdし、マスクをしているからこその奇説の風物詩に何の疑いを持たず、壮絶な死闘を繰り広げているクリスマスツリーにロマンを感じ見上げて通り過ぎていた。

 オミクロン族の攻撃に一溜りもなかったコロナ族は、遠方より応援のテレパシーを無差別に放射的に送信していて、第一波が戦場の三宮センター街に到着したのは、大阪府と奈良県県境にある生駒山の暴走族に感染していたコロナ族が到着した。

「アンタら、なにしてんねん! ウチらは紅蜘蛛やからな!シバキ上げるでえッ!最高の睨みを利かせ、無垢なオミクロンをたじろがせていた!

 気を取り直したオミクロン族が、後転してコロナ族にソーシャルディスタンスを採る!

腰の銃を取りダブルチューブを構えた!バグッ!

 ダブルチューブとは、散弾銃のショットガンタイプの事で散弾タイプの銃弾が撃てるコロナ族には脅威の兵器だった。

 コロナのボディーが飛び散る!

息つく間も無く背後から忍び寄るコロナ族に踵を返して、バグッ!銃を撃つ!

 コロナのボディーが飛び散る!

頭上から降ってきたコロナ族を迎撃!

 バグッ!コロナのボディーが飛び散る!

飛び散ったコロナの体液が、久美ちゃんの顔に掛かった!

 咄嗟に銃を久美ちゃんの身体に向けた!

バグッ! 刹那久美ちゃんのボディーが粉々に飛び散る!

 飛び散ったボディーの欠片を吸い込む様に他のオミクロン族が、久美ちゃんを吸収して行き口からエクトプラズムの様な物体を吐いた!

 1秒で久美ちゃんが形成された!

オミクロンと言えどもコロナの体液には要注意で、それに触れたオミクロンは、真性のコロナ 族に変態するから一旦オミクロン族の体内に吸収してヒーリングをやりながら完全体に生まれ変わる!

 戦場は神戸三宮のセンター街だ!一列にディフェンダーがウイングラインを組みコロナ族のフォワードが突っ込んで来るとダブルチューブを間髪入れず発砲する!

 ウイングから毀れた手負いのコロナをフルバックが処理した。

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